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#86 【個人タクシー】個人タクシーになるまでの年齢区分の違い

みなさん、こんにちは。流し(ながし)です。
現役で都内のタクシードライバーをしており、
そのかたわらタクシードライバーの転職エージェント活動をしています。

今回は前回の記事に引き続き個人タクシーになるための年齢区分の違いについてメインで書いていきたいと思います。
(個タク開業ハンドブックを参照しました。)

現在では新規許可や譲渡譲受認可の申請をする前に、試験だけの申し込みを行う事前試験が主流となっています。

事前試験は、新規許可や譲渡譲受認可を受ける前段階として、許認可要件のうちの法令に関する知識があるか否かを確認するための試験です。

事前試験の受験をするための要件は大きく3つあります。

①有効な第二種運転免許を有していること。
②年齢が満65歳未満であること。
③運転経歴要件を満たしていること。

運転経歴要件は年齢の区分で大きく3つに分かれています。

①35歳未満
②35歳以上40歳未満
③40歳以上65歳未満

ただし、北海道、北陸信越、中部、近畿、九州運輸局では35歳以上40歳未満の区分は設けられておらず、①35歳未満と②35歳以上65歳未満の2区分になっています。

個タク開業ハンドブック参照

★35歳未満の運転経歴要件

運転経歴の全てがタクシーまたはハイヤーのもので、バスや貨物自動車は含まれません。 すなわち、

①申請する営業区域において、申請日以前継続して10年以上同一のタクシーまたはハイヤー事業者に運転者として雇用されていること。

②申請日以前10年間無事故無違反であること。

・申請する営業区域においてなので、東京のタクシー会社に勤めている人が横浜で開業はできません。

・第二種免許を取得する期間や研修期間は運転者として選任されてないからこの期間に含まれません。

・雇用先を変更することなく「同一のタクシーまたはハイヤー事業者に雇用されていること」が必要です。

・「申請日以前継続して」という要件があり、この「以前」というのは申請日を含むという意味ですから、事前試験に合格した場合でも、新規許可や譲渡譲受許可の申請日まではタクシーまたはハイヤー会社を退職することはできません。

★35歳以上40歳未満の運転経歴要件


・北海道、東北、北陸信越、中部、近畿、九州運輸局では「35歳以上40歳未満」が35歳以上65歳未満の区分となっているので、これからの営業区域の方は「40歳以上65歳未満の運転経歴要件」を参照。

・また関東・中国・四国運輸局と沖縄総合事務局の営業区域で、申請日以前10年間無事故無違反である者については35歳以上40歳未満であっても40歳以上65歳未満の要件にできます。

①申請日以前、申請する営業区域において自動車の運転を専ら職業とした期間が10年以上であること。

・申請する区域でないとだめです。

・「自動車の運転を専ら職業とした期間」とは、他人に運転専従者として雇用されてる期間。バスやタクシー、ハイヤー、貨物自動車の運転者として雇用されてる期間。第二種免許を取得する期間や研修期間は運転者として選任されてないからこの期間に含まれません。

・この期間は10年以上ですが、一般旅客自動車運送事業用自動車以外の運転手(スクールバスの運転手や貨物自動車)として雇用されてる期間は50%換算になります。

・「継続して」という要件はありませんから、「自動車の運転を専ら職業として期間」の合計が10年以上であればOKです。ただし、タクシー・ハイヤーの運転を職業とした期間が5年以上なければなりません。この5年のうち2年はいずれの時期でも良いが、3年以上は許認可の申請をする日から遡って継続して職業としていなくてはなりません。

②申請する営業区域において、タクシー・ハイヤーの運転を職業としていた期間が申請日以前継続して3年以上であることが必要です。

・「申請日以前継続して」という「以前」というのは申請日を含むという意味。事前試験に合格した場合でも、新規許可や譲渡譲受認可の申請日まではタクシー・ハイヤー会社を退職することはできません。

・雇用先の変更に伴う離職期間の合計が30日以内の場合に限って雇用が継続しているものとみなします。

★40歳以上65歳未満の運転経歴要件


①申請日以前25年間のうち、自動車の運転を専ら職業とした期間が10年以上であること。

・「自動車の運転を専ら職業とした期間」とは、他人に運転専従者として雇用されてる期間。バスやタクシー、ハイヤー、貨物自動車の運転者として雇用されてる期間。第二種免許を取得する期間や研修期間は運転者として選任されてないからこの期間に含まれません。

・第二種免許を取得する期間や研修期間は運転者として選任されてないからこの期間に含まれません。

・この期間は10年以上ですが、一般旅客自動車運送事業用自動車以外の運転手(スクールバスの運転手や貨物自動車)として雇用されてる期間は50%換算になります。

・「申請する営業区域」においてという要件はないので、最後の2年を除いて日本中のどの区域で雇用されても問題ありません。

・「継続して」という要件もないので、25年間のうちの合計が10年以上であれば雇用されている期間が途切れても問題ありません。

②申請する営業区域において、申請日以前3年以内に2年以上タクシー・ハイヤーの運転を職業としていた者であることが必要です。

・「申請日以前3年以内」とは、申請日を含めた3年以内という意味。この3年以内のうちに2年以上はタクシー・ハイヤーの運転を職業としていた者である必要がありません。

・継続してという文言がないので、申請日以前3年以内に、1年勤務して退職し、再就職あと1年勤務して退職し、現在は無職という状況でも申請が可能です。 運転経歴要件は事前試験の受験申込時と許認可の申請時のいずれも必要です。これに対し、法令遵守状況の要件は、事前試験の受験申込時には必要ないけれど、許認可の申請時には必要です。

いかがでしたでしょうか。本日の記事は以上になります。
最後まで記事を読んでくださった方誠にありがとうございます。

引き続き個人タクシーについての記事も少しずつ書いていく予定です
のでどうぞお楽しみにしてください。

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