「コロナ禍でタクシーのお客様を増やす方法」JTEA会報 #13
2020年代、タクシーという移動手段はエンタメに変わっていく可能性を秘めていると思っています。
その可能性を実現するための協会を立ち上げました。
「タクシーを移動手段からエンタメに変えていく」
日本タクシーエンターテインメント協会(JTEA)
発起人 ヨナシロ
です。
本日は「コロナ禍でタクシーのお客様を増やす方法」についてお送りしていきます。
当協会は
「タクシーをエンタメ(面白い存在)にする」ことで
「より良いタクシーの利用体験を創る」ことを目的としていて、
映画、ゲーム、漫画、. . . . 「タクシーに乗る」という新たなジャンルの確立を目指し、タクシーの隠れた面白さを全て炙り出していきます。
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※本日は整理中の
【日本タクシーエンタメ協会「コロナウイルスによる現在の状況」への了見と提言】から一部内容を抜粋します。
『感染拡大防止の協力とそのための補償等の提案、要請をする』
ポイントとしては
・移動需要を掘り起こさず電車通勤をしている方をタクシー移動に流す
・電車で移動する人の感覚
・電車利用からタクシー利用へ選択できる施策
です。
――
移動需要を掘り起こさず電車通勤をしている方を
タクシー移動に流す
――
移動需要を掘り起こすのは緊急事態宣言下の現在において
喜ばれることではありません。
ですが、この状況でも移動をしなければならない方々は存在していて、
その方の多くが電車で移動しています。
山手線の2月と4月の通勤時間帯の乗車人員は騒動後
30%減だそうです。
ちなみにピーク時で200万人ですので、今でも毎朝およそ140万人が
山手線に乗っています。
今は新たな移動需要というより、
別の移動需要(電車)をタクシーに移行させることだけに焦点を絞った方が良いです。
東京ハイヤータクシー協会も謳っていますように
タクシーは「換気効率」が電車に比べて高く、
さらに運転手が未感染者で、乗客も感染者を乗せていなければ
安全性は格段に高いです。
※お客様が感染しているか分からない点に関しては電車も同様なうえ、
その数でいえば電車の方が多く、感染可能性経路の数は電車の方が多いことになります。
売上の点からしても是非ともタクシーを利用していただきたいのが業界でありますし、密となる場所を減らすために協力していく方向でいた方が良いです。
同時にお客様は感染防止という点でもタクシーを利用することにより、密を避けた移動として役立てて頂きたいですが、
換気効率の一点のみでは効果がないと考えます。
それは電車を利用している人は「換気効率で電車を選んでいないから」です。
さらに直接的に言うと
「電車に乗る以外の選択を取れない」
「所得、金銭的に電車に乗らざるを得ない」
と言うことになっていきます。
そこにはタクシー券等の要請といった方法を考えていますが、
その前に細かくその理由をお伝えします。
――
電車で移動する人の感覚
――
データをもとに説明していきます。
こちらは、
マイボスコム株式会社が2018年06月01日~06月05日に
10,570人を対象にしたタクシーの利用に関するアンケートです。
その中で52.5%となっている左側、青色の「直近一年ではタクシーに乗っていない」グループがあります。
これが何を意味するかと言いますと、
世の中の約半数以上はタクシーを利用する機会がほぼないことが分かります。
これを別の統計に当ててみます。
こちら厚生労働省が平成30年に行った生活実態調査で、
所得分布状況を表しています。
平均所得金額が551万となっているのは少々不思議に思っているのですが、
見る場所はそこではなく、中央値の423万とその額以下の割合数です。
50%以上を占めています。
左から4枠分、中央値(423万)に届かない所得の層が47.3%。
更に400万~500万の枠の中で中央値に届かないであろう数を足すと
約50%となります。
上記のグラフでみたタクシーに乗らない人の割合50%は、
所得分布でいう400万以下の層に入る方々と見ることができ、
タクシーに乗らない人たちのその理由が見えてきます。
ですので「換気効率の良さ」を謳っても、
それが選択材料としては選ばれないと言えると思います。
更に言うと、東京は郊外から通っている方もおり、
たとえ所得分布で半分の枠に入らない方々であっても郊外からタクシーを利用するのは少々気が引けると思います。
郊外でも割と近い、世田谷区にお住まいの方も郊外の対象とすれば
例えば用賀から渋谷までのタクシーの運賃(3,500円前後)を考えれば田園都市線の用賀~渋谷間の運賃(200円)に比べて差が大きいことが分かります。
ワンメーター(420円)と比べても倍です。
都内の1キロ圏内だけの利用を促すのが狙いだとしても
電車を使って200円で10km近い距離を通勤してきて、
最後の1.2kmで400~800円の運賃です。
この感覚を持つのが50%の方々で
所得分布の半分に当たる方にとってはタクシーの利用が選択肢として入らないのは当然と言えると考えます。
こちらの難点を上げると、
「電車の需要を流すと言うことは鉄道会社の売上が減り、タクシー会社の売上となり、反発を生む可能性がある。そのため鉄道会社への補償と調整も必要となり、交通機関全体で意思疎通が必要」
「タクシー利用のための運賃の給付の要請が必要、国の判断を待つ必要がある」
等がありますが、
「タクシー利用のための運賃の給付の要請が必要、国の判断を待つ必要がある」
の内容を次でまとめています。
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電車利用からタクシー利用へ選択できる施策
――
タクシー券の配布
2000円以内で5回分、もしくは1000円以内の10回分
これだけでも郊外から都心に入った後、都心部内での移動に利用が出来ます。
広告によりタクシーの利用無料
至急、企業と連携してとしてタクシー利用を無料、
または1,000円以内無料の施策を取り入れると上記と同じく都心部の近距離圏内の移動に利用できます。
着飾った方法を取るのではなく、チラシ配布と信用手形による簡易な処理方法で
「今こそタクシーに広告を載せ経済を回し、感染拡大を防ぐことに協力する企業」
という打ち出しだけでもメディアには取り上げられやすく広告効果は高いことが考えられます。
※電車に乗るよりタクシーの方が密にならないという観点です。
クラウドファンディングでタクシーを贈り物に。
クラウドファンディングの利用は国からも言葉が上がっていましたが、
どの業界でも支援をお願いするカタチを取ることは返って、支援の疲れを起こします。
クラウドファンディングで売上を上げるのは通常の需要と供給の話ではなく、
その会社を応援したいか?
という信用度の高さが重要になってきます。
※クラウドファンディングに関してはキングコング西野さんの話を参考。
クラウドファンディングで集まる経済環境なのかを見極める必要がありますが、何もやらないよりは断然増しです。
あるとすれば、地域貢献をしている事業者となら
地域ごとで支援を受けられる信用を持っているかもしれません。
企業にタクシー通勤給付を行う
少し別の話をすると、「さくらインターネット」という企業では
この時期に出社しなければならない社員に
1日あたり5000円の支給があるそうです。
国から個人へタクシー券でなくても、
各企業に対してタクシー利用補償や給付をつけて、
企業は社員にタクシー通勤をお願いするのもアリです。
あと、国民への一律支給が今後出るのなら、
影響ない方々(支給の必要ない)人が余った給付金を
タクシー利用の支援に回せる仕組みをつくること。
現在消費に回せないがお金の余っている層から
移動等、避けられない動きが必要なところへお金を流す
仕組み(クラウドファンディングに近い)づくりもあります。
これらの難点は、
タクシー券の転売等の可能性、
国の方針を待つ
世の中でクラウドファンディング軒並み立ち上がるなかでの支援疲れ
等があります。
その対策もセットで取組むことが重要です。
以上が
【「コロナウイルスによる現在の状況」への了見と提言】
の一部です。
近いうちにまとめます。
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日本タクシーエンタメ協会HP(仮)
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