#タクシードライバーは見た「保育園のお迎え」
自分が子供だったころ保育園のお迎えはどうだっただろう。
そんな、覚えてもない記憶を呼び覚まそうとしたのはお子さんをお迎えにいお母さんをお乗せした時だった。
保育園じゃないにしろ、僕が子供のころはまだ小学生が一人で歩くことは普通だった。
あれから20年経ち、物騒なことも起きなくはない世の中で保育園のお迎えのお送りをしていると、少し用心深い保育園についた。
まだ保育園の私有地ではない、敷地への入口となる道路には保育園の職員が立っており、そこへ近づくと
「これをダッシュボードへ置いてください」
と、お客様から大きなカードを渡された。
「〇〇君」というお迎えとしての証明書がないと、敷地までは入れてもらえないと言う。
保育園のお迎えってこんなにも警戒の強いモノだったっけな~。
確かに、東京で子供一人を歩かせることはなんとなく避けたい気持ちも分かる。
でも、保育園のお迎えにもそんな警戒をしなければならないほどなのだろうか。
そんなことを思いながら、入っていくと園児がたくさん並んでいる中に他の車や同じようにお迎えで入って来たタクシーが止まっている。
敷地的に車を何台も止められるわけではなく、入口に面する通りも狭い。
カードには名前が書いてあったことから、きっと警戒としてだけでなくお迎えを効率よく捌くための取り組みでもあるらしい。
考えてみたら、入口手前の最初の職員はカードを見るとトランシーバーでアナウンスしていた。
車が入ってくる時点で誰のお迎えかを伝え、車が園児の列の元へ着くころには即合流できるカタチにしている。
良くできたシステムだな~。
と意外なところに気持ちよさを感じた。