ビジネスマンはカッコいい!今や日本を代表する大企業となったある会社の上司と部下の本音の話。
タクシーの車内では様々な会話が繰り広げられる。
「これは外に出してはいけない!」と思うような話や
「あいつ殺してー!」と会社の愚痴で盛り上がる話、
ひたすら電話をしている人も、運転手と会話を楽しむ人もいる。
そんな中で、最近の世の中の空気とはちょっと違った空気を持った二人が乗って来た。
30代前半の先輩男性と20代後半の後輩男性。
午後3時頃、商談を終え、これから会社に戻るところだった。
その会社は、今や誰もがしる日本の有名企業。
その二人は乗って早々、先ほどまで行われていた商談を振り返り意見を交わし始めた。
先輩が思うことをまずは喋り、それに対して後輩も意見を出す。
先輩は、そこに否定をすることはなく
「なるほどね、確かに」と
後輩の見方、感じ方を受け入れて会話を繰り返す。
最近聞く、あのグーグルも実践する心理的安全性とはこういうものかと感じる。
心理的安全性とは、自分の言動が他者に与える影響を強く意識することなく感じたままの想いを素直に伝えることのできる環境や雰囲気のことです。
(引用元 ビズヒント)
意見の出し合いが終わると、取引先との今後の進め方についてお互いの認識を一致させる。
その後は次の予定、今週の予定、そしてこの会社のトップがどういうことを考えているのか。それを踏まえて上司がどう思っているのか。
短い時間でありながら簡潔に明確に話を進めていく。
「(これが、あの速さで日本のトップへと駆け上がる企業の人たちか~)」
先輩だからと、なんでも分かったようにすることはなく、
後輩を承認し、意見を受け入れた上で自分の意見を話す。
最近よく聞く、社畜だの、マウントだの、老害だの
サラリーマンでいることは一切凄くないという風潮を払拭するような
二人の関係性に、結局
やる人は出来ていて
やらない人、出来ない人、が自分を肯定するために
社畜云々とほざいてるのかもしれないと思ったりしながら運転を続ける。
もろもろの必要事項の会話が終わり
目的地も近づいてきた。。。
そこで、先輩からひと言
先輩(以下先)「どう?最近は仕事楽しくなってきた?」
後輩(以下後)「いやー、まぁ最初の頃よりは、、」
先「移って来たばかりで慣れてないだけってこともあるから」
後「そうですよねー、、全体的に理解は出来てきました」
先「いいじゃん」
きっと、少し前に転職か異動で移ってきて今の先輩に楽しくないことを相談していたのかもしれない。
後「でも、なんか、まだ、、言語化はできないですけどやりきれてない感じがしますね」
先「最初はそうだよ、俺もさー全然やる気なかったもんね」
後「そうなんですか!?」
先「うん。だって、最初来た時、どこに進んでるかまったく理解できなかったからね」
確かに、その企業はトップの人間を筆頭にもの凄いスピードで進化し続けている。
後「へぇー」
話を聞いていたいところだが、目的地はすぐそこ。
会話は終盤にさしかかる。
先「今はまず、一つ一つ課題を潰していきながら楽しめるようにしていこう」
後「そうですね」
先「絶対楽しめるようになる、俺が楽しめるようにするから」
後「ありがとうございます」
車を止めるのと同時に
会話を綺麗に終わらせた。
この辺も、さすがあの企業だ!と感じる。
お支払いを済ませ、二人は社内へと入っていった。
私「(なんて素敵な関係性や!!そりゃあれだけの企業になるわ!!)」
文章では伝えられない信頼関係がそこにはあった。
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