タクシー運転手に「一番印象に残っている出来事は?」と聞いても中々面白い話が出てこない理由。
タクシー運転手に一番印象に残っている出来事を聞いたことはあるだろうか?
このお仕事をしているとよく聞かれることがある。
でも、何かあるはずなんだけどその度に出てこない。
その結果、一応思い出した話をすると
「あ~、へ~」
といった、特に面白くもないといった反応をする。
それに対して、じゃあ聞くなよ!とは思わない。
そうなるよね. . . . となる。
分かってるから。自分が一番。
一番印象に残っているわけではないけど、思いつかないから、今思いつく限りの印象に残っている話をすることになる。
弁解したいけど、出来ない。
これがタクシーの車内であれば、ひと時の気まずさがこの場を抜け出したい気持ちにさせる。
だから、何故、一番印象に残っている出来事を聞かれても思い出せないのかを少し考えてみた。
その理由は、
「印象に残している暇はないほど日常的に色々起きるから
その都度新しい出来事に洗い流されてしまう。」
というところに至った。
言い方を変えると、
「気にしてるとキリがない」という表現。
日常的の起こるというのは、何もお客様とのやり取りだけではない。
一日20時間近く運転をしていると、運転中の出来事だってある。
それだけでもすったもんだが多いし、お客様は平均して一日30組近く。
月に300組以上はお乗せする。
二か月もしたら勝手に上書きされる分思い出せない。
だから一番印象に残っている出来事を聞かれてもなかなか答えられない。
ジョギングや筋トレを全くしない人にとって、
毎日10キロ走る人やベンチプレスを100キロ上げようと目指す人に
その過程で一番印象に残っている出来事を聞くと
何キロまでは苦しくてとか出てきそうにも思うが、たぶん当の本人は日常的だから「そんなのわかんねぇよ」となってしまうと思う。
印象に残っている出来事でも、
「芸能人の方を乗せて」とか
「ヤクザの方を乗せて」とか
「一番ムカツイタ」とか
少し特定すると出てくると思うな~と考えていて思った。
でも、それでも聞く人と体験する人では印象的の度合いが違うと思う。
だから最後に例を挙げるとすれば、
僕が投稿したタクシーでの体験談の中で一番読まれているのはこの記事。
どんどん閲覧数が伸びていってる。
でも、じゃあタクシー運転手をしている僕にとって印象的かというとそうでもない。
他にも色っぽい話はあるし、ムカつく話もある。
Hな話というタイトルやジャンルと言うところも伸びる理由としてあるかもしれないが、一番印象に残っている出来事ではないのは確か。
「#タクシードライバーは見た」シリーズではこれが一番読まれている。
これも一番印象に残っている出来事ではない。
結構日常的な出来事の一つ。
でも、伸びるということは少なからず読んでみようと思う何かがあるのだと思う。
ちなみに僕が
「芸能人の方を乗せて」とか
「ヤクザの方を乗せて」とか
「一番ムカツイタ」とか
少し絞って聞かれると . . . . 。
芸能人の話はありますが基本的に書きません。口頭でたまに話しますが名前は出しません。
ヤクザの話に関しては、ヤクザではなく、反社的な話ですが凄く話題になったある施設の復活物語の裏にはボッタクリで出来たお金が使われていた話。
一番ムカツイタのは、、特にムカつく性格ではないけど
「遅い、いつもは10分で着きますけど」嘘を言われたとき。
(その前に舌打ちされたり、もっと色々言われてます)
その場所から目的地のルートをナビ出しても10分以上あるし、遅いんじゃなくて交通状況的にそうなるし、根拠もなくただ文句を言いたいだけだった奴のときはムカついたりします。
そういう時は正しい反論するよりバカな振りして「え、あ、そうですか~」と流します。そして書くネタになるので逆に有難く思います。
ということで、
一番印象に残っている出来事を聞いても中々出てこないのは
「印象に残している暇はないほど日常的に色々起きるから
その都度新しい出来事に洗い流されてしまう。」
という結論に至りました。
以上です。
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