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「三方よし」 実はもっと深い意味が・・
江戸時代の天秤棒を担いだ近江商人の「三方よし」という言葉があります。
売り手よし、買い手よし、世間よし
「三方よし」とは、商売の当事者である売り手、買い手がよければそれでいい。にとどまらないで、周りの社会にまで注意を払いましょうという近江商人の商売哲学です。例えば、売りたいものを買いたい人がいて値段の折り合いがついたとしても、「麻薬」、「原爆」など社会に悪影響を与えるものは、扱わない。儲かるからといって、汚水や産業廃棄物をまき散らすようなことをやらない。この地域が発展すれば将来「三方よし」になると、思えば、いまは、そんなに儲からなくても、発展につながる行動を優先する。個々の商売人なのに、地域や国の発展にも積極的にかかわる。
「三方よし」が示すものは、取引時点だけでなく、将来も含んでいるのです。例えば、今は楽しくなるが、将来買い手の人生に悪影響をもたらすものもで、買い手が欲しいほしいと懇願しても、売らないということも含まれています。今の儲けより、買い手の将来を優先する。
1年使える道具が10,000円(利益は1,000円)、3年長持ちするものが15,000円(利益は同じく1,000円としたら)、あなたなら、どちらを勧めますか?相手の懐状況にもよりますが、3年長持ちする方を勧めますか?来年もまた買ってくれそうなお客にも、長持ちする方を勧めるのが「買い手よし」なのです。うまくいけば3年間で3回売れる可能性を考えれば、売り手は損をしているような気がしますが、他のお店で買われることと比べれば「売り手よし」なのです。社会的にも資源を浪費しないので「世間よし」にもなります。
売り手、買い手の当事者はもちろん、周りの人、社会にも損をさせない。すべてを良くするように考える。儲けのために魂を売らない。友人や国を売らない。だから、世界で初めて「為替」というシステムを近江商人のネットワークで構築し、運用できたのです。法律の規制やお役人の監視がなくても、金融上の信用を維持できたのです。
最近、「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」を表面上の意味だけとらえて、「未来よし」などを付け加えて、自分の商売を宣伝している方を見ると、もったいなく感じます。もう少し、先人に学んで(真似んで)、この「三方よし」の思い・覚悟をもって、商売・経営そして社会を大いに発展させてください。
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