政治に経済論はいらない
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日は少し長いのですが
「政策議論と政治運動は違う」
「やるべきことは政治運動である」
という大切な話ですので是非最後まで読んでいただければと思います。
ということで、今日はこちらのニュースから。
この記事を見てピンときた人はコアな減税新聞読者です笑
実はこの要件を満たさない農家へのコロナ交付金支給の話は、昨年3月に減税新聞で取り上げた内容です。
今回の報道を見る限り、農水省は会計検査院の指摘を受け農家側に速やかな返還を求めるとなっています。
しかし当初、農水省はこの交付金の支払いを止めようとしていました。
それをごり押したのは「自民党の農林族議員」です。
事の経緯から説明しましょう。
新型コロナの感染拡大が始まった2020年春に行われたのが「高収益作物次期作支援交付金」です。
高収益作物とは、食用米と比べて面積当たりの収益性が高い野菜や花、お茶や果物のことを言います。
つまりこれを作っている農家さんに対し、コロナで大変でしょうから来年用の苗や肥料、農機具のリース代などの代金を補助しますよという制度を作ったわけです。
しかし農水省はこの交付金に「減収した農家」などの条件を付けていませんでした。
その結果、コロナの影響を受ける受けないに関係なく、高収益作物を作っている農家全員が対象となってしまい、「貰えるものは貰わないと損」と交付金申請が殺到。
最初の公募の段階で予算250億円の事業に対し、460億円もの申請が来て、次回公募の予算まで食いつくしてしまうという事態になってしまいました。
それを知って慌てふためいた農水省が「売上が減少した品目だけにします」としたものだからもう大変。
交付金が貰えなくなる農家や交付金申請を勧めていたJAから「もう苗を買ってしまった」「農機具発注したのにどうするんだ」と大ブーイングが起こったわけです。
そこで矢面に立たされたのが自民党の農林族議員です。
農業界を票田としてきた国会議員達は地元のJAに呼びだされ、「要望は伝えたからな。もし交付金が無いなら次の選挙は覚悟しろよ」と業界紙で晒しものにされ、
その結果、議員達の怒りと焦りは農水省に向かい、農水省の生産局長は謝罪文を公表したうえで、減収したしない関係なく10月30日までに新たに買ったり発注した機械や資材などに関しては「お金を払います」となったのです。
当時の農業新聞を見てみましょう。
これがこの事件の経緯です。
この件は
政治は理論ではなくパワーゲームだ
といういい実例です。
交付金の制度設計に不備があったことが発覚しても、政治には倫理も理屈も関係ありません。
「次は自民党に入れない」
の言葉だけで無かったはずの予算が湧き出て、お金を貰えるだけでなく謝罪までされるのです。
このように利権団体は票を可視化し、その圧力で政治家を動かしているに過ぎません。
だったら我々も同じことをすればいい。
これが減税運動です。
減税運動は政策議論ではなく政治運動です。
その方法として、利権業界がやっているのと同じように「減税しろ」と政治家に言い続け、「しないなら投票しません。落選してください」と言い続けているのです。
その有権者の数の可視化のためにあるのがナイス減税会や
クルマ減税会などの減税会です。
政治家が聞きたいのは素人の経済論ではなく、「会員数○○○○人の減税会の者です」という自己紹介なのです。
現に今回のニュースに出てきた官僚も政治家もJAも農家も、誰一人として経済論も財源論も議論していません。
当たり前ですけど「マクロ経済的な効果は」「インフレ率が」なんて誰も言ってないのです。
業界団体相手には「財源はどうするんだ」どころか、むしろ「予備費を使え」と積極的に財源を探して出来る方法を提案する。
これがリアルな政治の世界です。
今回のこの話は、農家に補助金を出すのはおかしいとか、政治家は汚いという話ではありません。
そうではなく利権団体は圧力で政治家を動かしている現状を知ってほしいのです。
政治家に頭を下げても望みは叶いません。
政治家が頭を下げる力を持つべきなのです。
趣味で経済論を語るのは良いですが、社会を動かすにはなんの役にも立たないことを業界団体のやり方を見て学ぶべきだと思います。
ということで、今日の記事はここまで!
更新の励みになりますので、ナイス減税!と思った人はスキ、コメント、サポートお願いします(・ω・。)
それでは、ナイス減税!