茨城県がキョンの写真に報奨金支払いへ
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのニュースから。
千葉県で大量に繁殖し、農作物を食い荒らしたり生態系などに害を及ぼすおそれがあるシカ科の特定外来生物「キョン」が茨城県内でも相次いで確認されていることを受けて、生息域を把握して対策を強化しようと茨城県内で撮影されたキョンの写真や動画などに対し報奨金を出す制度を始めるようです。
報奨金をいくら出すのかは知りませんが、「コブラ効果」にだけは十分に気を付けて頂きたいところですね。
知らない人のために説明してきますと、コブラ効果とは
問題を解決しようとした行動が、全くの逆の効果を生んでしまうこと
を言います。
「コブラ効果」は、インドにおいて起こった出来事がその名前の由来になっています。
このような「コブラ効果」は、政府や行政が行う事業に往々にして起こります。
例えばニュージャージー州では、施行した「レジ袋禁止法」によって各家庭がエコバッグだらけになりました。
また、アメリカで施行された「ごま」に対するアレルギー対策規制強化では、規制コスト回避のために逆に「ごま入り商品」が急増してしまい、ごまアレルギーを持つ人達の食べれる食品が減ってしまうという事態が起きてしまいました。
他にもテキサス州での不要な銃とギフトカードを交換する事業では、3Dプリンタで自作した大量の銃の部品が持ち込まれ、SNSで大きな話題になりました。
このようなコブラ効果が起こることは、茨城県のキョンの目撃情報に対する報奨金でも十分考えられることです。
もし私がこの報奨金を貰おうと考えるならキョンを探すことはしないでしょう。
餌を撒いて「動体検知カメラ」を用いて待ち伏せすることを考えます。
しかし餌という「豊富な栄養」はキョンの繁殖力を後押しするので、その方法は被害の拡大を意味する「コブラ効果」が発生することになるでしょう。
もちろんそんな事を推奨する気はありませんが、実はこれは冗談でもなんでもなく実際にジョージア州で起こった出来事だったりします。
ということで最後にこちらの2008年のニュース記事をご紹介しましょう。
このようにイノシシの被害に悩まされていたジョージア州では懸賞金が出されていました。
しかし後にこれらのイノシシ懸賞金事業の効果を調査したところ、逆にイノシシが増えていることが判明します。
どうして「コブラ効果」が起こったのでしょう?
それには二つの要因があることがわかりました。
ひとつの要因は、狩猟許可地域にイノシシを誘導するために多くの餌が撒かれたことから、それがイノシシの健康状態を向上させると共に繁殖力と生存率が上げたことでした。
そしてもうひとつは、ハンターがメスと子供のイノシシは狙わず、体の大きなオスのイノシシばかりをターゲットにしたことにありました。
これは大きなオスのイノシシを仕留めることがハンターの高揚感を刺激し、また他の仲間からの称賛を受けることに起因していましたが、成熟しきったオスのイノシシばかりを駆除しても、若い個体が減らない限り繁殖の抑制にはなりません。
結局ジョージア州のイノシシ駆除事業は失敗に終わり、コブラ効果の事例として語られるようになってしまいました。
外来生物や野生動物による農作物への被害は深刻であり、なんらかの対策は必要でしょう。
しかしその対策も「税金」で行うものですので、ジョージア州のような効果検証は絶対に必要です。
ジョージア州のコブラ効果も、もし検証しなければ今でも効果が無いどころか、逆効果を生んでいる事業に税金をばら撒いていたことでしょう。
ということで、皆さんくれぐれも野生動物に餌を与えないようにしましょう。
その行動があなたの税金をコブラ効果な事業に投じる原因になってしまうかもしれませんよ笑
では、今日はここまで。
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