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茨城県がキョンの写真に報奨金支払いへ
※お知らせ※
減税新聞では有料記事設定をさせて頂いていますが、筆者のやる気の源であるプリン代になる投げ銭的な意味合いですので、記事は全文最後まで無料でお読みいただけます。
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日はこちらのニュースから。
特定外来生物キョン 茨城でも相次ぎ確認 県が目撃情報に報奨金https://t.co/FUtTOThaSj #nhk_news
— NHKニュース (@nhk_news) May 9, 2024
千葉県で大量に繁殖し、農作物を食い荒らしたり生態系などに害を及ぼすおそれがあるシカ科の特定外来生物「キョン」が茨城県内でも相次いで確認されていることを受けて、生息域を把握して対策を強化しようと茨城県内で撮影されたキョンの写真や動画などに対し報奨金を出す制度を始めるようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1715854970601-aYP1MibOxs.png?width=1200)
報奨金をいくら出すのかは知りませんが、「コブラ効果」にだけは十分に気を付けて頂きたいところですね。
知らない人のために説明してきますと、コブラ効果とは
問題を解決しようとした行動が、全くの逆の効果を生んでしまうこと
を言います。
「コブラ効果」は、インドにおいて起こった出来事がその名前の由来になっています。
当時イギリスの植民地だったインドにおいて、猛毒を持つコブラがたくさん生息することが悩みの種でした。
そこでインドを統治していたインド総督府は
コブラの死骸買い取り政策
を始めます。
コブラを捕まえればお金が貰えるのですから、みんなは大喜び。
せっせとコブラを捕まえては、役所にもっていき報酬をもらう人がたくさん現れました。
インド総督府は「これで危険なコブラも減るだろう」と安心していましたが、人間は賢い生き物です。
お金を貰うにはコブラを捕まえるよりも
コブラを繁殖させたほうが効率が良い
と気付いてしまい、みんなが続々とコブラの養殖を始めてしまったのです。
それを見たインド総督府はこの政策の間違いに気付き、コブラ買い取りを停止しました。
それを聞いた国民は
「買い取ってくれないならコブラなんかいらんわ」
と繁殖していたコブラを野に放ったために、逆に前よりコブラの数が増えてしまったという落語の様なオチになったのでした。
このような「コブラ効果」は、政府や行政が行う事業に往々にして起こります。
例えばニュージャージー州では、施行した「レジ袋禁止法」によって各家庭がエコバッグだらけになりました。
●この話の続報
— 七篠ひとり編集長@トリガー条項凍結解除を求めます (@w4rZ1NTzltBKRwQ) September 29, 2022
ニュージャージー州が「レジ袋禁止法」施行
↓
ネットスーパーで注文すると客の家に毎回新しいエコバッグに入って届く状態に
↓
各家庭にエコバッグが溢れかえる
↓
議員「エコバッグを毎回返却させて店が洗浄消毒したらいいんじゃね?」←今ここ
環境とかコストとかもう全部無視😂 https://t.co/eFzPNzILRd
また、アメリカで施行された「ごま」に対するアレルギー対策規制強化では、規制コスト回避のために逆に「ごま入り商品」が急増してしまい、ごまアレルギーを持つ人達の食べれる食品が減ってしまうという事態が起きてしまいました。
アメリカはアレルギー原因物質に「ごま」を追加し、ラベルへの明示や製造時の混入防止措置を義務化することを法制化し、今年の1月に施行しました。
— 七篠ひとり編集長@トリガー条項凍結解除を求めます (@w4rZ1NTzltBKRwQ) May 13, 2023
しかしこれによって起こったことは
「ごま」の入った商品の急増
でした😿
規制は魔法ではありません|減税新聞(N) https://t.co/5yS7X5wgXV
他にもテキサス州での不要な銃とギフトカードを交換する事業では、3Dプリンタで自作した大量の銃の部品が持ち込まれ、SNSで大きな話題になりました。
テキサス州ヒューストンが不要な銃とギフトカードを交換する事業を行う
— 七篠ひとり編集長@トリガー条項凍結解除を求めます (@w4rZ1NTzltBKRwQ) September 30, 2022
↓
男が自作した大量の銃を持ち込みギフトカードゲット
↓
男「利益目的ではなく意味の無い事に税金を使うなというメッセージだ」
銃の買い取り事業で起こったコブラ効果の話|減税新聞(N) https://t.co/Bvag7jfUnc
このようなコブラ効果が起こることは、茨城県のキョンの目撃情報に対する報奨金でも十分考えられることです。
もし私がこの報奨金を貰おうと考えるならキョンを探すことはしないでしょう。
餌を撒いて「動体検知カメラ」を用いて待ち伏せすることを考えます。
しかし餌という「豊富な栄養」はキョンの繁殖力を後押しするので、その方法は被害の拡大を意味する「コブラ効果」が発生することになるでしょう。
もちろんそんな事を推奨する気はありませんが、実はこれは冗談でもなんでもなく実際にジョージア州で起こった出来事だったりします。
ということで最後にこちらの2008年のニュース記事をご紹介しましょう。
ジョージア州のフォートベニング(現在のフォートムーア)、イノシシに賞金をかける
ジョージア州全域に生息するこの動物は、森林や農場を荒らすことで知られている。
彼らは攻撃的な餌探しをしており、在来植物や絶滅危惧種をむさぼり食う。
この地区では狩猟を許可されている約2,000人が、野生のイノシシを狩るよう奨励されている。
持ち込まれた豚の尻尾1本につき40ドルの賞金を出される。
このようにイノシシの被害に悩まされていたジョージア州では懸賞金が出されていました。
しかし後にこれらのイノシシ懸賞金事業の効果を調査したところ、逆にイノシシが増えていることが判明します。
どうして「コブラ効果」が起こったのでしょう?
それには二つの要因があることがわかりました。
ひとつの要因は、狩猟許可地域にイノシシを誘導するために多くの餌が撒かれたことから、それがイノシシの健康状態を向上させると共に繁殖力と生存率が上げたことでした。
そしてもうひとつは、ハンターがメスと子供のイノシシは狙わず、体の大きなオスのイノシシばかりをターゲットにしたことにありました。
これは大きなオスのイノシシを仕留めることがハンターの高揚感を刺激し、また他の仲間からの称賛を受けることに起因していましたが、成熟しきったオスのイノシシばかりを駆除しても、若い個体が減らない限り繁殖の抑制にはなりません。
結局ジョージア州のイノシシ駆除事業は失敗に終わり、コブラ効果の事例として語られるようになってしまいました。
外来生物や野生動物による農作物への被害は深刻であり、なんらかの対策は必要でしょう。
しかしその対策も「税金」で行うものですので、ジョージア州のような効果検証は絶対に必要です。
ジョージア州のコブラ効果も、もし検証しなければ今でも効果が無いどころか、逆効果を生んでいる事業に税金をばら撒いていたことでしょう。
ということで、皆さんくれぐれも野生動物に餌を与えないようにしましょう。
その行動があなたの税金をコブラ効果な事業に投じる原因になってしまうかもしれませんよ笑
では、今日はここまで。
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