金メダル税をやめろ
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
熱戦や選手の涙はもちろん、誤審やキャラ立ち良すぎの選手など連日話題に事欠かないパリオリンピックですが、それにちなんで本日は
オリンピック・パラリンピック選手感謝法
という法律の話をしようと思います。
といってもこの法律は日本のものではなく、アメリカの法律です。
アメリカではオリンピックのメダリストに対し
の報奨金が与えられるのですが、かつてはこの報奨金に所得税が課されていました。
しかしほとんどのメダリストはプロの選手とは違い、競技で報酬を得ているわけではありません。
彼らの多くは昼間は仕事をしながら練習に励む苦労や、用具代や世界各地の大会への遠征費の負担などの自己犠牲を積み重ねた末に、オリンピックの舞台に国民の期待を背負って立っているのです。
そうした背景があるものですから、当然のことながら「選手たちを労う報奨金にまで課税するのはいかがなものか」という議論が以前からあり、人々はこの課税を
「victory tax(勝利税)」
という言葉で批判してきました。
やがてその声は政府をも動かし、当時のオバマ政権が「収入が100万ドル以下のメダリストに対する報奨金への所得税の免除」を決定します。
それが2016年10月に成立した
オリンピック・パラリンピック選手感謝法
です。
ちなみにこの法律が成立する2ヶ月前にリオデジャネイロオリンピックが開催されていますが、同法律では「2015年12月31日以降に受け取った全てのメダリストへの報奨金の所得税を免除する」とされたので、リオ五輪のメダリストも対象となりました。
そしてこの法律はもちろん今回のパリオリンピックにも適用されています。
さて、ご覧のようにアメリカではメダリストへの報奨金は非課税となっています。
では日本の場合はどうなのでしょう?
答えは
日本でもメダリストへの報奨金には所得税は課されない
です。
所得税法において、一般的には賞金も「一時所得」に分類され所得税の課税対象となりますが、JOCから贈られる報奨金に関しては「非課税」と定められています。
とはいえ1993年までは、日本もメダリストへの報奨金に所得税を課税していました。
それを非課税化に動かしたのが1992年のバルセロナオリンピックです。
同オリンピックの競泳女子200m平泳ぎで、当時中学2年生だった岩崎恭子選手が見事金メダルに輝きました。
その後、同選手にJOCから300万円の報奨金が支払われるのですが、それに所得税が課税されたことが話題となり
「中学生からも税金を取るのか」
と批判の声が上がり始めます。
これまでこのnoteでは何度も言ってきましたが「最強なのは世論」です。
世論に火が着けば社会はあっという間に動き始めます。
実際にバルセロナ五輪の2年後の1994年には、オリンピックのメダリストへの報奨金は非課税化という税制改正が行われました。
しかし私から見れば「金メダル税」はまだ続いています。
例えばオリンピックで注目を集めた選手には、大会後にCM契約が舞い込んだり、テレビ出演の機会などが生まれたりすることでしょう。
こうしたことに対する所得税の課税は「金メダル税」と言っても過言ではありません。
総理はメダリストを政権支持率の浮上に利用するのではなく、「メダリストに限らずオリンピック出場選手は生涯にわたる所得税や住民税を免除する」という形で労うべきです。
それの方がよっぽど支持率増加に貢献するでしょう。
逆にこれまでオリンピック選手が世界の舞台に立つために行ったトレーニングや遠征などの「気が遠くなるような努力」にまで散々課税しておいて、メダルを取って時の人になったら「おめでとう」と電話をしながら「報奨金以外は累進課税でがっつり税金取りますね」というのは「鬼畜の所業」でしかありません。
また同時にオリンピック出場選手に対するCMやスポンサー契約などの広告宣伝費についての消費税を免除することも良い方法です。
そうなれば企業は積極的にオリンピック選手を広告に起用するでしょう。
きっとそれは選手の経済的安定の助けとなり、トレーニングにさらに集中出来るより良い練習環境を作るはずです。
またそれによるオリンピック選手のメディア露出の増加は、競技の認知度を広めることを助け、「未来のメダリスト」である子供たちの競技参加を促すことになるでしょう。
700人以上いる国会議員と3万2000人以上いる地方議員の立法事務費や政務活動費は非課税であり、また政治資金パーティーのパー券には消費税が一切掛からない「不課税」にしているのですから、これが出来ないとは言わせません。
ということでオリンピック出場選手に対する「金メダル税」をやめましょう。
金メダルが取れる競技を増やすには、税金を減らす協議をすること
です。
そのためにも聖火台に火を灯すように、減税世論にも火を点けましょう。
では、今日はここまで。
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