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過去を変えるな

※お知らせ※
減税新聞では有料記事設定をさせて頂いていますが、筆者のやる気の源であるプリン代になる投げ銭的な意味合いですので、記事は全文最後まで無料でお読みいただけます。

こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

「1984」という小説があります。

ジョージ・オーウェルによって書かれ1949年に発表されたディストピア小説で、現代でも「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100(1998年)」や「史上最高の文学100(2002年)」に選ばれるほど世界中で愛読されている作品で、映画化もされています。

あらすじを簡単に説明しましょう。

1950年代に勃発した第三次世界大戦の核戦争を経て、1984年現在、世界はオセアニア、ユーラシア、イースタシアの三つの超大国によって分割統治されている。
さらに、間にある紛争地域をめぐって絶えず戦争が繰り返されている。
本作の舞台となるオセアニアでは、思想・言語・結婚などあらゆる市民生活に統制が加えられ、物資は欠乏し、市民は常に「テレスクリーン」と呼ばれる双方向テレビジョン、さらには町なかに仕掛けられたマイクによって屋内・屋外を問わず、ほぼすべての行動が当局によって監視されている。

オセアニアの構成地域の一つ「エアストリップ・ワン(旧英国)」の最大都市ロンドンに住む主人公ウィンストン・スミスは、真理省の下級役人として日々歴史記録の改竄作業を行っていた。
物心ついたころに見た旧体制やオセアニア成立当時の記憶は、記録が絶えず改竄されるため、存在したかどうかすら定かではない。
ウィンストンは、古道具屋で買ったノートに自分の考えを書いて整理するという、禁止された行為に手を染める。
ある日の仕事中、抹殺されたはずの3人の人物が載った過去の新聞記事を偶然に見つけたことで、体制への疑いは確信へと変わる。

wikipedia「1984年 (小説)」より

詳しい内容は小説なり映画なりを見ていただくとして、あらすじにもあるように主人公のウィンストン・スミスは「真理省」で働いています。

この「真理省」とは簡単に言えば「国家の”嘘”を”真実”に改竄する部署」です。

例えば過去に「食料の配給は減らない」と国民に説明していたのに実際は減ってしまう場合は、「配給は減らない」とした過去の新聞記事などを「配給減少へ」という記事に書き換えるのが「真理省」の仕事です。

これにより国家が行った「配給は減らない」という説明は歴史上存在しなくなります。

こうして歴史を改竄することで国民の「思想・良心の自由」を統制し、黒を白に変え、「国家は絶対に正しい」という「まやかしの真理」を作り上げることで強固な権力基盤を築いていくのが真理省の役割というわけです。

「1984」の小説でも

「過去を支配する者は未来まで支配する」
「現在を支配する者は過去まで支配する」

という言葉が出てくるのですが、歴史の改竄を認めることは非常に恐ろしいことです。

そういった行為は北朝鮮のように

権力者の全てを正当化すること

であることに気付くべきでしょう。

さて、なんでこんな話をしているかというと、1月に書いたこの記事の

この「反サロ」の説明の部分が「誤記載なので訂正してください」という指摘が入ったからです。

しかしその指摘をした本人も、あえてアカウントまで晒しませんが上記記事を書いた1年前と同じころにご自身のSNSにて同じ説明を行っています。

反サロの定義は今は変わったということには「ああそうですか」でしかありませんが、だから過去の記事まで改竄しろというのは定義が違う正しい以前の問題で、やってることが「真理省」となんら変わりがありません。

私は反サロでもないですし、ぶっちゃけ反サロの定義にも興味すらないです。

ですので希望通り前述した記事の反サロの説明部分は消しておきます。

ただし訂正はしません。

なぜなら当時はあの定義で間違っていないからです。

そしてこんな非常識な注文を平気で出来る人は、来年の今頃には「反サロとは反老人サロンの意味ではないから訂正しろ」と言い出しかねないことでしょう。

定義が変わったり、運動方針を変えることは大いに結構です。

ただ過去を都合よく抹消し、他人に「今は違うから過去の記事の内容を変えろ」というような人の言い分には付き合いきれません。

ですので「なぜ記事の内容が変わったのか」についてはこの記事でこうして残しておきます。

過去を改竄する「真理省」のような真似事は、私は断じて容認しません。

「なにを大袈裟な」と思うかもしれませんが、自由を放棄することは「ほんの少しの統制」を妥協し受け入れることから始まります。

10年後、反サロ運動が「過去にあった反サロ運動?ああ、ヴィーガンの反サーロインステーキ運動のことだよ」と歴史から抹消されてないことを願います。

ということで、今日の記事はここまで。

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