ただひたすらに鉄を掘る
Minecraft(マインクラフト)というゲームがある。通称マイクラ。
四角いブロックでできた世界で、採掘したり木こりをしたり、農作物を育てたり、建築をしたり、探検したり、敵と戦ったり、村人と交流したり、マルチプレイで友達と遊んだり、とにかく遊び方は千差万別のオープンワールド。
このマイクラは、世界中で愛好家が多く、PCやプレステ、Switchなどでプレイできる。
売上総数は全プラットフォームで2億3,800万本(2021年4月現在)、月間アクティブユーザーは全世界で1億4千万人というから、知ってる人も多いだろう。
それにしても月間だよ?いやいやおいおい…。
私も愛機であるMacbookのミヤモトさんでプレイしていたが、最近ミヤモトさんが時々意識不明になるので、この半年は触っていない。悲しい。
そんなマイクラを、愛してやまないYouTuberたちがいる。
「鉄千」のはじまり
数々いるマイクラ実況者界の中でも私の箱推し、ドズル社。
そのドズル社の「ぼんさん」ことぼんじゅうる氏が始めた「鉄千」なる競技がある。
これがとにかく熱い!
言ってみればただ鉄を千個掘るだけの競技だというのに、そこに数々のドラマがこれまで幾つも巻き起こっている。
何度も言うが、ただ鉄を掘っているだけなのに、だ。
鉄千の歴史は長くない。始まりは2021年夏(昨年だね…)
プロマインクラフターである「タツナミ先生」ことタツナミ シュウイチ氏と、ぼんさんの間に勃発した、ユーモア溢れる小競り合いを発端とした対決が、祖とされている(ドズル社 コンテンツ紹介「鉄千」より)
これまでにドズル社が開催した鉄千大会は全部で14回(番外編を除く)
昨年末に開催された、マイクラ実況者界の猛者たちが集いし「鉄千ファイナル」が、今年は2daysになって帰ってきた!
今年の初日「鉄千ファイナル2022」(12/3)の出場者は、1名欠場が出て総勢19名。
そして2日目(12/4)に、昨年の鉄千ファイナルの上位3名に、鉄千会長であるぼんさんを入れた4名による「鉄千チャンピオンシップ」が新たに追加された(後述するが、当日1名追加参戦)
鉄千ファイナル2022
初日、開始時間の19時にアラームかけ忘れた私は、遅れて気づいて大慌て。リアタイしたかったのに!
ただYouTubeのいいところは、ライブ配信に間に合わなくても追っかけられること(アーカイブが残らないものもあるけど)
とは言え、やっぱり生配信は見逃せないので後で最初から観るとして、結局ライブ観戦。
ドズル社の中でも私の最推しであるおんりーくんは、前回優勝者のためチャンピオンシップに出場するので不在。
ということで、他の参加者でもゴラクバ!のえんちょう。くんの視点で観戦を始めた。彼も推しの一人です(聞いてない)
鉄千王に俺はなる。【えんちょう。】
余談だが、ドズル社主催試合の場合(他でやっているのかは知らないが)、この時間内に完了すれば、タツナミ先生題字による「鉄千タンブラー」が授与されるので、皆の最初の目標になっている。
いやこれヒジョーにカッコイイので欲しい!視聴者プレゼントはあるにはあるが、極めて少ないので希少価値は相当高い。
そして3位以内に入れば、ドズル社から高級お肉が贈られ、どうやらこれが相当美味しいらしいと、界隈では噂になっているとかいないとか。
ちなみにこの時点で、鉄千の申し子、エンドラRTA(エンダードラゴン Real Time Attack)元日本記録保持者である、「スピードスター」おんりーくんの最速は「マイクラトライアスロン」の鉄千部門でたたき出した、52分3秒である。はや。
※【自己ベストエンドラRTA】(おんりー / ドズル社)
※マイクラトライアスロン…ドズル社開発の競技。鉄千、ネザー実績「ホットな観光地」達成、エンドラ討伐の合計タイムを競う(ドズル社 コンテンツ紹介「マイクラトライアスロン」より)
今年の鉄千の詳しい内容は前述の動画に代えさせてもらい(感想言わんのかい)、結果は以下。
鉄千ファイナル2022結果
(制限時間90分完了者 / 敬称略)
まろ 56.59 大会新
おおはらMEN 57.55(ドズル社)大会新
おらふくん 58.48(ドズル社)大会新
ふうはや 1.01.24
雨栗 1.14.55(さんちゃく!)
えんちょう。 1.17.25(ゴラクバ!)
たいたい 1.24.05
福井のカズさん 1.28.54(カズゲームズ)
今年は3位までが1時間切り!しかも1分差という僅差。
昨年のおんりーくんの優勝タイム(1.00.27)を3人が更新!
これは熱い!熱すぎる!!(うるさい)
鉄千チャンピオンシップ2022
2日目。とうとう、待ちに待ったチャンピオンシップ当日である。
二の轍は踏まん。開始2分前でアラームはかけた。
出るわけでもないのに、午前中から何故か落ち着かない。
Twitterを見ると、急遽、前日優勝者のまろくんが参戦することが発表される。
チャンピオンシップ出場者の昨年のタイムは60~70分なので、俄然楽しみに。
観戦は勿論、おんりーくん視点で。
目指せ優勝!【ドズル社/ おんりー】
選手宣誓のあざと可愛さよ…全国のおんりーファンが悶死したヨネー。
そして目まぐるしい!!
いや、早すぎるのよ…ホント。PSどうなってんだ?!
さすおん(さすがおんりー)でございました(多くは語らない)
鉄千チャンピオンシップ2022結果
(上位5名完了で終了 / 敬称略)
おんりー 41.39(ドズル社)大会新&鉄千記録更新 / 優勝回数 最多6回
水月ルザク 47.45(さんちゃく!)大会新&鉄千記録更新
飛び石のしゅん 1.05.31
まろ 1.17.59
ぼんじゅうる 1.22.58(ドズル社)
きりやん 721鉄/終了時(White Tails/ワイテルズ)
おんりーくんは鉱脈見つけたにしても早過ぎるぐらい早いし、ルザクくんは鉱脈ナシで50分切り。おじさん絶句したよ…。
この鉄千、マイクラのバージョンアップ後は「鉱脈ゲー」という話にもなるけど、知識があっても見つけるのがそもそも大変なんだよね。
ワイテルズの「やんさん」こときりやんは、鉄鉱脈のことをよく知らなかったようで、後程動画を追ってみると、視聴者さん曰く「2回ぐらい鉱脈スルーしてた」そうで。惜しい!!
ただ、「これかぁ~」と配信の〆前に鉱脈を確認していたので、次回の大会に出場することがあれば、相当手強いだろうと思われる。楽しみだ。
進化する鉄千
さて、リアタイしたので満腹。私が書きたかったのはこの先である。
相変わらず前置きが長い。
これまでずっと、続けて鉄千大会の動画を観てきた。
ルールは概ね変わっていないが、細かい所がちょこちょこ更新されてきた。
鉄原石を焼くかまど→溶鉱炉(かまどより早く焼ける)
鉄原石を自分で焼いてインゴットにし、自分のチェストに納品する→溶鉱炉に原石と石炭を入れると自動でチェストに納品されカウントも自動
敵MOBのクリーパー(自爆する)避けに拠点に猫を配置(クリーパーは猫が苦手)
敵MOBが地上で湧かないように時間が昼固定に(マイクラ内で昼夜があり、敵MOBは暗いと湧く仕様)※チャンピオンシップは夜あり
鉄千個完了時点で画面に名前が表示される(ビーコンが作動し、誰が完了したかわかるようにしている場合もある)
10分に1回、落ちているブロックが削除される(サーバー負荷軽減。参加人数多数の場合)
千個までの残りインゴット数が表示←New!!
ざっと抜き出してはみたものの、マイクラを知っている人じゃないとわかりづらいな…。
ぼんさんのチャンネルに、各種大会が編集された短めの動画が上がっていて、おまとめリストがあったので貼り付けておこう。
※○○千・鉄千大会動画(ぼんじゅうる / ドズル社)
陰の立役者たち
鉄千が進化してきたのは、サーバーの負荷軽減が一番の理由だろう。
参加人数が増えると、サーバーに負荷がかかりやすくなるのだ。
マイクラは、自分で持てるアイテムの種類や個数が決まっているため、手持ちが一杯になると持てなくなる。
そうすると、その辺にいらないアイテムを捨てたり、採掘したブロックをそのまま放置することになる。
それらが放置され続けると、ゲーム自体が重くなる元凶となる。
また、MOBも同じく負荷の元になる。
動きのあるMOBが増えると、当然重たくなるのだ。
サーバーの強化は勿論必須ではあるが、プレイヤーがストレスを感じず、自由なプレイをするためには、こういう負荷要素を排除することも、競技を開催する上では大切だろう。
サーバーが重いと、必然的にプレイ時間が延びるのも、動画配信者としては好ましくない。時間が延びると編集するにも時間がかかるのは想像がつく。
いつの大会だったか(去年のファイナルかな?)、時間が進むにつれサーバーが重くなっていたらしく、「鉄が焼けるの(が普段より)遅くない?」みたいな会話がプレイヤー間であった。
確かあれで、途中から時間を昼に固定したり、落ちているアイテムを定期的に削除し始めたような気がする。
プレイヤーが、PS(プレイヤースキル。ゲームの上手さ、技術力)を存分に発揮するためにも、それらを観ている視聴者が興奮し、感嘆するにも、とにかくサーバーの負荷軽減は大事なんだなと、マイクラに限らずゲーム配信を観戦しているとつくづく思う。
そういう意味では、この鉄千大会の歴史は、ドズル社の裏方さんたちの悪戦苦闘の歴史でもあるかもしれない。
出場選手であるマイクラの猛者たちのPSだけでなく、視聴者を楽しませるたくさんの工夫を、裏方さんたちが日夜奮闘している姿も、鉄千の変遷を見ると容易に想像できる。
ストレスフリーで観戦できるのは、彼らの努力の結晶だと思うし、それはもう感謝しかない。いつも有難うございます。
救世主たちへの期待
これは私の性格的なものかもしれない。と、前置きをしておく。
鉄千大会が、というわけではなく、マイクラの大会系の動画(公式以外)に言えることだけれど、開会と閉会がぐだる動画が多いなという印象を受ける。
それがとても勿体ない。
特に、せっかく素晴らしい大会だったのに、最後が締まらなかったりすると、もうちょっと何とかならんもんかなぁと。
野次もまぁある意味面白いんだけど、そこそこにしといてくれ~という場面で、鶴の一声で静まるぐらいのビシッとした人がいてほしい(抽象的やな)
例えば今回の鉄千ファイナルで言うと、タツナミ先生の開会宣言中、序盤は野次が凄くてほとんど聞こえなかった。
「タツナミ先生のことだから、絶対ユーモアに富んだ面白い開会宣言のはずだ!」と、聞こえないのを残念に思いながら観ていた。
後でタツナミ先生の配信動画を観に行った程だ(以下、文字起こし)
開会宣言
いやこれステキ過ぎるでしょ??
たぶんその場にいた出場選手の皆さんも、前半ほぼ聞こえてないと思う。
この素晴らしい開会宣言は、恐らくタツナミ先生の動画配信を観ていた視聴者にしか伝わっていないのではないだろうか。
それがとても残念だった。いやぁ、勿体ない。
開会式や閉会式は、台本は勿論、多少のリハーサルが必要なのかなと思った。
「いつもの配信とはちょっと違うぞ」という緊張感が欲しい。
参加者も、式の間は空気を読む必要があるだろう。横槍は程ほどに。
「いつもと違う」というのは結構なスパイスな気がするのである。
おしまいに少々辛口になってしまった。すみません。
とにかく!私は今後の数々の鉄千大会や、毎年12月の「鉄千ファイナル」を楽しみにし続けると思う。
※所属や個人のリンク先はYouTubeのチャンネルです。
(画像は私のマイクラでのスクショ。鉄千やってみたいからPC新調しなくちゃなぁ)
▼ドズル社(公式サイト)
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