こんな財団はいやだ②
営利追求型でない財団…定年を迎え、やりたいこともなく家庭に居場所もなくない、年功序列の昔ながらの一流企業といわれた会社を退職して肩書をすぱっと外されて、プライドだけは高く、所属場所を探してさまよえる老人の吹き溜まり。
今回は、その理事という肩書をめぐる、2年毎に繰り返される道理も理屈もない場末の状態をご紹介します。その前に、前提条件ですが、財団は2年毎に、理事長を筆頭とする理事グループが8名(実務を担当するのは執行理事3人のみで残りは傍観者)、年1回の決済の監査を請け負う監査が2名、存在価値が不明な評議員が約10名(実務も業務内容も理解していない有象無象。次の理事を狙う予備軍でもあるため、結託して理事を追い落とそうとするグループができやすい)。この評議員が2年毎に理事選定委員会を開いて(←おそらく評議員はこれがおいしい箇所であり、もちろん次の理事に立候補するのも誰かの足をひっぱるのもここらへんから)、次の理事や評議員、監事を選出します。もちろん前回理事長や専務につけなかった、妙な意地を張る理事も、虎視眈々と上の役職を狙っているのはいうまでもありません。
財団というからにはなんらか公益のために尽力するためにイベントを定期的に行ったり会報を配布して情報発信したりに努めなければならないのですが、こうしたイベントに執行理事以外はその他理事も評議員も全く参加しないことが多く、会報も、広告DM程度の関心度で、なんら内容に関しての反応もない。それでも、肩書の書かれた名刺だけは欲しがるので、即ちそれが一番最初の目的です。二番目に、2年間(最高4期で8年間継続できる。85歳という定年制度は形骸化)役職がついてただけで特になにもしなくても、「退職慰霊金」というのが、数万単位でもらえます。理事に成り上がりたい人は、チャンスは評議員になってからなので、まず、友達関係とか昔の上司部下の関係からなんとか評議員に潜り込み、次は徒党を組んで理事を引きずりおろす工作に心血を注ぐのです。
この「ひきづりおろし工作」が、例えば理事の不祥事とか、なんらかの失策とか、方向性とかに言及するとかでなく「嫌いなやつ」を屁理屈で攻撃しまくり、結果失脚させるというものだから手に負えない。執行理事たちはイベント時にはそれなり忙しいにも関わらず、マイナスばかり述べ立てて、さらには返事を要求してしつこい。世間で誰も相手にしてくれない不幸な老人は不平不満だらけ。相手にしてほしいから妨害もいとわない。認知症もはいっているので、物事も偏ったふうにしか見られず、周囲が悪い、あいつが悪い、俺は正しい、としか思えなくなっているのです。もはや品性も常識も通用しません。「秩序を乱してますよ」と誰も指摘できず、放置プレー。さらに悪いことに20人近い老人集団ゆえにそういう輩が複数人いるから、もっと悪い。
一例をあげると、あいつは声が大きい、とか、イベントで出された料理のうちの小籠包の汁が飛んだのは料理の選び方がなってない、とか。執行理事の奥様が、いわゆる知名度の高いご老人の隣に座ったことに(不自由なため配慮をしてあげるため)、あんな女を隣に座らせたのは失礼だ、とか。もはや言葉の選び方すらできないし、いちいち、自己矛盾するようなちゃちゃを入れる輩がひとりではなく、スルーすると、しつこく同じことを言ってきて怒りまくる。業務妨害もなんのその。周囲も、面倒にかかわりたくないという気持ちが勝って、そもそも無理とわかっているので、誰も諭すことはしない。序列には慣れた老人諸氏なので、一番権限を持つ評議員長が諭せば、おそらくその場ではおとなしくなるのでしょうが、評議員長そのものが超ご老体。評議員長は、お役所で引退時に偉い地位にいた人と、相場が決まっているのだけど、そういう、お役所の高い地位に鎮座していた人はもれなく「事なかれ主義」。しかも80過ぎまで居座っているだけなので、「判断力があって洞察力が鋭い」とかは望むべくもないのです。
理事のひとりに「ボディタッチ」が癖の老人がいて、理事会の後の飲み会があったときに、女性に抱き着いたり胸を触ったりしたそうで、女性が恐怖を感じて、「セクハラする人を理事に選任しないでほしい」と訴えました。
さて、評議員会ではどうなったと思いますか?
訴えられたKはもともと言動に問題が多いのですが、理事長になりたいと顔に書いてあるどうしようもない老害で、セクハラを指摘されると暴走する危険があります。ということで、誰も現場を見た人がいない、として訴えが却下されそうです。訴えた女性のほうが理事を辞めると申し出ています。
女性職員にパワハラを続けた理事H(60代)がその職員から訴えられました。理事Hは家庭不和で、他の事務所の既婚女性Sと不倫していることも発覚。
どうなったと思いますか?
パワハラは他の理事も言動を見ていたため認められたものの、H本人が理事を継続したいと自薦してきたので保留になっています。
戦前の昭和の話のようですが、これ、実話です。