iPhoneとAndroidは絶対に触れ合えない世界なのか
6月にiPoneが壊れてしまい、Androidに買い替えた。その翌月、なんとなくそうなるのではないかと恐れていたことが起こる。
いつもどおり、「Apple からの領収書です」という件名のメールが届いてしまったのだ。
「ICloud+」というのを毎月130円で利用していたのだが、私のiPhoneが生きている間に解約しておくべきだったのでは? という不安が見事的中。私はもうApple世界の住人ではないのだが、Apple世界では私がいるものとして動いている。
なんとしても解約せねばならないが、それまで使っていたiPhoneはバッテリーが死んで充電できなくなり、操作不能。
手にしたAndroidで、領収書メールに記載された「サポート」へのリンクをタップすると、そこから先はApple世界。
「iPhone、iPad、iPod touch でサブスクリプションを解約する方法」
いや無理なのよ。
「1.設定 App を開きます」
だからないのよそれ。
Apple世界のバリアによって、Androidの私は完全に入り込めない。
しかしその画面の下の方に「Apple サポートにお問い合わせ」というリンクを見つけ、すがる思いでタップ。
いざというとき頼りになるのは、やはり生身の人間との会話である。
しかしそこから先、またもやApple世界のバリアに苦しめられる。AppleのIDとパスワードはわかるから入力はできるのだが、それを元にAppleが送信してくる6ケタのコードってのが届かないのだ。
恐らく死んだiPhoneに送信されている。そりゃそうなるだろうと理解できるだけに歯がゆい。
ダメなのか。
どうしてもダメなのか。
同じスマホじゃないか。
iPhoneとAndroidは世界が違うのか。
パラレルワールドなのか。
絶対に触れ合えない世界なのか。
もうダメだ。最後の手段で、スマホを買ったお店に相談してみようか。
――と思ったとき、「音声」という文字が目に入る。音声でコードを知らせるというのだ。そこをタップして、音量を上げて待つ。……何も起こらない。ここでコードを読み上げてくれるのではないのか?
その数秒後、着信。
見知らぬ番号からの電話――
だけど前にもこれと似たようなことを経験していたから、私は迷わずこれに出た。
ビンゴである。
機械音声のお姉さんが、6ケタのコードを活舌良く教えてくれた(助かった……)。
このコードで持って私は無事、Apple世界に入り込むことができ、生身の人間との会話を果たした。「ICloud+」の解約も成功した。
もう頼むから、iPhoneもAndroidも同じ世界にいてくれないか。しんどい。