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40代の日記は心地良く
新しい日記帳には、すでに1日だけ日記を書いていた。だけどその後父が亡くなってしまい、日記は途切れた。
父のことを挟んで日記を再開しようとすると、何も書けなかった。再開一発目に書くべきこと――と思うと、どうしても緊張や喪失感などが入り込んでしまい、素直に日記と向き合うことができなかった。
だから、すでに書いてあった1日分の日記は、丁寧に切り取って、捨てた。父のことを挟まずに、まっさらな状態から書き始めることに。
そして日記は、数ヶ月ぶりに再開。40代の日記は心地良いことを書き綴っていきたいから、「楽園の記憶」のことからまず書き始めた。
ピアノを弾くようにパソコンで言葉を紡ぐのもいいが、やはり手書きの日記はいい。手指に伝わる紙とペンの感触。手書きの文字でポコポコと凹凸のある紙をめくること。日記帳をそっとなでたり、胸に抱いたりすること。どれも心地良い。
noteとのすみ分けに悩みもしたが、やはり私は、手書き日記をなくすことはできない性分のようだ。