車輪という発明
ちょうど一年前。ライブで使うスピーカーを何度も往復して運んでいる僕を見たお客さんが「うちに使ってない台車あるからあげようか?」と台車を譲って頂いた。
単純だけど気付かなかった。重いものは車輪を付けて運ぶのが一番だ。実際に使ってみると僕の機材運搬事情は劇的に改善した。よくよく考えるとピラミッドの石も下に丸太を敷いて運んでいたのだから、長い歴史の中で脈々と受け継がれてきた知恵である。
車輪は人類史上最高の発明とも言われている。
自然界に車輪は存在しなかった。地球上に生まれた生物の中で車輪を生み出したのは人類だけであった。21世紀になった今でもリニア等の例外を除けば陸上でのインフラはこの車輪が担っている。
そこで疑問なのだが、平均的な成人男性が車輪を使って運べる(平地にて)重量はどれぐらいなのだろうか。純粋に気になったので調べてみた。思春期のエロサイトと同じ熱量で検索してみた。
恐らく台車界(なんだそれは)で最もメジャーなのはリアカーであろう。戦後復興の象徴。これ一台でラーメン屋もおでん屋もできる。そんなリアカーの最大重量を調べたら意外とすぐに出てきた。
頑丈な作りのリヤカーで平坦な舗装道路上であれば、最大約1トンの荷物が運搬可能である(通常のリヤカーの積載荷重は350kg)。
なんと自分の体重の10倍以上の重さを運ぶ事ができるのだ。これは凄い。今現在、眼科の受付で暇を持て余す僕にとって最高に楽しい知識だ。
しかし上には上がいた。車輪を生み出した人類が足元にも及ばない力を持つ生物がいるのだ。
そいつはフンコロガシ。
あのウ○コを運ぶのが昆虫である。
こいつのパワーは凄まじい。車輪など発明しなくても良い。人類の尊厳にかけてあまり紹介したくないが、フンコロガシのパワーは想像を絶する。
フンコロガシは自分の体重の1141倍もの重さのものを転がすことができる。人間に例えると、70キロの人が80トンのもの、つまり2階建てバス6台分を持ち上げることに相当する。
どうですか。ジムで50キロのバーベルを持ち上げて自己満足に浸っている自分が悲しくなりますよ。ってかフンコロガシ凄過ぎだろ。
フンコロガシのインパクトが強過ぎて車輪から脱線しましたが、日々こうやって僕が考えている事を綴っていこうと思います。
ちなみに補足ですが、巨人の星で飛雄馬がオープニングで引いているコンダラーは300キロぐらいだそうです。これは足腰鍛えられますね。
ちなみにコンダラは、整地ローラーを意味する日本の俗語で、語源は、1968年(昭和43年)に放映が始まったテレビアニメ『巨人の星』のオープニング主題歌「ゆけゆけ飛雄馬」の最初のフレーズ、「思い込んだら 試練の道を」という歌詞を「重いコンダラ」とぎなた読みして生じたもの、だそうです。
それではまた明日。