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[Vol. 1]ベトナムの田舎町でバイクタクシーに乗りながら考えていたこと。

(カバー写真:ベトナム ホーチミンより。2016夏。)

ーーーーーバックグラウンドの話です。

地元の外国語大学を出た後、ブライダル業界で働いたんですが、まるで使い物にならず(笑)、旅好きの好奇心が向くままに国内の宿泊業界に飛び込みました。

(写真:働いていたホステルにてハロウィーン。毎日世界中からの旅行者と触れ合うのは、まるで旅行しているようなもの?)

その頃トーキョー、キョート、オーサカなどの大都市から皮切りに業界自体がイケイケな時期で、ゲストも多くて楽しかったし、宿運営のノウハウを学べるし(将来宿をやってみたいと思ってた)で良い環境でしたが、ゲストと話すたびに「やっぱ自分も旅行きたいなー」と。

で、休みを見つけては趣味のカメラを携えて、国内各地や海外はヨーロッパ、北米、東南アジアなどへ。

(写真:インドの砂漠地帯の街ジョードプル。日本人というだけで何故か有名人と間違われ、この後30分以上に渡って現地の人々との記念撮影タイム)

最初は、自分の生きてきた環境と違った土地を知りたくて、文化や価値観が異なる出会いを期待していたんですが。思ったよりも別の種の気づきをさせられる機会が多かった。これが2016年ごろの話。

(写真:東南アジア屈指のバイク社会、ベトナム。その第二の都市ホーチミンでは1つの信号に50台以上のバイクが待つのも珍しくない。)

ーーーーーあまり大きなテーマではないです

特に東南アジアなどの発展途上国の国々を周った時に強く印象に残ったことです。

自分も少しお金を貯めて出れるぐらいだから、この頃にはもうぜんぜん「旅」って世界共通の趣味化してて、国境を越えた人やモノの往来数なんてこれまでの比べ物にならない数あったから、どうしても世界中のどの街を訪れても、どこもある程度、(当然だけど)誰もが楽しめて過ごしやすい普遍的なライフスタイル化が進んでる、いう漠然とした印象を受けた。

(写真:バックパッカーのバイブル『深夜特急 (沢木耕太郎 著)』に出てくる、マレー半島を縦断する歴史あるマレー鉄道にも、電気高速車両導入の波が。2016 マレーシア バターワースにて)

分かりやすく言うと、旅をしてても、街にはビルやコンビニ(多くの街でマクドナルドも)があり、美しい自然をバックにみんなスマホ片手に写真を撮ってSNSに投稿(ハッシュタグ"旅行好き")、歴史や伝統といったコンテンツも観光客向けに表面をサラッとサマライズされてる感じ。(いろんな事情で交通網が整っていなくて、なかなか旅行者が入ってきていない地域を除いて)

でもこれって、当然かなと。

論理的に考えて、便利でスマートな手法はグローバルスタンダードになるべくしてなるし、特に増えた学生や20代~30代の若者旅行者層のライフスタイルにも合ってるし。。

(写真:台湾の首都、台北の中心にある台北駅前。片道4,5車線はあろうかという大きな道路をビル街が挟む。)

ただ、伝統的な文化や自然の「手付かずの原景」をディープに知りたい視点としては、当時は率直に「おもしろくないな」と。まぁ、そもそもそれってかなり難しいんですが。苦笑

もちろん、観光地にはそれぞれの形があって、それは否定するつもりも無いし、実際にどの街でも現地の人々や文化との素敵な出会いは予想通りあり、旅の楽しみを沢山持ち帰ることが出来たのも事実です。

(写真:ベトナム南部の田舎町、カントー。はるか中国から流れるメコン川流域の自然豊かなメコンデルタ地域では、毎朝日が昇る頃から川の上で食材の朝市が開催される)

ただ、その土地でしか見れない景色や文化に触れられたからこそ、少しのモヤモヤを抱えて街を出ていくことは自分の旅の記録としてしっかり残しておかないと、と感じました。

次の記事に続く。。。

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