運命の人とストーカーは紙一重
彩:どうしてくれるんですか!
〇:本当にごめんなさい!
私〇〇は今高校生の推しに土下座をしています
なぜこうなったかと言いますと...
遡ること2時間前
〇:今日は乃木坂の発売日!
〇:しかもあーやが初選抜でフロントなんだから買うしかないっしょ!
こんな感じで俺は意気揚々と駅前のCDショップに来た
〇:今回もパネルある!
パネルを撮ろうとカメラを構えようとしたが
パシャ...パシャ......
〇:(あっ......先客がいた///)
?:あっ...ごめんなさいペコリ
〇:いえいえ気にしないでくださいペコリ
〇:(背丈あーやそっくり...)
〇:そんな事より全タイプ買わないと!
その後何とか買うこともできパネルも撮れた
〇:せっかく駅前まで来たし散策してみよ
そう意気込んだのはいいが
〇:......どこ行こう
〇:くそっ!あーや中心で生活回してたからこの辺りのお店なんも知らないよ...
〇:...スタバであーやのおすすめのカスタム飲も
近くのスタバを目指し出発した
〇:着いた〜...疲れた
〇:あーやのカスタム美味〜......あっ
?:??......あっ!
〇:どうも...笑
?:あはは......
〇:(さっき子だ...気まずい)
?:そのカスタム......
〇:これ僕が好きな人がおすすめしてたんです
?:へぇ〜...その人と気が合いそうです笑
〇:あはは......では僕はこの辺で......
?:あっはい...
気まず過ぎて早々に退却した
〇:まさかまた会うとは......でももう会わないでしょう笑
そう思っていたのに...
次の店でも
〇:あっ...
?:えっ...
その次の店でも
〇:また!?
?:げっ!
またその次の店も
〇:嘘でしょ......
?:もうっ!
ここまで来ると偶然の方が無理ある...
〇:もしかしてあの子俺のストーカーか?
〇:次会ったら問いただしてやる!
そして案の定次の店でも鉢合わせた
〇:君俺の事つけてるでしょ?
?:は?何言ってるんですか?
〇:バレないように変装してるのか知らないけど何回も鉢合わせたらバレるよ?
?:そんな理由で変装してませんけど?
〇:じゃあ取れるよね?その帽子とマスク
?:はぁ〜...良いですよ
〇:(よし!犯人の顔を拝んでやる!)
そのワクワクは次の瞬間絶望に変わった
?:はい!これで満足ですか?
〇:えっ......あーや!?
彩:あまり騒がないで下さい!
〇:お、俺あーやにストーカーされてたの!!
彩:だから違いますし声が大きいです!
〇:あっ......
興奮のあまり声が大きくなってしまい周りの客達が怪訝そうな顔でこっちを見ていた
彩:さっきから彩の事ストーカー呼ばわりしてますけど証拠あるんですか?
〇:証拠も何も何回も会うじゃないですか!
彩:スタバの時までは確かに彩より前に貴方が居ました
〇:ほら〜やっぱり!
彩:ですがそれ以降は貴方の方が彩より後に来てますよね?
振り返ってみると確かに俺が来た時には既にあーやが居た
〇:た、確かに......
彩:じゃあ貴方の理論で行くと貴方が彩のストーカーですね笑
こうして無事推しに冤罪をかけてしまって今に至る
彩:とりあえず店出ますよ!
〇:はい......
そして怪訝そうな客の目から逃げるように俺らは店を後にした
彩:あ〜あ〇〇さんと会えて嬉しかったのに...
〇:すみません......えっ?なんで俺の名前を?
彩:そりゃリアミに何回も来てくれてるので認知しますよ笑
彩:今日だって色んな所で会ったから運命の人だと思ってたのに...
〇:本当にごめんなさい......
彩:罰として〇〇さんのこともっと教えてください!
〇:それくらいで許して貰えるならいくらでも
彩:ほんとですか!じゃあ次いつ会えますか?
〇:えっ?次?
彩:今度は〇〇さんの好きな所に行ってみたいので!
〇:い、いいんですかアイドルとしてそれは!
彩:彩だってアイドルの以前に1人の女の子です!
〇:あーやが良いなら...拒否権無さそうですし
彩:じゃあこれ彩の連絡先なので日程決まったら連絡ください!
〇:は、はい!
彩:じゃあまた今度!
そう言って色んな意味で夢見たいな時間が終わった
〇:あーやの連絡先......冤罪かけたんだよな俺?
未だこの状況を逆転ホームランみたいな展開を受け止めきれないまま何故か震えている手でさっき貰った連絡先に俺だけのスペイベの日程を打ち込んだ