【許せない!】車を盗難されたけど見つかって犯人も逮捕された話【プリウス】盗まれた車が見つかった!編
第二話です
第1話はこちら↓
突然の知らせ
自動車保険から下りた保険金で適当な中古車を買い、車が盗まれてから半年ほどたった時のことです。
休日に突然知らない番号から電話がかかってきました。
かけてきたのは隣の県のある市の警察署の警官でした。車の盗難のことでやり取りのあった僕が住んでいる市の警察ではなかったので、俺は車の盗難にかかわる電話だとは思いませんでした。
車が見つかった!
隣の県の警察官「たつみさんでしょうか?〇〇警察の山田(仮名)です。以前盗難に遭ったたつみさんの車が見つかりました」
俺「ええ!!?どこでみつかったんですか?!」
隣の県の警察官「市内でわが署の署員がスピード違反の取り締まり(※)のための活動をしていたところ、違反車を取り締まったら、それがたつみさんの車でした。」
※いわゆるネズミ捕り。道で警官がスピードガンで走ってる車のスピードを測って違反者を捕まえる
「ほんとですか!アホですね運転してた奴!」
現場の警官は盗難車とはもちろん知らないので、ただのスピード違反として車を止めるように指示しました。運転していたのは外国人。
外国人「やべぇよ・・・パクられちゃうよ・・・ジーザス・・・」
と思ったのでしょう。
まさかスピード違反で捕まるとは思ってなかったようで、対策は皆無。彼らにできたのは止まった車から降りてダッシュで走って逃げることだけだったのです。
もちろん現場の警官は逃がすわけがありません。さすが普段から鍛えてるだけあってバイクや車を使うこともなく、走ってあっさりと捕まえたそうです。
今から車で数時間かかる警察署に来い?
これで無事に車も戻ったし、犯人も捕まったし良かった良かった。と思ったらそれで終わりじゃありませんでした。
警官「盗難車の実況見分を行いたいので署まで来てくれませんか」
俺「!?」
警官「今から」
俺「!??」
警察によるとどうやら運転していた外国人は盗難の実行犯とは別で、盗難犯から車を買っただけの人物だそうです。そのため車から盗難犯の情報を集めるので、被害者である僕の前で実況見分をする必要があるそうです。
電話が来たその日は僕の休日でした。部屋でゴロゴロしてるだけの日でしたが、電話が来た時点ですでにお昼を回っており、今から隣の県まで行くのはなかなか骨が折れます。俺「来週の僕の休日じゃだめですか?」警官「それでは運転してた犯人の拘留期間が切れてしまいます」俺「そんなにすぐに切れるんですか?今日捕まえたんですよね?」警官「いえ四日前です」俺「・・・・・・・・・・・」じゃあ四日前に電話くれよと思いましたが、買って間もない中古車ではるばる隣の県まで行く事になりました。
可哀そうな車プリウス
案内されるがままに警察署内を歩くと、半地下のような場所に半年前に駐車場から消えてなくなったプリウスが、汚れた姿で止まっていました。
※その時の本当の写真です。
近くで見てみるとフロントガラスもボディーも車内も、目も当てられないほど傷だらけでした。しょっちゅう洗車するほど大事にしてたわけじゃないけど、こうも傷だらけだといじめられて泣いて帰ってきた息子を見ている父親のような気分になり、胸が締め付けられました。
車内にとんでもないものが。
盗まれた当時に車内に残してあった俺の私物はほぼ残っておらず、代わりにこれが大量に載ってました。
これなんだかわかりますか?鎖も切断できるボルトカッターという工具です。これがひとつではなく、いくつもあったんです。数にして10個はあったと思います。
こんなものを大量に車に積んで運転してた外国人が
外国人「ワタシたちは、車を買っただけデス」
って言ってるんですから笑っちゃいます。
よく見てみると、なくなっているナンバープレートの位置に本来ついていたナンバーの跡が、はっきりと残っていました
スピード違反で捕まえた時には全く別のナンバープレートがつけられていたそうです。(もちろんそのナンバーは別の誰かから盗まれて、さらにナンバーを偽造されたもの)
実況見分は車内に残っていたモノすべてをブルーシートに出して
「これはあなたのですか?」
「ちがいます」
「これはどうですか?」
「ちがいます」
「これは?」
「ちがいます血が居間su・・・」
と気の遠くなるようなこんなやり取りを繰り返す作業を、
なんと4時間・・・!
空き缶やティッシュなど、どう見てもゴミにしか見えないものもすべて確認しました
車に乗っていたものはすべて確認を終えた時に山田さんが言いました。
山田警官「たつみさんの指紋とDNAを取らせてください」
僕「へ?DNA?」
自分のDNAを警察に渡そう
山田さんによると、
運転していた外国人とは別に盗難犯がいるようだ
車に盗難犯の痕跡が残っているはず
持ち主である僕の指紋とDNAは車から引き算する必要がある
口の中の粘膜をこすり取り、指紋をインクで写し取りました。これで僕がいつ身元不明の遺体になっても無事に家族のもとに帰ることができます。
そんなことを考えて警察署を後にしたのでした