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2024/09/08 ZION ミステリーツアー Live in Whitehouse 覚書

※はてなブログの広告があかんとなりnoteへ移した(2025/01)

日曜日のツアーに参加してきました。書いている者のプロフィールとしては
・愛知県在住、男、ほぼ30歳
・高校生のときに軽音部内の友達にオーロラとかPassengerをかりて聴いて、レオに衝撃を受けてハマる
・Shout to The Walls!ツアーで初めてライブ参加して、以降行ける範囲で遊びに行っている。
・なのでバンド終了したときはとても、凄くショックだった

・けど今はZIONが元気なので元気
という感じ。レポというより参加して思ったこと、が主なので、ディナーの内容だったり誕生日祝いのこととかすべてに触れているわけではないし、すべてうろ覚えで書いた。

※参加した方の個人情報には触れてないつもりですが、もし触れていてかつ消してほしいって場合はすぐに消しますので、TwitterId: tatu60 へDM等でご連絡ください!

帯広駅温度計集合。40人中1人来ず(来られず)、39人中5人男。女性は20代〜たぶん4,50代まで幅広。男は20代後半〜30前半くらい。全員に聞いたわけじゃないけど半分以上は関東圏で他は色々。隣り合った方は奈良から。あとは広島、福岡、等々、帯広でずっとNICOを追っていて今も帯広に住んでる方も。
暑いのでみんななんとなく日陰にバラバラと集まっている。サングラスの櫛野さんがイェーと挨拶?してみんなもなんとなく返す。「つかみはオッケー」
名前呼ばれた順にくじ引いて各自の番号決め。番号順に櫛野さんから手紙を受け取り、しかおいバスに乗る。BluetoothスピーカーでZIONの曲を聴きながら移動。リクエスト聞かれたのでリンコ、って伝えてかけてもらう。歩いて行った時には川面が見えなかった十勝川?が橋をわたるときに見える。でかい。
街を抜けてゆっくり走る。農場が果てしなく続く景色に、やっと十勝に来たことを実感する。歩いている人はおらず、時折デカい農作業機に乗った方を見かけるくらい。空港でも似たようなことを思ったけど、それ以上に、よくある言い方だけど自分のちっぽけさを感じる。と同時に、ちっぽけだけど空飛んでここまで来て今だだっ広い十勝に立ってるんだなとも思う。人との距離感、空との距離感、自分と世界との距離感が遠くなったり近くなったりして不思議な気持ちになる。
最初の目的地は道の駅ピア21しほろ。駐車場は満車に近い。玉ねぎかとうもろこしか忘れてしまったけど、農家の加工の過程で出る渋柿色のカスで染めたロンTが限定で10着、昨日思いの外売れたらしい。頼まれてたけど、ちょっとバス降りるの出遅れたらもう全部なくなってた。半袖のもいい色でよかったけど迷ってやめた。カフェ寛一でZIONポテトとノンアルのモヒート(暑すぎてつい)、ドリップパック。モヒートはたっぷり濃い色のミントとライムで香りで口と鼻が涼しい。ポテトは味付けも美味いけどやっぱり芋そのものがホクホクで美味い。そして店内ではずっとZIONの曲が流れる中おそらく多くは観光客が所狭しと並んでる十勝の品を見ていて、謎空間。にじいろ食堂も結構賑わってた。この中で流れている曲に興味持つ人ってどれくらいいるんだろうかと考えた。(そもそも流しているのは今日だけなのかもしれない)
バスに乗り、手紙2。カントリーパパの乳牛?ハナコとさちおさんが見つめ合ってる写真。はなこは去年亡くなってしまったそう。けど、descho ilandにはなこの声がサンプリングされているらしい。Bluetoothスピーカーで聴くもどこに入ってるか分からず、あとでイヤホンで聴いても分からなかった。エフェクトかけて加工されてるのかもしれない。光村さんが人生で3回くらいしかソフトクリーム(ソフクリ)食べたことなかったけど、ここのを食べてからハマって10回以上食べてるらしい。牧場着くとカップで40人分持ってきていただき、芝生で食べる。超濃厚で、スプーンを入れた時のモッタリとした抵抗感が凄い。牛乳の甘さを濃縮したような甘いけどどんどん食べたくなる味。芝生にルンバ的芝刈り機(たぶんルンバより前にあるんだろうけど)にブタのキャラクター人形が乗ってて和んだ。
手紙3、のはずが櫛野さん疲れにより4を渡し、渡された側も気づかず、回収。あらためて開けた手紙3には然別湖で撮ったアー写。然別湖までは山をゆっくり登っていく。カーブが緩やかなので酔いはしない。あっという間に農場が見渡せる高さまで登る。窓際からどれくらい下から伸びているかわからない木の頭の部分だけが見える。そして坂道を降って湖へ降りていく。当然登りよりもさらにあっという間に高度が下がる。トンネルを抜けると3棟道の両側にならんでいて、1棟の旅館は廃業、湖側の旅館は営業していて、もう一棟はネイチャーセンター。アー写の展望台まで降りて行き、40人で記念写真。たまたま申し込んだけど取れなかった方が来ていて、一緒に撮った。農場の暑さに比べてかなり涼しく快適。櫛野さんが神聖な何かがいるところ、と言っていたけど、ほんとうに何かを犯している、不純な存在(自分)が侵入しているような感覚になる。
バスに戻るとカーテンが閉じられている。ここからはスマホの電源オフ。さっき一回開けた手紙4をあらためて。次はホワイトハウス。東京で出会って、2020年6月に初ライブをWWWXでやるつもりだったけどコロナがどんどん広まり断念。ステイホーム、ならThe bandの「ビッグ・ピンク」のように(ドキュメンタリー映画観ようと思って観てないな、、)、音楽がいつでもできて録音もできる家があればいいのでは?しかもいつ音を出しても怒られないだだっ広い土地に。ということで櫛野さんがツテを辿ってみつけた現ホワイトハウスに光村さんと誰も乗っていない飛行機で向かい、そこから4年。
そのころのデモ音源を聴く。最初がたしかDeathco Island かNew Moanin。みんなここでしか聴けないから喋らず聴いてる。デモとは思えないくらい完成形に近い状態。ボーカルが若干荒削りなとこ、deaschoとかはサンプリングの音が違う、ドラムの音色とかフィルが若干違う、くらい。いい環境で聴いたらもっと全然違うのかもしれないけど、バスかつBluetoothスピーカーだとそれくらいしか気づけず。けどあらためて考えるといつでも家で実際やって聴かせられるんだから残すデモってなるとこれくらいちゃんとしたものになるよなーとか。みんな黙って聴いてると櫛野さんが「緊張感すげー」って和ませを入れる。このときだったか忘れたけど、「東京のライブってみんなおこなの?ってくらいしーんとしてる」って話をしてた。名古屋は比較的盛り上がってやりやすい、って言ってくれててよかった。大阪も東京と似たようなもんらしい。
ゆっくり日が落ちてくるとこの時間に合うからって言ってAtlasをかけてくれた。ながい坂道をゆっくりくだって登っていく中で聴く、いい時間だった。
最後のゆるい坂道を登ってホワイトハウスに着くと、佐藤さんが出迎えてくれる。ホワイトハウスはフライヤーの絵の通りの洒落たつくりで驚く。何色って言ったらいいかわかんない、紫がかった灰色、薄茶色?の屋根、壁は名前の通り白、真っ白ではなく薄クリームっぽいかも。玄関は当然?玄関フードのつくりになってて、建物から出っ張ってる。その上の2階にフードも同じ形で小部屋、バルコニー?があるのが洒落てる。テーブルと椅子が2脚置かれてた。
庭は迎えるために綺麗に整地してくれたんだなってわかる感じ。倉庫なのかアメリカっぽいアルファベットのロゴが書かれた緑っぽいコンテナが置かれてて、その前にバーコーナーとカレー配給テントが準備されてた。佐藤さんが歓迎の手紙読み、食事の案内してくれた。各自飲み物買ってカレー2種あいがけをよそってもらいに行く。佐藤さんに辛いの大丈夫?って聞かれて赤いパウダーをそれぞれ分量調節してかけてもらう。
ゆっくり食事してるからか、空が広いからか、日が落ちていく早さが名古屋よりもめちゃくちゃ遅く感じた。グラデーションがゆっくり変わっていき、夜になっていく。トイレは玄関とはまた別のところ(勝手口?)から上がって借りる。もとからあったのか集めたのかわからないけど、猟師のベストが壁にかけられていて、棚にはおそらくメンバーの靴、雪用ブーツ?が並ぶ。
ライブは18時オープン18時半スタート。キッチンがある広く長いリビングに、横長に4列くらいで客席(丸椅子)が並ぶ。壁にはsun'n'joyの黒白赤青(翠?)黄のラインがペイントされていたり、牛、バッファロー?の頭蓋骨がかけられていたり、ドラムの後ろの壁と天井にはテントのような布がかけられている(吸音材も兼ねているのかもしれない、アクリル板の代わり的な)。ステージ全体に蝋燭が灯されていて、しっかりした厚そうなラグが敷かれている。天井にはドリームキャッチャーがかかっていたり、雑に言うとTDLのウェスタンランドのカントリーベアシアターの待合をもっと渋く、かつ所々今風にした感じ。
まず佐藤さんがあらためてあいさつをして、メンバーを1人ずつ紹介して呼び込む。客席からみて左奥にたいちさん、その右前から順に櫛野さん、佐藤さん、光村さん、さちおさん、と横に並ぶ。全員揃ったらさちおさんのギターからライブスタート。

1. Innipi(N)
もう最初に響いたギターの音から、ほんとにここで録ってるんだ、音源のあの独特の鳴りってこの家の音で、いまそこに自分がいるってことをあらためて実感した。

2.hurricane
1.からいつも通りたいちさんがパッドでリズム叩いて、のはずがパット自体を叩いてる音はするけどメインスピーカーからリズムが鳴らない。もう2回くらい試したけど鳴らないので、すかさず櫛野さんが「これも醍醐味だね!イェー!」でみんな湧いて、すぐメンバーで合図して生ドラムであらためて。また雑に言うと、生でデモを聴いてるみたいでレアだった。曲順によって、とかInnipiやらないときはこの始め方でもありなのでは?とか思った。Anotherのときみたいにエレキでギター2本だけで始めるver.とかも聴いてみたい。
そしてドラムの音でまた音源の音がする!スパッ!っと響くけど耳にキツくない、一瞬だけ優しい木のホール感がある残響が残るんだけど、一瞬だから無駄に響きすぎずリズムの邪魔はしない、みたいな。(波形でみたら全然的外れなのかもしれない、、)
いままで一番、Anotherのときと同じくらい気負いがない朗らかな「まだ歌っていたいよ」だった。

3.new moanin
すこーしテンポ遅めな気がしたけど、それ以外は音源通りに演奏、してても、全員ここぞというところでほんのちょっとタメたり、フェイク入れたり、自然に遊びまくってて楽しい!(ライブってそういうもんだけど、、)佐藤さんスラップソロのあとに櫛野さんソロやってたはず、短いけどめちゃ歌うソロ弾いててかっこよかった。ちなみにギターは櫛野さんさちおさんはSG(まったく同じではないけど)、光村さんは独特な赤色のGibsonレスポール。
あとやっぱりライブのコーラスはよい!!この曲はたしか佐藤さんだけど、全員自然で音程安定、メインとのアクセント?の合わせ方とかほんとうによすぎる。音源は基本全部コーラス光村さんだけど、がっつりメンバーでコーラス録る曲とか、なんなら佐藤さん櫛野さんでメインボーカルとる曲とか聴いてみたい。と思うくらいみんな歌声かっこいい。
この辺のMCで光村さんからソフクリたべました?→ソフクリって呼んでんの俺らだけだよ。の流れで何かのことを〇〇スコフィールド、ってのもブームだよね、ジョンスコフィールド的に、みたいな話をしていて、ジョンスコフィールドってワードにテンション上がってもとの話完全に忘れてるのでもしどなたか覚えてたら教えてください(そんなたいした話ではないけど)。

4.setogiwa
スキャットから。揺れすぎて暑い。密集してて蝋燭あるからなのか、単に当日の昼間の暑さが残ってたのかわからんけど。この辺で佐藤さん上着脱いでた。

5. Jigsaw
大人ビルボードボサノバ?倍テンポアレンジ、めちゃくちゃかっこよくてリズムの波に吸い込まれる。櫛野さんのボサノバリズムのバッキングが音量とかが一定で上手すぎてまじで何でも弾けるんだなとなった。

6. yowamusi
東京で書いてた曲もあったけど、ここに来てからモード、気分が変わって歌詞とかも書いた(書き直した?うる覚え、、)曲を、って話から。曲中の静かな時間に外ですずむしが鳴く音が聞こえて、これって今レコーディングしたら入るのかな?とか考えた。雪とか、季節によって録音の仕方も変わるんだろうか。
これも憶測だけど、ここで練習してるからどの箱とかフェスでやっても出音がしっかりキマるのかなと思った。自分が出してる音、他のメンバーが出してる音の響きの細部まで聞こえて、直感的に環境全体の音に敏感になっていくんだろうか、とか(PAっていつも同じ方がやられてるんですか?とか本番会場でリハするときに気を付けてることは?とか、ツアーの合間に櫛野さんに聞けばよかったな)。
PAあるっちゃあるけど、ほぼアンプから直接聴こえる櫛野さんの優しいスライドギターの音、細かいニュアンスまでちゃんと届いて至福。

7. Atlas
個人的にライブで聴くの初めてではないけど久しぶり。楽器が重なってもアコギがちゃんと響く響く。ストロークでも一本一本弦が鳴ってるのが聴こえて気持ちよすぎる。
アウトロ、曲は続きつつ光村さん佐藤さんが楽器降ろして交換。光村「しんちゃんはギター3人よりギターが上手い、というかギターソロを弾くのが好き笑。ベース弾いてるのもずっと短音でギターソロ弾いてるみたいだからっていう笑。なので普段はできないけどここでは自由なので思う存分弾いてください」で、光村赤レスポールで佐藤さんめちゃくちゃブルージーなソロ。チョーキングで客に絡みに行き、客席真ん中に丸椅子借りてお立ち台にして弾きまくってて、今日一楽しそうだった。
この「ずっとソロのつもりで弾いてる」っていうのはほんとに目から鱗で、だからシンプルにルート音刻んでるだけでも耳と目を惹きつけるんだなって納得感があった(いつエグいオカズ入れてくるかわからなくて目が離せないってのもあるけど)。それで曲本体を邪魔せずむしろ推進させるのは何でだろう、と思うけど、冷静に考えて上手いギターソロも別に曲は邪魔せず全員で盛り上がっていくよな。

8. 新曲(クリスマスソング)
新曲やりますつって光村さんがさちおさんのマイクスタンドごと持って壁際のアップライトピアノの前へ。客席からどよめき。ピアノはシンプルにコード4拍?弾いて、さちおさんがお得意の空間音響形のギター。櫛野さんと佐藤さんが2コーラスめあたりからがっつりコーラス。ちょっと怖いほど美しいメロディに楽しげだけどちょっと怖い歌詞、だった気がする。子供が歌うと悪魔が〜とかアウトロがない曲はない〜とか、うろ覚えすぎる。ちょっとキリンジの千年期末に降る雪はに雰囲気近い?と思ったけど、あんな凝ったコードでもメロディでもなくまた別のひそやかな厳かさがあるような曲。
光村さんもできたときは「名曲できた!」となったし、クリスマシスト櫛野さんはデモ聴いて同じく「名曲!」となりかつ泣いたらしい。そしてコーラス上も下も「どっちもやらせてください!」と。まだアレンジこれで完成ではないらしいので、ドラム入ったらどうなるんだろう?とか、楽しみ。

9. Mother ship
個人的には音源ver.をライブで聴くの初めて、だけどもうイントロから光村さんがギターループさせてなにか誰か宇宙と交信しそうな音を出してからの長めにアルペジオ。バインのCOREとかとはまた別な、バンドと一緒に、と同時にそれぞれのままで推進していくようなトリップ感があった。これもコーラスが(以下同文)。あらためてライブで聴いて、これとかFurinigeはNICOでやりたくてもやれなかったタイプの曲だなと思った。メロディ的にはローハイドのAメロに近いけど、ローハイドはB以降はエモーショナルに歌いあげるメロになっていくけど、mother shipはA→A→B(サビ)だけど、サビに行ってもとくに音上げて歌いあげない。コーラスも含めてバンド全体でひたすらグルーヴしていく。NICOのときは技術的には全然できたと思うけど、こういうメロディと合うでかいけど個人的、遠いけど近い、みたいな包容力のある歌詞は今、十勝だからこそ書ける、かつこれをEPのリード曲にしてもリスナーがちゃんと喜んで聴くようになったんだなみたいな。すべて推測だけど勝手に納得している。

9.Apple valley
Another のときの重い8ビートで倍の拍でとるアレンジをバンド編成に戻したような。NICOのときからアコースティックでアレンジをバンドに逆輸入?してくるみたいなことをやっていたけど(ニワカ雨のスキャットパートとかまっすぐなツアーの夏の大三角形とか)、さらにその進(深)化のペースが上がってると思う。客以上にやるほうが飽き性なんだなと。ライブの本数自体がそんなにあるわけじゃないから、観る側としては遠方でも行けるだけいかないと曲の変化の過程を見逃してしまう。
音源の手数多いアレンジだとあっという間に通り過ぎていく歌詞が、このアレンジだとひとつひとつ重く突き刺さってくる。「これしかできないだけ」。アウトロでは声にディレイみたいなの(カオスパッド?)かけて「ハゲタカ飛び立つ所」のフレーズを回して飛ばして深いところへ。そしてたいちさんのドラムのみになると光村さんはギター置いて客席中央にミニドラムセットを組み始めて、たいちさんと合図しあいながらソロ回し。自分の席からはたいちさんはあんまり見えなかったけど、音だけでも熱気、覇気が伝わってくる。後半は櫛野さんの息子さん(小1~2くらい?)もスティック持って参入(今日がデビューって言ってたから昨日はなかったのかも)。ちゃんとスネア叩けててかっこよかった。

10. Eve
音源のように一気にバーン!とアウトロ入るのではなく、Anotherのときみたく光村さんのギターからだんだんみんな入っていく。櫛野さんのスライドギターはこれがほんとうのエモいだよ。「here comes 〜」は光村さんがオクターブでフレーズかき鳴らしながらコーラスなしで顔斜めにして歌い続ける。NICOのdemonを思い出した。

11. Furinige
櫛野さんの「焚火するか!」でみんな外へ。結構バチバチに燃えさかる焚火を囲んで最後の1曲。前の方の席だったからちょっと熱かった。焚火は明るいけどそれでも星がきれいに見える。曲始めようとしたタイミングで迎えのバスが到着して、エンジン止まるのを待って最後の曲。櫛野さんさちおさんは使ってたSGをそのまま持って行って、アンプは小さめのに直接つないでた。焚火のバチバチいう音とか、すずむしの音に包まれながら。歌は完全に生音。佐藤さん側にいたからか、コーラス重なると光村さんの声より大きく聞こえた。

●考えたこといろいろ
とにかくZIONは、ふもとにそれぞれの生活、頂上に音楽がある山があるとして、そこへの登山道でいかに遊ぶかということを、ライブや音源のリリース毎にすごく考えていろいろ試しているんだと思った(この書き方だと音楽が全員が目指すべき至高のもの、みたいな感じになってよくないかもしれないけれど)。多くのアーティストの場合は頂上にワンマンライブやフェス、サブスク、動画が回った回数、SNSのフォロワー数、等々があって、ネットを通じてそこへジャンプしていい景色だねーって写真撮って、またジャンプして生活に返っていく、ということを繰り返しているように見える。だけどZIONはふもとと頂上、生活と音楽のあいだをファン、リスナーと一緒に道を模索しながら登ってくれている、と今回のツアー、ライブであらためて感じた。
これもマーケティング的に言うとストーリー、とか文脈、っていう言葉に回収されてしまうのかもしれないけれど、無理やり作る文脈じゃなくて、もっと泥臭い、手を動かして肌で感じられるような音楽の楽しみ方を手間をかけて実践している。
だって手紙に一人一人宛名書いてCD一枚入れて送るなんて、クアトロ・Zepp規模でやるようなバンドだったら外注して終わりだけど、それを目で見える、会える範囲で自分たちでやるなんてふつうやらないでしょう(NOT WONKのYOUR NAMEとか、探せばあるだろうが)。そういうやりとりで培った信頼があるから家に呼べるんだと思う。スマホの電源オフっていうのもとくにチェックとかなしでやれているのもそこが大きい(じゃなかったらここ:https://worksight.substack.com/p/103 に書かれているようなスマホロックシステムを導入しないといけなくなる。この例は規模が大きいってのもあるけど)。ファンダムとか界隈ではなく、ひとりひとりとの関係を築いた結果ファンダムができているのは、お互いにとって健康的だと思う。卵が先か鶏が先か。フィロローグで歌った問はいまも続いている。これも勝手な考え、というかこじつけ。


書き出したら止まらなくなってしまった。とにかく、考えたり、考えなかったりしながら「限りあるこの一生」をこれから鳴らされる音楽を楽しんでいこうと思った。
時間も体力もかかる準備をしてくれたバンドやスタッフの皆様、ツアー中話していただいた参加者の皆様、ありがとうございました!事故なく終われてほんとうによかった!お疲れ様でした!またどこかで!!



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