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想いをつなげるバトン

まいど!
夢を語れ鹿児島代表!

シンガーソングライター兼天才ラーメン職人の
ヒョードルです!

2年ぶりのユメカタリレーブログ!

普段はラーメン作って、夢ばっか語ってる、全国の夢を語れの代表をもう少しだけ知れる、ブログ企画です!

夢を語れ福井代表のバーチーくんからご指名を受けたので、書いていきます!

今回のテーマは
『夢を語れとの出会い』です!

2年前に初めてボストンのYume Wo Katareに行った話はしたので、下のブログをチェックお願いします!

では、今回はこの"ラーメン"との初めての出会いの話をします!






2017年3月



アイツが帰ってくる。

アメリカ留学に行った中学時代からの親友が、1年ぶりに日本に帰ってくる。

なんでも『ユメヲカタレ』というジロウケイラーメンのお店でボランティアをして『ツヨシサン』という人物の家に住んでるという。

怪しい。

なんとも怪しい名前。

僕の友達は大丈夫なんだろうか。。。


そんな思いで、大阪駅まで迎えに行き、待っていると、見たことないくらい、ヒゲモジャになった友達が現れた。

やっぱり。アメリカなんて行くべきじゃない。

「久しぶり〜!明日『ユメヲカタレ』の『ジェイク』ってやつが来て、一緒に『レキシヲキザメ』って店行くよ!」

耳馴染みのない言葉が、僕にはカタカナでしか変換できなかった。


そして次の日、ボストンから来た『ジェイク』と友達数人で『レキシヲキザメ』に向かった。

道中『ジェイク』と英語で会話する友達を見て、本当にアメリカにいたんだなぁ、と思った。同時に、少し友達が遠くに行ってしまった感覚がしたのを覚えている。


到着。

『歴史を刻め』

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青い看板に荒々しく書かれた文字、段ボールの掲示物、列に並ぶ特有の"猛者たち"。

今まで見た、どんな飲食店とも違う見た目に圧倒される。

これが『ジロウケイ』かぁ。

たしか、野菜を増やしたりできるんだよな。


順番が来て中に入ると、狭い店内の中心で思っていたより細身の男性がラーメンを作っていた。


この人が、大阪の大人気ラーメン店『ラーメン工藤』の工藤店主だったことに気づくのは、これから3年くらい後のこと。


店内に流れる、なんとも言えない雰囲気に圧倒されていると


『ニンニク入れますか?』


入れた方がうまいのかな

『あ、はい!お願いします!』

数秒後出てきたのは、今まで見たことない量のもやしたち。

一目ではそれをラーメンと認識できなかった。

あれ?

野菜とかはいつ増やしてくれって言えば良かったんだろう。

まあいいか。

出てきたラーメンは確かにデカかった。

だけど、もともと食べる方だったので、量に苦しめられることはなかった。

はじめての『ジロウケイ』ラーメンは正直、特に印象にはのこらなかった。

むしろハードルを上げすぎてしまったんだろう。





それから数日後。

なぜかふと頭によぎる、あのラーメン。

「〜マシってどうやってするんだろ?」

気になった僕はYouTubeを開き、『二郎系ラーメン』で検索した。

人気YouTuberが、ズルズルデカ盛りのラーメンを啜っていた。

「ニンニクを聞かれた時に言えばいいのか!」

次はヤサイをマシて食べてみたい。

そう思い、また他の青い看板の店に向かった。


『おもしろい方へ』

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つくづく変わった店名。

店の前には列ができており、待ちながら頭の中で。

「ニンニクありのヤサイマシ、ニンニクありのヤサイマシ」

何度もシュミレーションしていた。


店内に案内され、席に着く。

以前より見通しの良い厨房で、テキパキとラーメンを作る人。

ちゃんと言えるかなぁ。

どれくらいのタイミングで聞かれるんだっけ。


そして麺が上がり、順番にニンニクの有無を聞かれていく。

僕の番。


『ニンニク入れますか?』

『あ、ニンニクありのヤサイマシで!』

『あいよ』


言えた。

言えた喜びと少しの気恥ずかしさもつかのま

ラーメンが出てきた。

でかい。明らかに以前よりでかい。

食えるよなこれ。

『いただきます。』

背脂のかかった、ヤサイの先端から食べる



えっ


めちゃくちゃうまい。

まるで身体が、この時を待ち続けたかのように。

口の中も、頭も、身体も

うまい以外の感覚が消え去ってしまったかのように。

一心不乱にかき込んだ。

最後の一口まで止まることはなかった。


『ごちそうさまです。』


店を出て一緒に行った友達を待つ。

苦しそうな顔で出てくる友達をみて笑いが止まらなかった。

お腹ははち切れそう、苦しい、なのに笑える。


高揚した気持ちは、まるでジェットコースターに乗ったあとみたいだった。


それからは何度も食べにいった。

『地球規模で考えろ』

『おもしろい方へ』

そして


『夢を語れ』


『ニンニクありヤサイマシマシアブラマシマシ』


『ニンニクありヤサイマシアブラマシカラメ』


『全マシマシ』

どんな『コール』をするかが楽しみだった。

どんなラーメンが出てくるかが楽しみだった。、

何度も苦しんだ。

その度笑った。


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いろんな人を連れて行った。

何度行っても

1口目、アブラのかかったヤサイを食べる瞬間はいつも、今までで一番美味しかった。

幸せだった。

楽しかった。

そんな中カナダに行った。

そして夢を語った。



『ラーメン屋を開きたい』




2022年7月

鹿児島市

僕は今日も仕込みをしている。

ラーメンは難しい。

経営も難しい。

うまくいかないことだらけで、悩むこともたくさん。

それでも僕のラーメンをおいしいと言ってくれる人がいる。

週に何度も来てくれる人や、遠くから来てくれる人。

忙しい中で時間を作って食べに来てくれる人。


僕と共に働く仲間がいる。

自分の店のメンバー。

各県の夢を語れ代表たち。

同じく飲食店を経営する人たち。


僕を応援してくれる人がいる。

家族や友達。

お世話になった先輩や後輩。


そういう人たちがいつまでも笑って暮らせるように。


そういう人たちの笑顔を見るために。


考えながら働く毎日がすごく充実していて楽しい。


きっとあの日のラーメンがなければ

大阪にあの、青い看板のお店たちがなければ

僕の人生は大きく変わっていただろう。

今より幸せだったかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

色々な人達が、一生懸命繋いでくれたバトンのおかげで、今の僕の人生がある。


たった1杯。

されど1杯。

目の前で、まさに今誰かの人生を変えてしまうかもしれない。

それがやりがいなんだろう。

だから本気でやるしかないんだろう。


カウンター越しの目の前には、ワクワクしたような、ドキドキしているような表情の若者。

この子は今までどんなふうに生きてきたんだろう。


これからどんなふうに生きていくんだろう。


そんなことを考えながら、コンロの火力を上げる。


湯気を上げるスープ。


麺が上がる。


どう生きたっていい。

ただ自分の進む道を信じて、苦しみながら、楽しみながら

前へ前へと進んで行ってくれれば。

そんな思いが伝わるラーメンをいつかつくれるようになる日まで。


一生懸命に。


想いを込めて。








『ニンニク入れますか?』








ということで!

僕とこのなんとも中毒性と魅力に塗れたラーメンとの出会いでした!

普通のブログでは面白くなかったので、物語風に書いてみましたー!

読みにくくなかったら幸いです!

大変だとよく言われる飲食業ですが、自分の作ったものを目の前で食べてくれて、美味しいって感想まで伝えてくれる。

捨てたもんじゃないです!

まだまだうまいラーメン、かっこいい空間を作れるように頑張ります!

次の指名はうちでも数ヶ月修行していた、絶賛長崎オープンに向け奮闘中の、夢を語れ長崎代表、しんきくんにバトンを回します!

そういえば、彼の夢を語れとの出会いって、聞いたことなかった気がするなぁ🤔

みなさんも是非チェックよろしくお願いします!

それではみなさん、次回のブログ、もしくはお店で会いましょう!

お元気でっ!








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