見出し画像

244日後にパリで歩くモデルになる男⑧

ついに本番の日、2024年9月27日が来ました!
今のモデル事務所に所属して244日後、パリファッションウィーク中に行われたファッションショーで歩きました!!

実は去年年末にこんな内容をThreadsに投稿してたいんですよね。

2023年12月30日にThreadsのポスト

この時はまだモデル事務所にも所属していないので、ただ旅行を兼ねてファッションウィークに行こうと考えていたのかもしれません。ただ、もしかするとこの時から今回の結果につながっていたのかもしれません。

今回のショーが開催される場所は、「アメリカンカテドラル」という場所。

普段礼拝などに使用されている教会です。
実際、当日の午前も幼稚園児くらいの子ども達が合唱の練習をしてました。
ですが、ファッションウィーク中にはショー会場として多数のブランドが使用しています。最近だとポール・スミス。厳かで雰囲気ありますもんね〜。

さて、午前11時に集合してフィッティングスタートです。
フィッティングとは、どのモデルがどの衣装を着用するのか、を決定する作業です。僕達モデルは立ってるだけです 笑

その後、リハーサル。
衣装は着けない以外は、本番通りのBGMなどを使ってショーの流れを掴む。
モデルは歩くだけですが、この時にデザイナーやプロデューサーから「こんな風に歩いて」とか指示が出たりします。

リハーサルが終わるとメイクとヘアメイク。
まぁ僕はヘアメイクは必要ないので、ひたすら控室で待ち 笑
メイクも元々「必要ないでしょう」っていう感じだったんですが、突然「おでこに日の丸を書いてみてはどうか」みたいなアイデアが出てきて、「それいこ!」ってなって、急遽メイク対象に。

僕のメイクを担当してくれたのは、奈良から来られた方。
オーダーは「おでこを中心に日の丸を描いて、そこから上下左右方向に向けてグラデーションで広がるようにして」。という難しいオーダーですよね。

ある程度終わった後にけみさんに確認してもらうと、「ちょっとなんかそこだけ日焼けした人みたいになってるなぁ。黒をその上に同じように塗って」に修正。でその仕上がりは「ラスボス感」。ファッションショーですから、芸術は爆発したほうが良い!!

メイク終了から衣装に着替えてショーがスタート。
ゲストの収容と運営側の準備を整えるのに、約30分遅れで始まりました。
歩く順番が直前に変わったりしてライブ感満載。
ただ、ピリピリした雰囲気はなく、ちょうどいい緊張感が現場を包みます。

舞台袖のディレクターからGOサインを受けてランウェイを歩き出す。
しっかり間を取って歩き始める。前を見続ける。表情は変化させない。
ランウェイのトップ(一番先頭)で着けていたマスクを外す。振り返りもと来た道を戻る。終わった。終わりました。

僕がこのショーのオーディションに参加して半年、
そして、モデル事務所に所属して244日後、
パリで歩いたモデルになりました。

それとともに祭りが終わった感じがして少し寂しい気持ちも出てきました。
恐らくそれは仕事ではなくイベントとして捉えていたからでしょう。
ショー出ることが仕事になれば、こういった気持ちが出てくることもすくなるのかもしれません。

今回のオーディションとショーの主催者でありクリエイターの「けみ芥見」さん曰く、

「花火を打ち上げるのはエネルギーを集中させれば誰でも一回はできる。けど、これを打ち上げ続けなければいけない。」

まさにこの一言が今の僕に響いています。たった一回こっきりでも、周りの人は「すごいですね!」と言ってくれるでしょう。

けど、僕自身はそれに満足できてません。これをチャンスにもっと僕というものをもっと世に認知してもらい、太った人が「プラスサイズモデル」として活躍できるジャンルが登場したように、ハゲに対する認識を変えて「ノーヘアモデル・Bald Model」というジャンルが登場するところまでチャレンジし続けなければ。と改めて決心しました。

そして、
モデル事務所に所属して244日後にパリで歩くモデルになった男
になりました。


いいなと思ったら応援しよう!