ワーキングペアレンツと無意識の偏見について
こんにちは。ワーキングペアレンツ向けハイクラス転職サービスwithworkを運営しています、上原です。
ちょっと前にこんなツイートをしたら、色々と反響をいただきました。
見えにくかったパパへの偏見
ワーママがぶつかるキャリアの壁についてはかなり顕在化してきており、「ガラスの天井」といった「女性が一定以上のキャリアに昇進できない課題」に対して、問題意識を持っている企業も増えてきた印象です。しかし一方で、同じ育児をする親であるパパの問題についての議論はまだこれから。
過去5年間に勤務先で育児に関する制度を利用しようとした男性の26.2%が、育児休業などを理由にした嫌がらせ「パタニティーハラスメント(パタハラ)」被害の経験があると回答していたことが23日、厚生労働省の調査で分かった。上司による妨害行為が多くみられ、経験者の42.7%が育休の利用を諦めた経験があった。
なんと4人に1人がパタニティーハラスメント被害の経験がある、というのは非常に気になるニュースです。とはいえ、2021/6/3、衆議院本会議で成立した、男性が育児休業を取得しやすくなる制度を定めた育児・介護休業法の改正法のニュースは、明るい未来を感じさせるものでした。
ここで見えてくるのは、整っていく制度と、我々の意識改革の遅れのギャップです。
無意識の偏見によるワーパパのマイノリティ化
「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。誰もが潜在的に持っている、「無意識の偏見」とは、無自覚のうちに持つようになった物事への見方や考え方のことを指します。
科学的な根拠があるとは言いにくいものの、我々の身の回りは無意識の偏見であふれています。「男性はリーダーに向いている」「育児・保育は女性の仕事」といった男女に限ったものだけでなく、「若い世代のほうが柔軟な発想ができる」「高齢者はパソコンが苦手」といった偏見に、自分でもハッと気付くときがあるのではないでしょうか。
アンコンシャス・バイアスは、「色々な判断を行う過程において、便利なショートカットの役割を果たしているため、一般社会から排除することが難しい」とも言われています。偏見や先入観は良くない、という認識はもっともなのですが、パッとデジタルに切り替えられるものではない、というのも事実です。
(参照:「アンコンシャス・バイアスという見えない壁」 )
とはいえ、こういった無意識の偏見が、「子どもが産まれたらママのほうが仕事をセーブするべき」「男性が育休を取るなんて、キャリアに悪影響を与える」といったネガティブな先入観を作り、ワーママだけでなく、ワーパパをもマイノリティに追い込み、キャリアと家庭のバランスを取っていきたいと願うワーキングペアレンツの声を奪っているのではないかと感じるのです。
無意識の偏見にとらわれていないか?
もちろん、法改正や制度づくりで後方支援していくことも重要です。まずは環境を整えていきながら、我々自身が、せっかく作った制度を利用する人に対して、無意識の偏見にとらわれた目で見ていないか、今一度振り返ってみてほしいと思うのです。
我々は「フェアな労働市場を作る」をミッションとしたスタートアップ企業です。そうしたポジションから見ても、優秀な人材が家庭とのバランスに悩み、キャリアを諦めざるを得ない状況というのは、非常にもどかしく感じますし、変えていかなければいけない社会課題だとも思っています。
上記のような課題を踏まえて、6/9のランチタイムにリンクトイン・ジャパンの早瀬さんをモデレータに、「無意識の偏見反省会」としてイベントを開催することになりました。「私は偏見なんて持っていない」と思う人ほど、ぜひ視聴してみていただければと思っています。
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