今日のありがとう22(世界は経営でできている)
これまで読んだ中で最高のエッセイに出会うことができた。岩尾俊兵の『世界は経営でできている』という本よ、ありがとう。
本書は、身近なテーマ(恋愛、家庭、仕事、健康など)を取り上げ、その中に潜む経営について言及していく形をとる。
そのため、「それも経営の考え方だったのか!」と目からうろこが落ちる箇所が多くあり、読んでいてとても楽しかった。
私は、真面目な話をそのまま真面目に語るのではなく、おもしろおかしくしながら実は真面目なことを語ることに美学を感じるタイプなので、ところどころにクスッとする要素が散りばめられていたのも最高であった。
例えばp.47。
「相手の要求に合わせて物わかりのいい男/女や都合のいい男/女を演じていたら、だんだんと相手が寄生虫型・ヒモ型のわがまま放題の怪物に育っていったりする。こうなってしまっては相手からの「ずっと一緒にいようね」の一言も、もはやホラー映画のセリフとしか思えなくなってくる。」
いちいちおもしろい表現を用いてくるため、印象にも残りやすく、内容を思い出しやすい良書である。
私はようやく最近になって、仕事のマネジメント、家庭のマネジメント、趣味のマネジメントについてコツを掴んできたところだったため、本書を読むことで、より良いマネジメントについて考えることができた。
もともとマネジメント自体にまったく興味はなかったのだが、仕事の立場上、中間管理職に任命されてからマネジメントに向き合わざるを得なくなった。
ただでさえ、仕事量は毎年増えていくのに、そこに同僚が様々なトラブルを持ってくるもんだから、自分の身が1つでは足りず、しばらく頭を抱えていた。
そのように、現場叩き上げで、いざマネジメントのコツを掴んでくると、時間を次々と生み出すことができるようになり、自分のやりたいことに手を出せるようになった。
この本にも書かれている通り、世間ではマネジメントに対する誤解が蔓延しているように思う。
自分の関わるすべての人が幸せになるようなマネジメントを意識し、物事の表面上にとらわれることなく本質を追求するようにすれば、もっと良い未来になる気しかしない。
著者の言う通り、限られた設定・条件の中で物事を考える有限価値思考ではなく、いくらでも考え方しだいで価値を生み出せるとする無限価値思考を大切にしていきたいと思う。
その方が、これからの人生をより豊かに、彩ってくれることだろう。
読んでいて、もっとこの本にお金を払っても良いと感じた。そのくらい、読み応えがあったので、まだお読みになられていない方は、読破されることをおすすめする。
令和の時代に合わせた執筆内容にあっぱれである。
「世界は経営でできている」という本に出会えたことに感謝である。
ありがとう。
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