ベロベロ散文
根拠の無い自信はとっくに消えた。
プレイバックを見るたびに自分の下手さや、甘さに嫌気がする。
満足なんてした事、一度たりともない。
だからせめてその日自分が出来る限りのものを鳴らす。視界に入る全てを抱きしめてやるんだ。
バンド解散バブルが尽きたのか、くそみてぇなコロナの風潮なのか、訳も分からんまま目に見える数字がどんどん減った2020年。
でもやるしかねぇって意地があったし、やるしかねぇって信念があった。
ずっとずっと。2年半。
たかだか2年半か?
でも俺が過ごして向き合ってきたそれは、その辺の老害や、一度売れたからって調子こいてる奴らの十数年とは全く違う。
徐々に徐々に。
新しい出会いにも少しずつ恵まれて、その日その日の自分と本気で向き合う。
果たして意味はあるんか、なんて頭をよぎった瞬間にぬるいウィスキーを口に放り込み、自分の弱さを自分の言葉でブン殴る。
不特定多数に宛てた、要は少しでも売れるために書いた言葉やメロディーを書いては捨て、書いては捨て。
宙に浮かんだそれの中にはちょっと嘘が混じってる。
少なくとも今は器用に演じれない気がした。
痛々しくも、自分が欲しい言葉を、自分が欲しい音に乗せるんだ。
どうやったら売れるか、なんて方法論を考えるくらいなら
どうして売れたかったか、の理由をずっと刻んでいたい。
ダサい事はしたくねぇの。
クソみたいな二年半の中に根拠はある。
俺が一番かっこいい。
さっさと見つけろ馬鹿ども。
撃ち抜いてやる
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