初めてピアスを空けた、だけの話

午後2時のニュース。


感染者数を自慢げに披露してる専門家の話を聞きながら、

「運命を変えなきゃ」

と女子高生みたいなことを思い、



「そうだ、ピアスを空けよう。」

とこれまた女子高生みたいな決意をし、

ドンキでピアサーを購入。





日付が変わる頃、Google先生に相談。

「ピアス 痛くない」







いざパッケージからピアサーを取り出してみると、針。

痛そうな、針。

怖い。




とりあえず炭酸水がなかったので格安のウィスキーをがぶ飲みし、気を大きくしようと試みる。

が、こういう時は中々酔わない。

ていうか酔いすぎても危ないし。





地元の友達が空ける時は、怖がってる様を見てウヒャウヒャ言ってたのに、いざ自分の番になるとこんなにも怖いのか。ごめんよ竜也。

とりあえず氷で耳を冷やしながら考える。



空けてどうなる?売れる?わきゃない。


痛みは一瞬チクッとするだけ?でも身体に穴あけるわけだよ?え本当?



やめる?やめちゃう?




でも思い立ったからにはやりたいのだ。

村上達郎。

男の子。

33歳。

(ここまで30分の出来事)



いや。こういうのは勢いが大事だ!

行くぞ







もっかい調べよ。

「ピアス どれくらい 痛い」






再び耳をキンキンに冷やし意を決した(4回目)








ガシャン





遂に耳を針が貫いた。

結果的に、そこまで痛くなかった。

「ちょっと痛かったわ。」と猫に報告。


達成感はそれなりにあった。

けどいい歳して何やってんだろ、と少し笑った。

しょーもない事で笑えるうちは、まだ平気だろう。


起きたら耳じゃなく、頭が痛かった。

何やってんだろ、とまた少し笑った。



今日のニュースは見ないでおこう。

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