群青の春
2020.8.21
愛媛県松山市の海にほど近いファミレスから始まった途方もない夢の続きを見た。
懐かしくて、でも昨日の事みたいな出来事。
こういう日はあと何回あっても良い。
ざした。
群青の春
大好きだったものを大嫌いになった夜に
どうやって死のうか、なんて考えてたら朝が来た
カーテンの外 聞こえてくる赤子の声に
どこにも逃げ場なんてないんだって、教えられる
期待や裏切り、言葉、才能 見えない不安が
針のように突き刺す胸らへんが やけに痛むな
気休めにつけたテレビはもう真実を映さない
その時気付いてしまった、俺も同じだと
分かっていた、ただ分かったフリしてた
バンドを辞めたんだ 長い夢を見てた
群青だった春を わざと思い出していた
覚束ない指先 静かに弾く歌は
誰も知らない映画の
エンドロールみたいだ、って笑う
お前、昔散々馬鹿にしていた大人達に
随分とよくもまぁ似てきたもんだな
未来の話をするより、過去の話が多くなった
居酒屋のトイレで自問自答
席に着くや否や
行き場のない怒り、虚しさ、錠剤
全部酒で飲み込んだ
帰り道 うずくまって
書き殴った言葉達
汚い空 滲んだ月
そういやあの頃もそうだったな
流れた汗、涙 馬鹿みたいな会話も
悔しさも後悔もまるで昨日の事みたいで
まだ間に合う気がした 果たせなかった約束が
もう一度歩き出す理由になりはしないかな
バンドを辞めたんだ 長い夢を見てた
群青だった春を確かに俺たちは生きた
それでも行かなくちゃ 呼ぶ声がする方へ
いつか描いた未来でまた会おうぜ
グッバイ、イノセンス
もう一度行かなくちゃ
群青の春へ