【DF】ラインアウトモールを止める3つの方法
敵陣22m内、特に残り約10mでのラインアウトにおいては、多くのチームがモールを組んでトライを狙っています。
DF側のベストな結果はターンオーバーして逆にカウンターアタックを仕掛ける事ですが、悪くても簡単にモールで直接トライを奪われないようにしたいです。
一番簡単にモールを止めるのは、相手ががっちりモールを組んでしまうまでにどうにか対処する事です。
というわけで、今回は「ラインアウトモールを防ぐ為に、DF側が行うメジャーな3つの方法+おまけ」を書いていきたいと思います。
※この記事は、プレーヤーや数年ラグビーを観戦している方よりも、【最近ラグビーを見始めた方向け】です。
1.ジャンプしてインターセプトをする
一つ目は、「ジャンプして空中でインターセプトをする」です。
ジャンプして取れば良いだけなので、身体的な労力は一番軽い負荷となります。
ただ、全然違う所で跳んでしまった場合、ジャンプポッドの3人がすぐにはモールに参加できなくなる為、組まれた時のリスクはかなり大きいです。
また、ちょうどいい所で跳べた場合でも、結果的にカットできない事もよくあります。
⇩はARGは良い所でジャンプできておりターンオーバーのチャンスでしたが、残念ながら取れませんでした。NZLはこの後モールではなく、直接No8に渡してトライまで持っていきましたが、モールだったとしても結構しんどかったと思います…。
インターセプトの確率を上げる為には、事前の分析で、どこでジャンプをするのか?という事を共有しておくと共に、成功しなかった場合のプランB、Cを準備しておくことが大切になってきます。
2.着地してきたタイミングで引き倒す
二つ目は「着地してきたタイミングでジャンパーを引き倒す」です。
こちらはタックル扱いなので、モール形成前にボールを持っているジャンパーに対してだけ行っていい手段です。
DF側はジャンプしても良いし、しないで待っていて着地のタイミングを狙ってもOKです。
この時発生しやすいリスクは、
・倒しきれずそのままタックラーが棒立ちで押される。
・モール形成後に倒してしまいペナルティ(コラプシング)を取られる。
となります。
もちろんAT側も倒されないように両リフターがジャンパーを支えるので、完全に対策をされた中で倒しきる事は困難です。
単純に「組まれちゃったら止められないからとりあえず引き倒してみようかなー」くらいだとほぼ押されます。
⇩はNZLがジャンプをしないで前から二番目にいたジャンパーにスローしました。ARGは先頭にいた一人で引き倒しを試みますが失敗。そのままゴールラインまで押し込まれてしまいました。
3.着地してきたタイミングで押し戻すor崩壊させる
三つ目は「スクラムの様に頭を突っ込んで押し戻すor崩壊させる」です。
これも、DF側はジャンプをしてもしなくてもOKとなります。
しかし、最近は跳ばないでやるチームが多いですね。
NZのチームはあまり跳ばないで入る印象です。
この時に発生しやすいリスクを3つ挙げてみます。
・最前列で入る選手が良い場所に強く入れないと後から人数が入っても押される。
・モールにフォーカスしすぎて、ピールオフ等のプレーで一瞬で取られる。
・跳ばないで入ったのにも関わらず押し切られると相手FWの優位性がより際立ち、メンタル的に劣勢になる。
こんな所でしょうか。
ある程度、FWの力の差が競っていてしっかり入れれば止められるという自信がある場合はこれも良いかもしれないですね。
4.おまけ 誰も入らないでボールが最後尾にデリバリーされた所に回り込んでタックルする
おまけの四つ目は、「モールに対して誰も入らずに静観。AT側が気付かずに最後尾までボールを回したところで最後尾に回り込んでタックルする」です。
少し前に結構流行りましたね。
不意打ちで確実に仕留めないとノープレッシャーでそのままトライされます。
色々制約があるので、あまりおすすめはしませんが、上手く決まるとテレビで見ていても「おーっ」と思います。
5.まとめ
モールは組まれる前になんとかしたいという部分があるので、とりあえず競りに行ってインターセプトを狙う ⇒ ダメなら次の手 という方が、チャンスはある気がします。
しかし、跳ばないと割り切って徹底的に2or3にこだわるというのもありです。
そこはチーム事情ですが、「これが無理そうだから」という消極的な姿勢よりは、「うちはこれで止める。止められなかったら仕方ない」と思えるプランを選手全員で徹底できるように良い準備をしておきたいですね。
因みに私の好みはMIXです(笑)
それでATを迷わせるだけでも勝手にミスをしてくれたりします。
ただ、DF側も誰か一人でも違う事を考えているとプランが崩壊して簡単にトライされる可能性もあります。
とにかく準備が大切です👍
ラグビー観戦をする時は、「このチームはこんなプランなのかな?」とか考えてみると面白いかもしれないです。
以上
ありがとうございました。