検討会で明らかになったモラルの欠如
こんにちは!
今日も僕のnoteへ、ようこそ。
前回に引き続き、
“美容医療の適切な実施に関する検討会”のレポート2回目。
今回はモラルに欠ける
美容医療機関が多い実態についてお伝えします。
前回のnoteをまだ読んでいないよ!
という方はぜひ、前回のレポートをご一読ください。
モラルに欠ける行為が多すぎる
美容医療業界は5年10年前と大きく様変わりしています。
そして、思った以上に今の美容医療はひどい状況です。
本当にひどい!
共立の久次米先生が何回もおっしゃっていましたが、
モラルに欠ける行為が非常に多いですね。
例えば、広告では安く見せて、
実際にカウンセリングを受けたら
「その治療法はあなたには向いていない」
と言って、聖心美容クリニックなら20万円以下で行うような施術を
200万円以上で提案する。
患者さんが渋っていたら、
「今日契約するならディスカウントして100万円でいいですよ」
といったあるある的なことを言うのです。
では、全員が同じような目にあっているのか?
といえば、そうとは限りません。
キャンペーンで安い価格を提示し、
実際にその価格で受けた人もいます。
一方でぼったくられた人もいる。
つまり、クリニック側が相手を見て提案を変えているのです。
この人は美容医療歴が浅い初心者だと判断したら、
高額になる方向のカウンセリングをするらしいですね。
この場合、カウンセリングをするのはドクターではなくカウンセラーの場合が多いと思いますが、この手の話は本当によく聞きます。
聖心美容クリニックは上海院を10年前くらいにオープンしました。
当時、日本国内での集患の手段はネットや紙媒体でしたが、
中国ではネットや紙媒体を使えませんでした。
ではどうしたかというと、営業部隊が患者さんを集めていたんです。
上海の自社ビルを持つ美容クリニックでは、併設している駐車場に来る患者さんの車をチェックし、外車や高級車で来た患者さんには価格を吊り上げているという話を聞いたことがあります。
その話を聞いて、当時はとても驚きましたが、
今になって思えば、日本でも似たようなことをやっています。
言い方は悪いけれど、“商魂たくましい”日本のクリニックが蔓延りつつあります。
美容医療には標準価格がないため、こういったことが起こりやすい実態があるのですね。
美容医療は自由診療ということもあり、
ビジネス的な要素が大きく、
ビジネス手法が悪どいクリニックが存在します。
そして、そういったクリニックに限って、技術レベルが低いのです。
技術に自信があれば、悪どい手法を使わなくても患者さんが信頼して施術を受けに来てくださいますからね。
VUCA時代、モラルも曖昧に
最近は、美容医療にかかわらず、
他人への迷惑など罪の意識の薄い人が増えた気がします。
何がそうさせているのかは分かりませんが、
VUCA時代(「Volatility:変動性」、「Uncertainty:不確実性」、「Complexity:複雑性」、「Ambiguity:曖昧性」)が背景にあるような気がします。
明らかに法律違反はダメとは分かっていると思いますが、
その一歩手前の部分のモラルが曖昧になっているのです。
それが美容医療の世界にも
襲ってきているのは間違いありません。
そうしたモラル違反を
医者がやっているとするならば、
もはや学生の教育の時代から指導していかないといけないし、
就職先が教育しないといけません。
それなのに、
就職先がモラルに欠けた行為を煽っているケースもあるので、
その場合は手の施しようがありませんよね。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
検討会では美容クリニックのモラル違反の事例が
いろいろと出てきたのですが、
本当にひどいことになっているなと大きな危機感を抱くと同時に、
「どげんかせんといかん!※」という想いでいっぱいです。
※地元の元宮崎県東国原知事が発した言葉で流行語大賞にもなりました
美容医療を受ける心理的ハードルが下がり、
患者さんがますます増加するなか、
大変残念な問題だと思います。
これから、この検討会で現場の声を出していきたいと思っていますが、
内容を見てもひどいことが横行しているので、
本気で取り掛からないと、美容医療という名のもとに
全体が陳腐化していってしまうと危惧しています。