衛星データの勉強メモ
弊社のビジネスで、衛星データの活用を考え始めています。
宙畑というサイトの流れに沿って勉強していまして、
事例をまとめると良いとあったので、
個人的に、各記事の要点をまとめてみました。
(完全な個人メモとなります🙇♂️)
海ゴミ・河川ゴミ
課題
海のゴミは、河川にあるうちに取り除きたい
使っている衛星データ
画像
内容
ゴミが滞留している場所をAIに学習させて、判別
価値
河川ゴミを見つけることが容易になった
衛星データビジネスの3社対談
Synspective
記事執筆時点で3基の人工衛星を打ち上げ。
30基まで増やす計画。
衛星データ販売のみならず、衛星データ分析のプラットフォームも提供
スペースシフト
衛星データを解析するソフトウェアの開発。特にSAR衛星のデータを解析。
AIやエッジコンピューティングも開発。
鳥取のネギの生育状況などを可視化。
ワープスペース
宇宙空間における通信の高速化サービスを提供。
SAR衛星はデータ容量が大きいので特に有効。
以下は対談での印象に残った話題。
衛星データは、海外では活用が広がっているが、日本では遅い
PoC、実証実験でも具体的な成果が出ていない企業が多い。。。
今は、少しでも成果が出れば、「衛星データはこんなに良いことがある」と世間的に認知を獲得していくフェーズ(黎明期・啓蒙期)
今のエンドユーザーは、官公庁が多い
災害が起きた場合、SNSの情報だけで状況を把握しようとすると、どうしても人が集まっている場所だけになる。衛星ならば、全体を俯瞰して見られる
衛星の打ち上げは増えている。衛星からのデータ量は増えている。
次の課題は、宇宙から地上への通信の問題。そして、データを解析する側の人材不足の問題がある。
結局、顧客ニーズが大事。顧客ニーズをとらえた上で、活用する衛星データを選ぶ。(PMF)
海外の衛星データ利用は安全保障ばかり。日本は、衛星データで農作物の育成に活用しているのは、ある意味先端的。
漁場予測(トリトンの矛)
課題
ベテランの漁船の操業技術を若手に継承できない。
漁獲量が半減してしまうケースも。
水産業界全体はすでに平均年齢が56.9歳。
使っている衛星データ
明記なし(気象データや洋上データと思われる)
内容
20年分の手書きの操業日誌がキー。これをAIに学習させた。
価値
魚がいる場所(漁場)を見つけるという漁船長の仕事のサポートになる
衛星データビジネスについてOrbital Insight
クライアントから、「衛星データはすごいけど、使い方がわからない」という声が圧倒的に多い。
そういうクライアントには、ガイダンス(研修的な)ものから、サポートまで手厚く実施。
衛星からの画像データの解像度が3m以上のものは週に3回は取得できる。1m以下のものは、まだ取得頻度が低い。
耕作放棄地の検出
課題
耕作放棄地の問題。
全国で500枚ほどあり、目視では追い付かない。
使っている衛星データ
画像データ。
アメリカの宇宙ベンチャー企業のPlanetの小型衛星Doveと、ESA(欧州宇宙機関)のSentinel-2といった地球観測衛星のデータ。
内容
過去の耕作放棄地のデータを、AIに機械学習させた。
開発は兵庫のSagri社。
価値
耕作放棄地の発見を効率的にする。
海ゴミ
課題
海ごみ。
海ゴミ削減と、その活動のビジネス化。
使っている衛星データ
光学衛星やSAR衛星の画像データ。
内容
画像データをAIに学習させ、海ごみを識別できるようになった。
自治体向けに販売することを目指している(まだビジネス化はできていない模様)。
価値
衛星データを活用して、海ゴミが溜まっている場所を識別できるようになった
GRASP EARTHとは
使っている衛星データ
光学画像とSAR画像。
内容
ある地点の変化をわかりやすく可視化。(築地市場など)
物流での衛星データ活用(コンテナ)
課題
コンテナヤードにて、ドライバーがコンテナを探し回る時間がある。
使っている衛星データ
準天頂衛星みちびきのデータ。位置情報。
内容
衛星データとICタグを組み合わせることで、位置情報を補強し高い精度を実現。
価値
すぐに対象のコンテナを見つけられる。
衛星データビジネスのコツ
ディスカッションのポイント
衛星データの市場規模は4500億円
海外の実用の事例
空港の滑走路の点検などに使われている
風力発電の最適化
災害リスクの計算
国内の実用の事例
農業向け
漁業向け(ウミトロンなど)
衛星データのビジネスのコツ
そもそも「ニーズ」と「シーズ」が遠いことが多い
自治体と一緒にやっても、お試し利用はあっても、実用までは遠い。。
やっぱりニーズが起点の方が良い。ニーズのヒアリングは大事
タクシーの需要予測
課題
タクシーを捕まえるのに時間がかかっていた
使っている衛星データ
Tellusの地理空間データ
内容
場所ごとに、タクシーの利用台数を予測するAI。
価値
ドライバーは、需要の多い場所に行ける。
乗客は、タクシーの待ち時間が減る。
漁場予測(トレダス)
課題
地球規模の気候変動で、漁場も毎年変わるようになり、漁師の長年の勘と経験が通用しなくなってきている
使っている衛星データ
人工衛星によるリモートセンシング(遠隔探査)技術を使い、
・海の色やクロロフィル濃度から植物プランクトンの量
・海面からの熱放射から海水温
・海面の凹凸から潮の流れ
などを、計測
内容
漁場を予測するトレダスの提供
(小魚を餌とする海鳥も潮目あたりに集まりやすい)
価値
漁場を予測しやすい
石油貯蔵量
課題
石油価格を予測したい
使っている衛星データ
SAR画像
内容
世界20000箇所の石油の備蓄タンク。
その影から、備蓄量を計算する。
価値
石油価格の予想に参考になる