少欲知足(しょうよくちそく)
少欲知足は仏教にある言葉です。
「少欲にして足るを知る」
と、書き下してよく言われます。
最近知らされたことなのですが、
この足るを知ると言った言葉、表面上は欲望に逆らうことで、やせ我慢し、欲望に打ち勝とう!とするように見えます。
私もそう思っていました。
しかしながら、人に何かを施す際にあることに気がついたのです。
自分は求めすぎている。
求めすぎているというのは、純粋に貪欲(とんよく)のことです。
なかったらなかったで欲しい、あったらあったでもっと欲しい
と、満たされきることがない煩悩です。
これが人に物を施そうとするとどうでしょう。
自分には別に必要ないんじゃないかと思うものが無数にあります。
人間は108の煩悩で全てができており、
「煩悩具足の凡夫」と言われています。
この煩悩を布施によって知る。
これが「少欲にして足るを知る」
の本当の意味なのではないかと思わずにはいられません。
釈迦が本当に伝えたかったことは、
「やせ我慢しろ!」ではなく、「施し、自分の姿を知れ。」
ということなのだと知らされます。