いらっしゃいませ。これから末長く......(後編)
お疲れ様です。TATSUKIです。
今回はα900お迎え編の後編です。前編をご覧になってない方はそちらも見て頂けると嬉しいです!
ということで作例編です。とにかく惚れ込んだこのカメラの色味と味。
うだうだ書き込む前にとっとと作例あげちゃいます。到着から二週間ほどで撮り溜めた写真です。
レタッチは軽くかけてますが、色味はほぼいじってません。十分に良いので!
レンズは全てMINOLTA AF 50mm F1.7 Newです。
どうぞ。
いかがでしょうか。
得も言われぬ良さのある色味。分かりますか?
僕が惚れ込んだ仕上がり。レタッチでは表せなかったこの絶妙な色味です。
滲みは、このレンズ自体の味です。多少はこのレンズの色のりに左右された仕上がりになっているとは思うのですが、なんと言えば良いんでしょう。
デジタルらしさはあるのですが、鮮やかではない。優しい発色で出てきてくれるんですよね。
AWBが優秀なので色転びとかもほぼ無く。飾りすぎてない素の色。
でもそこにMINOLTA玉のクセやボケ味が加わり、非現実味がプラスされていく。
自分が普段見ている景色を光景を、この道具を通して写真として収める。というこの行為がですね……非常に趣深く乙なものでしてね。
とてつもなくうるさいこのカメラのシャッターを切るたびに心が浄化されるように感じます。
やっぱりレフ機が好きなんだなと改めて思います。僕は個人的にミラーレス機のシャッター音やショックではなんとも「撮った!」感が薄いように思うのですが(α7IVはうるさいですけど)、α900のようなレフ機の奏でるシャッターサウンドはこちらをその気にさせてくれます。とにかく気持ちいいんです。
そして僕がこのカメラのどういう部分が一番好きなのか、それは色味もそうですがまた別の部分。
このカメラは2008年製。今から16年も前に発売されたカメラです。
もちろん機能は今となっては時代遅れなレベルです。
画素数なら2460万画素ありますが。
常用感度は200-3200まで。実際は1600時点でかなりのカラーノイズが乗ります。
連写は5コマ秒。
AFの精度もめちゃくちゃ良い訳でもなく。
今のカメラと比べたらおもちゃのような機能性ですが、僕が良いなと思うのは、こういった低機能な部分です。
いやそりゃあ当時としては旗艦機らしい高機能だったと思いますよ。でも技術は日進月歩な訳で、あっという間に進化していきます。
なんというんでしょうか。撮影の際、たまにカメラの足りない部分を補ってやる必要がある場面が出てきます。
まずボディが重過ぎるので、低速シャッター時にはブレないようにしっかりと構えなければなりません。手ぶれ補正は付いてますが、完全に止めてくれないので補正と息を合わせて手ぶれを抑えます。
ライブビューなんて機能はないので、ファインダーを覗かずに撮影するのは困難です。
なので低い目線で撮ろうとした時は、まあもう絶対に撮影者である僕が体勢を低くしないといけないですよね。
こんな感じで、撮りたいものを思うように写真に収めるには、人間側にもある程度求められる行為があるんです。
一枚の写真を撮る。その一連の所作を、このカメラと息を合わせて行う。
感度はどうか。SSはどうか。ブレないか。露出オーバー気味か。そうでないか。
対話の末、シャッターを切る。
そんで出てくる絵が、先ほどお見せした通りの、あのめちゃくちゃいい仕上がりになるんです。
こんなのね、そりゃあ好きになりますよね。
カメラという道具の面白さ。趣を最大限に味わえるカメラだと思います。
だから大好きなんですよ。このカメラ。
見た目もかっこいいし、何よりも撮影体験が濃いし、吐き出される色味も死ぬほど良い。
万人にウケるカメラではないことも確かですが、それでも僕はこのα900が大好きです。
人生でこれから一機種しかカメラ使えませんっていう縛りが科されることがあれば、迷わずα900を選ぶと思います。
いつか予備で二台目を買わないと、壊れたら遅いですからね……。
これから歳を取っても、体の一部として使い続けたい。心からそう思えるほど惚れちゃいました。
末長く、よろしくお願いします。