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りんご農家の息子がディズニーを経てマイファームに入社しAICで学んだこと①

こんにちは!青才樹生(あおさいたつき)です。2021年4月1日、株式会社マイファームに入社しました。本日は、私がマイファームに入社するまでの学生時代について記事を書きます。


1.「将来はりんご屋さんになる」

「将来はりんご屋さんになる!」これは保育所の頃の口癖でした。りんご農家の一人息子として育った私は、りんごと一緒に育ってきました。小学校から帰ると両親や祖父母が仕事をしている畑に行き、今日あったこと、習い事の野球のことをよく話しました。父の仕事が終わると、キャッチボール。外で過ごすことが大好きな野球少年でした。


2.「英語教師になりたい」

いつしか私の気持ちは英語教師へと向いていました。
あれ?りんご屋さんではないの?と思いになるでしょうが、もちろんりんご農家を継ぐ気持ちはずっと持ち続けていました。

そこには高校時代の恩師との出会いがありました。その方は、放課後や大雪の朝にもかかわらず、個別で英語を教えてくださいました。大好きな先生でした。このご恩を返したいと思った私は、英語教師を目指す事にしました。より高いレベルで世界を見たいと考え、東京へ進学する事に決め、無事文学部英語英米文化学科への進学が決まりました。

3.「わしが面倒をみちゃるけぇ」

教師を目指していた私に、大学時代にとても大きな経験がありました。友達の誘いで始めた塾講師をしていたときのことです。
小学4年生のある女の子を担当することになりました。その子は頻繁に塾に遅刻し、宿題も全くやってこなくて、いつも怒られていました。私が授業を担当しても、遅刻して宿題ができていませんでした。そこで、思い切ってなぜ宿題ができなくて遅刻をしてしまうのかを聞いてみました。すると、返ってきた答えは想像を超えて、

『一番下の妹を学童に送ってきてるから遅刻しちゃうの、お母さんが家事をしているとき自分が長女だから妹たちの面倒を毎日見ているの。』

というものでした。なんて人のことを想える子なのなだろう。

『よし!わしが面倒を見ちゃる。ついてこい!』

自分が絶対面倒を見ると誓いました。
良い所を伸ばして、苦手を少しづつ克服していく。次の日から、授業後に個別で宿題の質問対応をし、終わったら帰宅というサイクルを回しました。しっかりとその子もついてきて宿題の漏れも少しずつ無くなっていきました。

人がなぜその行動を取るのか。自分が見ている姿は一面にすぎないし、自分が知ろうとしなければ人の背景はわかりません。人の背景を知ると言うとても大切なことを学びました。その子のおかげです。

4.「農業をせねば」

大学生活を過ごす中で、英語教師からりんご園へと大きく気持ちが動く出来事がありました。キーワードは朝ごはんです。
朝ごはんと聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?実家で出た朝ごはん、宮崎駿作品ジブリの美味しそうな朝ごはん、新海誠作品で出てくる美味しそうな食事どれも1日の始まりに元気を与えてくれるものです。

しかし、私の友人たちは朝ごはんを食べていなかったのです。通学に時間がかかる、食べるタイミングがないなど理由は多くあると思います。ただ、朝ご飯が当たり前だと思っていた私には衝撃でした。朝ご飯を食べない人がこんなにもいるなんて、私の周りでこんなにいるなら日本には朝ご飯を食べてくても食べることができない人がもっといるのではないか。その時、食の大切さについて改めて考えると同時に、毎朝ご飯を作ってくれた母の偉大さに気づきました。

このままでは食の大切さを自ら実践し教える人がどんどん少なくなってしまう。私が農業をせねば。私は、実家を継ぐことを決意しました。

5.「教師から農家へ」

一見つながりがなさそうに見える英語教育と農業には、実はちゃんとつながりがあるんです。これは、母の言葉です。

『育てるということは人間もりんごも同じ。
 育った環境、想い、全てを汲み取って接してあげることが大事。いつも考えていることだよ。
 そして、りんごに自分自身も育ててもらっとる。』


自分が塾で教えているときはもちろん自分の成長に繋がりますが、生徒の気づきや会話からはもっと多くのことを学ぶ事ができます。それを母はりんごに例えて教えてくれました。場所によって土壌、日の当たり方、水はけ全てが違う。りんごが教えてくれる情報を汲み取るりんごの栽培はとても楽しいと。
育て育てられる関係がそこにはあるのだと実感しました。こんなにワクワクしたのは初めてでした。
「育て育てられる関係」教師と生徒、りんごと人、自分が求めていたことも農業で実現できる。農業には無限の可能性があると感じました。

6.「マイファームとの出会い」

大学生という4年間でいろいろな思いや経験の中で農業を志すようになりました。
そんな時、普通科大学生の自分に両親がマイファームの農業インターンを紹介してくれました。 この農業インターンこそがマイファームとの出会いなのです。マイファームのインターンでは日本各地から様々な背景を持った人との出会いがありました。新規就農者、実家を継ぐ人、普通科大学生(私です笑)、多様な方々との出会いがまた新たに自分の視座を引き上げてくれました。
人間も植物も多様性のなかで生きている。大きな気づきでした。いつしかマイファームにも挑戦したいという気持ちも芽生えてきました。この話はまた後日...。

早くりんご園を継ぎたい。そんな僕が、教師ではなく就職したのは夢の国。そう、ディズニーリゾートを経営するオリエンタルランドだったのです。教師から夢の国へと方向を変え、今、マイファームにいること。人生はワクワクでいっぱいだと改めて感じます。第2回は、夢の国で学んだこと、ホスピタリティについての記事を書こうと思います。第3回は、AICで学んだことを実家のりんご園と結びつけて記事を書いていこうと思います。

次回をお楽しみに!

青才


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