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【Badugi】A2K、1枚引くか、2枚引くか。【Poker】

Badugiにおいて、COやBTNからは、A2などの2cardsのみでもopenすることがあると思います。

しかしその際、扱いに困るのが「残りのカード」の存在ではないでしょうか。A2の2cardsでopenする戦略の場合、triについては特に指定されていないので、例えば記事TOPの画像のような「A2K」という現状Ktriなどもレンジに含まれてしまいます。

このハンドでもしKを残す場合、triの改善はあまり見込めなさそうですが、約50%の確率でBadugiが引けるという圧倒的メリットがあります。引けば勝てるという発想です。

それに対してKを変えた場合、triの改善や強いBadugi完成という希望はありますが、その一方でBadugiを引ける確率は少々下がりそうです。。。

この「ほこ×たて」、みなさん気になりますよね?

実戦でも度々困ることがありますよね???

仮にこの問題の答えがmix勢にとっては常識で、すでに数々の戦術本にも記載されているのだとしても、それを知らないということにしてこの記事に興味を持ってくれますね???

ということで、この謎について僕がこれから独自の手法で解き明かしていきたいと思います!


As2hKdKc

調査方法

実際に引いてみることにしました。手で。

Badugiプログラム的なものを作ろうかと思ったのですが、数字が被った際の処理などが面倒臭そうなので、1人でトランプを混ぜ、1人でトランプを引き、1人でその結果をエクセルに記録してみることにしました。

まず普通の52枚のデックを用意し、そこから初手がAs2hKdKcということにして、その4枚を除く48枚をひたすら混ぜては引き、混ぜては引きという試行を100回繰り返して役の分布を記録します。


分布

まず1枚ドロー(Kを残す)の結果は以下です。

As2hKdKc 1枚change

左側のtriはいわゆる「台」のみ、右側のバドはBadugi完成の回数です。

最初は「100回だと試行回数が足りないのでは…?」と懸念していましたが、1枚changeの最大の特徴は 主にKtriとKバドが完成する という点であり、その特徴ははっきり表れていますね。また、Badugi完成が100回中49回ということで、これもかなり想定通りの値に落ち着きました。

それでは次に、Kを捨てて2枚changeした場合の結果を見ていきましょう。徐々にシャッフルも上手くなってきた気がするので、100回くらいすぐに終わるはずです。



As2hKdKc 2枚change

こちらが2枚changeの結果です。先程とはだいぶ違いますね!

2枚changeの特徴として 強いtriが作れる反面Badugiは完成しづらい という点が挙げられ、4tri, 3triが23%を占める一方で Badugi完成は33%に留まっています。しかしBadugiが完成した場合、1枚changeと比べてより強いBadugiが出来ている傾向にあります。


さて、両者の役の分布が出揃ったわけですが・・・。
これ結局どちらの戦略が強いんでしょうね?

だいたい当初の想定通りの結果が出たというだけで、このままだと問題は何も解決していません。
プレイアビリティやEVを出すことは難しそうですが、せめてEQ、つまり オールイン勝負になった場合にどちらの戦略が勝率が高いのか くらいは出しておきたいところです。


EQ比較

まず手始めに、それぞれの役に点数をつけてみることにしました。
4バドを20点、5バドを19点、、、Ktriを0点として、それぞれの戦略によって完成した役の平均値を取ってみます。


1枚change: 7.43点(6triと5triの間)
2枚change: 9.14点(4triと3triの間)

ということで、平均値では2枚changeの方が上回っていることが分かりました!

みなさんはこの結果から、2枚changeの方がEQが高い、という結論で納得できますでしょうか?
僕はできませんでした。

どうしても、2つの戦略を戦わせてみたい。。。
2つの戦略それぞれで完成した役を1回づつ比較して、それを十分な回数試行して、どっちがたくさん勝つのか見てみたい。。。

ということで、実際に戦わせてみました

<?php
    // 1枚changeの役の分布
    $change1 = [
            0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
            0,0,0,0,0,0,0,0,0,0,
            0,0,0,1,1,2,2,2,2,3,
            3,3,5,5,5,5,6,6,6,6,
            7,7,8,8,8,9,9,9,10,10,
            10,11,11,11,11,11,11,11,11,11,
            11,11,11,11,11,11,11,11,11,11,
            11,11,11,11,11,11,11,11,11,11,
            11,11,11,11,11,11,11,11,11,11,
            12,13,14,14,15,16,17,17,18,20
        ];
    
    // 2枚changeの役の分布
    $change2 = [
            1,1,1,1,1,1,1,1,2,3,
            3,3,3,4,4,4,4,4,4,5,
            5,5,6,6,6,6,6,6,6,6,
            7,7,7,7,7,7,7,7,7,8,
            8,8,8,8,9,9,9,9,9,9,
            9,9,9,9,10,10,10,10,10,10,
            10,10,10,10,10,10,10,12,12,12,
            12,13,13,13,13,13,13,13,13,13,
            13,13,14,14,14,14,15,15,15,15,
            16,16,16,16,17,18,19,19,19,19
        ];
  
    // 1枚changeが何回勝つかを算出 
    $win1 = 0;
    for ($i=0; $i<1000000; $i++) {
        $rand1 = $change1[rand(0,99)];
        $rand2 = $change2[rand(0,99)];
        if ($rand1 > $rand2) {
            $win1++;
        } else if ($rand1 == $rand2) { // 引き分けは0.5勝とする
            $win1 += 0.5;
        }
    }
    echo $win1;
?>


これは、1枚changeと2枚changeの役分布から役をランダムで1つづつ取り出し、どちらが勝ったのかを記録するということを100万回試行するプログラムです。

こちらを動かした結果、1枚changeが427,292回勝ちということになりましたので。。。

1枚change: EQ 42.7%
2枚change: EQ 57.3%

これが結論になります!


結論

Kは変えた方がよさそう!


さて、これでおそらく当初の謎は解決できたと思うのですが。。。
さらに詳細な戦略についても気になってきてしまったので、100回づつ試行してその役の分布同士を戦わせる という今までの手法を用いて、A2K 1stドロー時以外の戦略についても調べてみたいと思います!


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