『見えない違い 私はアスペルガー』すぐにストレスが溜まる人はスプーン理論を取り入れてみるといい
誰もが天才だ!しかし魚を木登りで評価するようなことをしたら、魚は自分はバカなのだと考えて一生を過ごすことになる (アインシュタイン)
この瞬間から彼女は変わった。気持ちは吹っ切れた!
友達を変え、彼氏とも別れた、理解のない会社も辞めた。
『見えない違い私はアスペルガー』 ジュリーダシェ[原作]
この本は女性のアスペルガー当事者のことを書かれていて読みやすい。しかもマンガなので他の人とアスペルガーの表情の違いが分かりやすいです。
発達障害の方や自分の体調を上手くコントロールできない方はスプーン理論を取り入れたほうがいい。
ミゼランディーノのスプーン理論がある。普通の人が際限なくスプーンを使えるのに対し、この本の主人公マルグリットは12杯しか使えません。
この基準のおかげで自分の疲労を視覚化し、管理できるようになった。スーパーで買い物をするスプーン2杯 複数の人と飲み会をするスプーン4杯など。
アスペルガーとは?
アスペルガー症候群は軽度の自閉症の一種で、言語の遅れや知的障害を伴いません。
アスペルガー症候群は、オーストリアの精神科医ハンス・アスペルガーによって、1944年に初めて報告されました。彼は200人の子どもたちを観察し、いくつかの共通点を見出だしたのです。しかし、彼の仕事はすぐに医学界で知られるようになったわけではありません。
アスペルガーって人がアスペルガー症候群と名付けたのですね!
アスペルガー症候群は、しばしば他の問題も引き起こします。注意欠陥多動性障害(ADHD)、不安障害、双極性障害、うつ病、学習障害など・・・・・。医師たちは、しばしばこれらの問題を言い当てることはできるのですが、アスペルガー症候群に注意を払ってはくれません。まさに「気を見て森を見ず」で、そのことが診断を遅らせているのです。
マルグリットは、自分はなぜ疲れているのかが分からず、友人に聞いてもいつも「考え過ぎだよ」と言われる。
マルグリットの苦手なこと
①人の集まる場所は疲れる
②急な対応が苦手
③ひとりが好き
①人の集まる場所は疲れる
パーティーとか人の集まる場所は、疲れるので行ったとしても早く帰りますなぜならグループにいると会話が早すぎて話についていけないからです。発達障害あるあるですね!
他の理由は音が過剰に敏感というのもあります。ぼくは耳栓や防音ヘッドホンもします。
②急な対応が苦手
急なパーティーの誘いなど、その日のスケジュール以外の出来事が起こるとパニックになります。
これもあるある。ぼくは誘られそうな予感がしたら、断る言い訳を準備します。
③ひとりが好き
ひとりが好きなのは、人付き合いが苦手とも言える。何かに没頭できるってことですね!
実際のところマルグリットは会社を辞めた後に必死に勉強をして、社会心理学で博士論文をかいています。
ミゼランディーノのスプーン理論
普通の人が際限なくスプーンを使えるのに対し、マルグリットは12杯しか使えません。でも、この基準のおかげで自分の疲労を視覚化し、管理できるようになりました。
スーパーで買い物をするスプーン2杯
複数の人と飲み会をするスプーン4杯
発達障害の人は自分が疲れていることに気づきづらいです。スプーン理論のスプーンの杯とはストレスのことですね。
マルグリットはスプーン1日の自分の許容範囲は12杯と決めています。超えそうになると休む。
ぼくも疲れ過ぎたらすぐに休むようにしています。基本ひとりで仕事をしていますのでやばくなったら横になります。
マルグリットの部屋には次のような言葉が貼られています。
誰もが天才だ!しかし魚を木登りで評価するようなことをしたら、魚は自分はバカなのだと考えて一生を過ごすことになる。(アインシュタイン)
できないことはできない!自分ができることをしよう。
本の最後に
何より偏見と闘うことが、彼女の一番の関心事になりました。マルグリットの苦しみがなくなることはきっとこれからもないでしょう。でも、苦しみを自覚する仕方がガラリと変わりました。彼女は自分を知り、自分を愛せるようになりました。そして、違いとは病だという考え方を批判的に捉えられるようになったのです。
マルグリットは『アスペルガー』を知ることで自分自身の長所を活かすことができるようになりました。
「偏見は無知の子どもである」 ウィリアムズ・ヘイズリット