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止まらない「サブスク」の波!

column vol.545

ここ最近、「サブスク」についてのトピックスが多かったので筆を取らせていただきました。

ちなみにですが、サブスクとは「サブスクリプション」の略です。

「定期購読、継続購入」を意味し、商品やサービスを所有・購入するのではなく、一定期間利用できる権利に対して料金を支払うビジネスモデルを指します。

英語圏では新聞、雑誌の定期購読などで古くから用いられている言葉です。

分かりやすい例で言うとNetflixですね。

私の中でこれまで一番の衝撃だったのはトヨタの車のサブスク「KINTO」でした。

「車の製造会社から、モビリティデザイン会社へ」

所有の時代から共有の時代へと大きな転換を印象づけ、「使用価値」がこれからのメインストリームになると実感した出来事でした。

そんなサブスクへの大きな波が、まだまだ続くことを予感する今月の記事を4つほどご紹介させていただきます。

ゲーム界の熾烈な覇権争い

米マイクロソフトは18日、米ゲームソフト大手アクティビジョン・ブリザード687億ドル(約7.8兆円)で買収すると発表。

人気作品を手中に収め、定額で好きなゲームを選んで遊べるサブスクサービスの充実を目指します。

〈読売新聞 / 2022年1月20日〉

アクティビジョンは人気作品「コール・オブ・デューティ」「ウォークラフト」などを抱え、世界190ヵ国4億人が遊ぶ有力ソフトメーカー。

今回の買収で、マイクロソフト中国テンセントソニーグループと並ぶ世界の3大ゲームメーカーとなります。

近年、「メタバース」「eスポーツ」などがキーワードとなり、同社では世界のゲーム人口が現在の30億人から30年には45億人に拡大すると予測。

一大成長市場と位置づけています。

家庭用ゲーム機「Xbox」のサブスク「ゲームパス」を強化し、アクティビジョンの人気作品をゲームパスでも遊べるようにすることで、現在2,500万人が利用するサービスを大きく拡大させる戦略を描いているのです。

日本勢も買収やサブスクで利用者の囲い込みを進めており、覇権争いが激化しております。

任天堂が昨年10月から家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」過去のソフトなどを遊べるサービスを拡充。

ソニーグループでも「プレイステーション」で、オンライン連携新旧のゲームができる新サービスを検討していると報じられているので、ますますゲーム界でのユーザーの囲い込みが熾烈になるでしょう。

レジャー界にもサブスクが登場!

続いてはレジャー界の話題から。

ORIGRESS PARKSが手がける日本初のサブスクサービス「レジャパス!」に注目が集まっています。

〈日経XTREND / 2022年1月12日〉

本当は1月12日からサービス開始だったのですが、コロナの影響で延期中。しかし、このサービス自体はコロナ禍で苦しむレジャー産業を支えるために開発されたそうです。

内容は、毎月あるいは1年ごとに一定額を支払うと、テーマパーク水族館動物園美術館温泉・サウナキャンプ場スキー場といった全国の提携施設を利用が可能。

料金プランはユーザーの負担がないよう以下のようになっています。

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日経XTREND

加盟施設は、東京にあるサンシャイン水族館東京タワー、横浜にある三渓園ランドマークタワー、千葉県の大江戸温泉カンドゥーなど、全国80以上

22年3月までには100施設以上を目指すそうです。

今後の展開を楽しみにしたいと思います。

賃貸住宅向け「家電」サブスク開始

パナソニックは19日、賃貸住宅向けに家電のサブスクサービス「ノイフル」を始めると発表。

〈産経新聞 / 2022年1月19日〉

物件のオーナーや管理会社に提供し、入居者は自ら購入しなくても最新の洗濯機や冷蔵庫、調理家電などを利用できます。

こちらもコロナによる在宅時間の増加など、家電のサブスク市場の拡大を受け、同社は令和8年までに営業利益・年50億円を目指しています。

同サービスでは、オーナーや管理会社などの要望に応じて、家電の種類や数を決定。

1部屋あたり月額5千円から2万円台を想定し、設置修理にかかる費用パナソニックが負担します。

さらには、サブスクだけではなく家電が使いやすい部屋へのリノベーションも請け負うサービスも開始。

パナソニックは2つのサービス令和12年までに20万戸に広めることを目標としています。

シャープ旭化成ホームズなどと協業し、賃貸住宅家電家事代行などのサービスをサブスクで提供する事業を計画中。

イタリアの家電ブランド、デロンギは、コーヒーメーカーコーヒー豆サブスクを展開します。

こうなると家電量販店のあり方が変わっていくると思います。

今後は売る場から「体験する場」という位置づけに変わっていくでしょうし、蔦屋家電+のようなRaaS業態が増えていくでしょうね。

小売業も大きく変化していきそうです。

サブスクの波はインスタにも!

そして、最後はSNSの話題です。

むしろ、この記事を書きたくて、このテーマにしたと言っても過言ではありません。

何とInstagramでもサブスクサービスが誕生しようとしているのです。

〈FASHIONSNAP.COM / 2022年1月20日〉

Instagramが、クリエイターの収益化を支援するための新機能としてサブスクリプションサービスを発表。

アメリカの一部のクリエイターを対象に試験運用を実施しているのです。

サブスクの月額料金クリエイターが設定可能で、有料会員限定のライブやストーリーズが公開でき、ユーザーはプロフィール欄の「Subscribe」ボタンを押してサービスを開始します。

ちなみに、フィードは有料会員限定で投稿することはできないそうです。

なお、サブスク購入者には、コメント欄でユーザーネームの横に紫のバッジが表示されるそうです。

現在は、インスタライブでの投げ銭機能がありますが、ライバーからすると新たなマネタイズのカタチをつくることができ、胸踊る展開でしょう。

個人的には、アカウント内で商品を購入できる「checkout」機能が早く一般化され、日本でも展開されるようになると良いなぁと思っています。

SNSでのマネタイズ方法が広がると、SNS副業(複業)が当たり前の時代になるでしょうね。

ちょっと、サブスクの話から逸れてしまったので、話を元に戻します。

以前【「小売業」が踏み込む「一歩先」】でも指摘しましたが、サブスク社会でモノ(所有)を売り続ける小売業というのは、なかなか成立しづらくなっていく恐れがあります…。

サブスクが想像以上に世の中を変えていくことになる。

それぐらいの意識を持って、今後も小売業のマーケティングに勤しみたいと思います。

本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました。

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