伝えるためと課題解決のためのロジカル・シンキング【ロジカル・シンキング】
皆さんこんばんは、福田達也です。
これまでのいくつかの記事の中で、ロジカル・シンキングの扱い方について説明してきました。
今日はロジカル・シンキングの活用場面について、その活用の仕方や違いについて紹介していこうと思います。
伝えるためのロジカル・シンキング
ロジカル・シンキングが生きる場面の1つは、誰かに何かを主張・提案する、あるいは伝えようとする場面です。
何かを主張する時、その内容が複雑であればあるほど、その主張が目の前の人の前提と乖離があればあるほど、あなたの主張には論理性が求められます。
この時の大前提は、「人は持っている前提や価値観、情報量が全く異なる」ということを念頭に置くことです。人はついつい相手も自分と同じ前提や情報を持っていると思いがちです。だからこそ、どこまでが共通認識なのか、どこが伝わっていて、どこが伝わっていないのかをきちんと確認していく必要があります。
この確認を怠っていると、
何言ってるかわからない、とよく言われる
話が長く聞いている人を混乱させてることに気づいてない
といった事が発生します。心当たりのある人もいるかもしれませんね。
共通認識を明確にしていくためには、まず自分の中で情報を整理する事が重要です。その時に鍵となってくる考え方がピラミッドストラクチャーです。
ピラミッドストラクチャーは、自分の主張や結論に対して、それがどのような根拠から導き出されているかを階層型の構造として表したものです。ある結論は、根拠A,B,Cの3つから支えられていて、それぞれの根拠は、さらに下位の根拠A-1, A-2, A3, B-1, B-2, B-3…から支えられているといった風に表現します。
このように、自分の主張がどのようにして支えられているかを自分の頭の中にイメージし、その順番で伝えることで相手に伝わりやすい話をすることができます。
また、特に一対一で会話をしている場面においては、質問を通して相手と自分がどこまでの根拠や前提を共有できているかを把握していくことで、どこを話の起点にして何を伝えるべきかが明確になります。
課題解決のためのロジカル・シンキング
ロジカル・シンキングを活用する2つ目のシーンは課題解決の場面です。何か仕事上やプライベートにおいて問題にぶち当たった時に、なぜその問題が発生しているのかや、どうやって解決するのか、といったことを検討するためにロジカル・シンキングが活用できます。
この時に重要な考え方が、イシューを定義することと、ロジックツリーで整理することです。
何かしらの問題提起があり、それを課題解決したいという場合、何を最初に検討するのかというイシューが複数考えられる場合があります。例えば売上が落ちているという問題があった時、売上が落ちた原因を考えるのか、どうやって売上を上げるかを考えることは、別のイシューです。
検討や議論をする上では、このイシューを一つに絞ることが重要です。複数のイシューを同時に議論すると、互いにどれの話をしているのかで食い違いが起こり、混乱のもととなります。
イシューを決定すれば、その原因は何かやどうやって解決するのかをロジックツリーで検討することが重要です。ロジックツリーを作ることで、網羅的で説得力のある原因究明や、方策検討ができるようになります、
ロジカル・シンキングのその他の活用シーン
広く取れば課題解決のためのロジカル・シンキングですが、上記のロジックツリーを作ること以外にもロジカル・シンキングを活用するシーンはいくつかあります。
1つ目は仮説思考で仕事を進める場合です。仮説思考は、自分が達成したい目標や解決したい課題に対して、仮の解答を用意し、それがあっているかどうかを確かめることで、早く目的を達成するための考え方です。
もう一つは、クリティカルシンキング(批判的思考)を検討に用いる場合です。クリティカルシンキングは、自分が出した結論や主張に対して、本当にそれは正しいのか、なにか他に考えられることは無いのか、といった観点から再検討するものです。これをすることで、主張がよりスキのないものになります。
終わりに
今回はロジカル・シンキングを活用するシーンとして、何かを伝える場合と、課題を解決する場合について紹介しました。
ロジカル・シンキングや理屈っぽいと言われることもありますが、自分が何を分かっていて何が分かっていないのかなど、情報を整理する上ではとても重要で効果的な考え方です。誰にでも身につけられるものですので、是非挑戦してみていただけると幸いです。
本日も読んでいただき、ありがとうございます。
また次の記事でお会いできることを楽しみにしています。
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