日本のスーパーマーケット分析③グラフを作る
前回のnote「日本のスーパーマーケット分析②」で作成したデータソースを活用して、実際にVizを作成し可視化を行いました。
Tableauのどの技術をどのように使ったかを詳しく説明するよりは、どういった目的や意図でこのグラフにしているのかに重きを置いて、説明していきたいと思います。
データから何を見たいのか?
私が勤めている企業でも、小売業向けのサービス(ITサービス)を提供しているという事もあり、スーパーマーケット業界の動向や各社の意向などについて興味がありました。
今回扱った「スーパーマーケット年次統計調査報告書」から読み取れたら良いなと考えていたのは、以下の3つ。
1.世の中で騒がれている「DX」は、どの程度重要視されているのか?
やはりIT企業としてはDXのソリューションを提案しているけれども、経営課題として捉えられているのか?であったり、店舗規模やエリアで、重要視されている度合に違いはあるのか?等がデータから見極めたいなと考えていました。
2.PB商品は、スーパーマーケット業態では増やしていきたいのか?
これは単純に世の中の動きとしてPB商品を増やしていきたいと考えているのか?カテゴリで差は出ているのか?を見たいなと思いました。PB商品は収益率も高いと思うので、経営課題として収益向上を掲げている企業はPB商品を増やしていく方向なのか?が気になりました。
3.チラシは、増やしていきたいのか?
近年新聞の契約率が落ちていたり、小売業のアプリ・SNS広告等が増えている中で、紙媒体のチラシの効果が落ちているという話を聞きます。(私も近所のスーパーマーケットのチラシを見た事が無いし、投函もされない)
とはいえ、チラシはマス広告としての一定数の効果はあると思うので、スーパーマーケットとしてチラシは継続したいのか?増やしたいのか?減らしたいのかを見てみたいと思いました。
どんなVizにするべきか?
◆グラフの種類
今回のデータとしては2020年~2024年のデータを使って、データソースを作りました。なのでやはり時系列で結果の変化をみられるようにするべきだと考えました。
それに年単位の結果は、各年の調査結果で記載があるので・・・
なので、基本的には各年の結果を横並びにして、結果の変化をみられる折れ線グラフをベースとしました。
◆データの粒度
こちらはデータソースから決まっていますが、店舗数、店舗規模、出店エリアとなります。
ただ、店舗タイプで横並びで比較するダッシュボードと、店舗カテゴリで深堀するダッシュボードが必要かと考えました。
◆テーマごとの分析
先ほど挙げた3つのテーマごとに、それぞれダッシュボードを作成しました。
1.世の中で騒がれている「DX」は、どの程度重要視されているのか?
ダッシュボードに「重要視する経営課題」「今後の差別化戦略」のグラフを配置
2.PB商品は、スーパーマーケット業態では増やしていきたいのか?
ダッシュボードに「PBの取り扱い状況」「PBの取り扱い状況」のグラフを配置。カテゴリごとに比較ができるように、フィルターをセット
3.チラシは、増やしていきたいのか?
ダッシュボードに「チラシの発行有無」「チラシの発行回数」「チラシの発行意向」のグラフを配置
こうして完成したのが、以下のダッシュボードです。
いったん作業完了・・・
これまでの作業で、データソースの作成からダッシュボードまではいったん完了しました。
正直データソース作成が一番厄介でした。手入力の方が早かったと思いますが、勉強も含めてある程度の自動化に拘ったせいもあります。
ダッシュボードを作成していく中で、いくつか示唆が見えてきたので次のnoteで内容をまとめたいと思います。
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