下積み時代って必要?不必要?
プロフィールにもあるが、僕は柔道整復師として接骨院で働いている。そろそろ資格を取得してから13年目。
つい先日の話。接骨院に勤めている学生(柔道整復師の養成学校に通っている学生。もうすぐ勤め始めて1年が経つ)がいるんだが、勉強が大変だから、もっとお金を稼ぎたいからという理由で仕事を辞めたいという話を聞いた。
本人にもいろいろと話を聞いたんだけど、ここで僕は彼とギャップを感じ、いろいろと感じたことがあったので自分の思いをかいてみる。
ここで、少し僕の経歴と経験してきたことを話しておく。
僕は高校卒業後すぐに柔道整復師の養成学校に入り、3年間通って国家試験を受け合格し柔道整復師になった。
その養成学校に通っていた3年間はずっと学生として接骨院に勤務。僕が学生の頃のクラスメイトは7割ぐらいはそうやって接骨院整骨院だったり、整形外科に勤めながら勉強をしていた。
それが当たり前だったんだよね。働いていない奴がいるとなんで働かないのと疑問が出るぐらいの環境だった。
この働きながら学生っていうのは今でも大変だったなと思う。
通っていた学校が遠かったのもあるが、朝6時半には家を出て、9時から授業開始。12:15分に学校が終わって家に帰り、15時から接骨院にて仕事。終わるのはだいたい22時過ぎ。これを週5で月曜から金曜働き、土曜日も学校だけはあった。これが僕の一週間。
この間に定期テストはあったし実技のテストもあったし、国家試験の勉強もしてた。
だいたい勉強は仕事終わってからやってたから24時ぐらいからやってたかな。限られた時間の中で必死に勉強やっていたよ。狭い友達の一人暮らしの家でよく包帯の練習してたのはいい思い出(笑)
仕事でも僕は誰よりも下積みをやってきたと思っている。色々な雑務も経験してきたし、色々な勉強も学生の間にさせてもらった。
お給料は決して多くはなかったが、そんなの全然気にしていなかった。いや、ちょっと気にしてたかな(笑)
この働きながら学生生活っていうのは本当に大変だったなと思う。国家試験の勉強も人生であんなに勉強したのは初めてだった。もうあんな大変な生活はしたくない(笑)
でも僕はこの学生生活の3年間は本当にいい経験をさせてもらったなと思っている。あの経験と体験をしたからこそ今の僕があるし、自信にも繋がっている。僕を成長させてくれた3年間だった。
どんな環境でもやっていける自信はあるし、泥臭く働ける自信もある。
そしてこういう環境で育ててくれた師匠にはすごく感謝している。
そんなこんなで今の話に戻る。
僕がこういう経験をしてきたからこそ、今の学生の子にも学生生活をしながら頑張って働いて欲しいなって切に願う。
強制するつもりはないけど、勉強と仕事頑張ってやっていれば絶対に自信に繋がるから。
下積みなんて学生のときにやっていたほうが絶対いいし、歳をとってからの下積みは本当に地獄だよね。変なプライドも出てきちゃうし。
そして1番おかしいのは、今の養成学校では学校行きながら働かなくてもいいと学生に言っていること。要は国試の勉強が大変だから働かないで勉強をしなさいと。
学校に行っている間は修行をするなと言っている。現に今は学校に行きながら働いている人はほとんどいないんだって。
それじゃぁみんな流されて働かないよね。
でもその現状って逆にチャンスじゃない?
1人だけ真面目にせっせと勉強しながら修行をして、現場でいろいろな経験をしていけば、国家試験終わって一人前になったときには頭1つ飛び抜けられる。
こういうことを辞めたいと言っていた学生に伝えたかったんだけど、なかなか伝わらないもんよね。
いろいろ自分の経験したことを言い、自分のときはこうだったとか、昔はあーだったとか言っても今の若い子たちにはダメなのかな。
高田純次の名言でこんな言葉があったね。
歳とってやっちゃいけないことは「説教」と「昔話」と「自慢話」 by 高田純次
色々と長くなったが、今書いてきたことが今の僕の柔道整復師として思っていること。
もしかしたら、今の時代には修行や下積みなんて合わないのかもしれないけど、それによって得られることはたくさんあるんだよ。
どれだけそういう経験をしたかで人間的にも成長できるんじゃないかな。
下積みを経験していないでうわべだけの人はたくさんいるよ。そういう人はやっぱり患者さんクライアントにもわかっちゃう。
結果僕は下積みだったり修行は必要だと思う。
長くなったけど、このエントリーはほかの柔道整復師の学生さんにも読んでもらいたいな。シェアしてほしいな。読んでどう思うんだろう。時代に合っていないって反感食らうかな(笑)
さぁ、明日も仕事頑張ろう。