リクルートを辞めてLabTechスタートアップのPOLへ行きます
はじめてのnote投稿です。
2019年1月末日を持って、新卒で入社したリクルート(実際に在籍しているのはリクルート住まいカンパニーですが、長いのでリクルートでw)を卒業してPOLというスタートアップに行きます。
退職の挨拶で言いたいことは伝えているつもりですが、口下手なので自分がリクルートで学んだこと、転職を決意してPOLにどんな気持ちで臨もうとしているかを書き溜めていきます。
まず最初に、リクルート時代にお世話になった全ての皆様、本当にありがとうございました。直接ご挨拶をしに行くのが筋だとは思っておりますが、退職当日までにどうしてもお会いできない方もいらっしゃり、ブログやメッセンジャーでのご挨拶となってしまったことをお許しください。
また、僕と直接関わりのない方、リクルートと特に関わりのない方にとっても、この記事が自分のキャリアを考えるきっかけになってもらえるととても嬉しいです。
奈良先端大から新卒でなぜリクルートに入ったか
僕は奈良先端科学技術大学院大学という、めちゃくちゃニッチな理系大学院を卒業しています。当時奈良先端大からリクルートに新卒で入社していた人は、先輩2名程度で周りからは「なんでリクルートなんか行くの?」と聞かれました。笑
当時のリクルートは、indeed買収前で、ネット企業というよりは出版・広告というイメージが強かった時代です。ですが、膨大なユーザーデータと強みである顧客接点を軸に、Webサービス開発に力を入れていくというメッセージを発信しまくっていたのを覚えています。(僕の入社は2012年です)
リクルートに入社を決意した理由は大きく3つです。
①Web領域のインターンシップがめちゃくちゃ楽しかった
②優秀な先輩と同期に囲まれた
③Biz×Dev視点で事業を作っていきたいと思った
リクルートで「ネット領域インターン」を3ヶ月ほどさせていただき、現indeed社長の出木場さんのような優秀な方々や、何言ってるか訳わからんくらい頭の良い同期と議論を重ねさせてもらいました。また、エンジニアとしてやっていくほど自分のスキルに自信はありませんでしたが、このインターンで「Dev視点を持ちながら事業を作る・動かす」ことを実体験させてもらって、その具体性とリクルートという会社でよりインパクト大きく仕事ができそうと感じました。こんな経験をしている内に、「この会社なら成長できそう」くらいのざっくりした思いで、リクルートに飛び込もうと入社を決意しました。
リクルートに入社してSUUMOや事業開発を経験
2012年4月晴れて入社し、Webの研修を3ヶ月を過ごしてから、リクルート住まいカンパニー(分社化前の当時は「住宅カンパニー」)に配属させていただきました。SUUMOをやっている会社というくらいしか知りませんでしたが、入ってみて巨大な事業を年々成長させている会社なんだと気づきました。僕が在籍させていただい6年間で、
・SUUMO賃貸領域で業務支援サービス
・大規模開発のプロジェクトマネジメント
・スーモカウンター(リアル店舗)のネット集客
・住まいカンパニーでの新規事業開発
・新築マンション領域での業務支援サービス
と本当に様々な経験をさせていただきました。
リクルートでの学び ユーザー理解の型を学んだ
社会人1年目から入った会社なので、名刺の渡し方、メールの書き方ももちろん教わりましたし、プロジェクトマネジメント研修やUXワークショップなどで、実務・研修を通して自分が生きていく武器をいろいろ身につけさせていただいたと実感しています。
その中で僕がもっとも楽しく、そしてもっと極めに行きたいと思ったのは「顧客開発」スキルでした。『アントレプレナーの教科書』や『スタートアップマニュアル』に体系立ったことは書いてあるので、ご興味ある方は読んでください。
僕がこの本に出会ったのは入社5年目だったのでだいぶ後からなのですが、リクルートのいわゆる企画職では、ユーザーの声をめちゃくちゃ大切にしています。それは定性でも定量でもなのですが、顧客が欲しているものを作るというのが文化として根付いています。住宅を探すエンドユーザーの方もそうなのですが、顧客(リクルートではクライアントと呼びます)の不動産会社の方々の声を聞くのがとても上手い会社です。
幸い僕の1年目の上司が、「現場に行って感じてこい」(もっと言い方はマイルドですが)と口酸っぱく言ってくださったので、東京圏の不動産会社だけでなく、全国の不動産会社に足を運び、現場でどんなツールを使っているかとか、今のシステムをどう使っているかを観察・ヒアリングさせていただく場をかなりいただけました。
もちろん顧客に言われたことをそのまま鵜呑みにしそうなことも多いのですが、何を求めているのかの本質を見極める姿勢と、顧客に気軽に聞いてみる関係性ができているのがとても強みだと思います。1年目からこういった事業でチャレンジさせていただき、振り返っても感謝ばかりです。
事業開発の経験で「事業・組織」とは何かを考える
その後もスーモカウンターというリアル店舗のネット集客業務や、事業開発(クローズした案件がほとんど)など、Webサービスを作っていくには必要な要素を、事業を通じて学ばせていただきました。
特に事業開発という組織では、事業を起こすということよりも、「閉じる」ことで事業に何が必要なのかを学ぶことができました。1年に1個のサービスをクローズしてしまい、「なくなると困る」「せっかく使っていたのに」というユーザーの声を聞いて、とても悔しい思いをしたことを覚えています。優秀なメンバーが揃っていながらも、事業を作れないもどかしさを感じていました。
この頃からよりどうすれば”キャズム”を超えられる組織を作れるのかと考えるようになりました。
キャズムを超えるためのマーケティング戦略とは?
ユーザーと一緒にプロダクトを作ることが求められる、シード期のスタートアップに興味が出てきて、上手くいっている会社とそうでない会社は何が違うのか考えるようになりました。また、自分たちの新規事業がなかなか上手くいかないことを、書籍や体験によって体系立てて学ぶようにもなりました。(その内容は後日公開していきます。)
一方でリクルート以外の組織でやりたいと思える事業があるかもと、30歳を過ぎた頃に探し始めました。リクルートに残ってやれること、リクルートから外に出てやれること、様々な可能性を考えてみようと思いました。
続きは有料コンテンツで
ここからは有料となります。一度noteの有料というのがどういうものか試してみたかったのと、リクルートでの送別会で財布を落としてしまったので、皆様からの投資という形で寄付を募りたいと思います。笑
投資いただいたものは新天地・POLへの投資(インターン生や採用活動など)と回させていただく予定です。ぜひ皆様ご協力のほど、よろしくお願いします。
有料記事では、
− 新天地POLとの出会い
− 自分が転職で軸としたもの
− POLの強い組織力に惹かれる
− 自分の弱みを強みにするため入社を決意
という内容をお届けします。
POLとの出会い
エージェントの方からの紹介でいくつかの企業と面談させてもらっていましたが、とある知り合いの方からの紹介で、POLという理系学生の就活サービスを運営している会社に出会います。
POLの代表取締役社長・加茂さんは23歳の東大在学中、マンションの1室にある創業間もない頃のスタートアップという感じでした。どんな人が来るんやろと思ってたら、めちゃくちゃ笑顔が素敵な好青年がやってきて、事業の説明・会社のこれからを説明してもらいました。何よりも印象的だったのは、僕のことを根掘り葉掘り聞いてくださったこと。自分のことを理解してくれようと、どんな思考をする人なのか、しんどい時にどう動く人なのか等々。加茂さんが考えていることと違っていることもあったみたいですが、決して否定せず、前向きに「分かります。」と回答いただいて、気持ちいいコミュニケーションをしたことを今でも覚えています。
ぼんやりと芽生えてきた「グローバル」という視点
その後もいくつかの企業さんと月2くらいでお話を聞かせていただきつつ、リクルートで仕事をするというのが半年くらい続きました。その中で自分がやりたいと思ったことが、「グローバルで利用され続ける事業・プロダクトを作りたい」、「まだ未開の地に足を踏み入れたい」と思ったことです。(こう思うようになったきっかけは、また別の記事で紹介させてもらいます。)
徐々に「POLの強い組織力」に惹かれていく
そんな転職活動をしている中で、POLの加茂社長や人事責任者の渡辺さんより、3ヶ月に一度ランチやオフィス移転パーティに誘っていただたり、社内イベントに参加させてもらうこともありました。。会食中は「POLに入りませんか?」なんて言葉は全くなくて、「会社の雰囲気はこんな感じなんですよ」と紹介する程度。僕自身は「ほんまに採用考えてるんかな?」と思うこともありましたが(笑)、継続的に声をかけてくださり、会社と僕のミスマッチをなくそうと務めてくれたPOLの皆さんに感謝しかありません。
半年お話を続けさせてもらい、以下の点を強く感じました。
①POLで働かれる皆さんの日々の成長
②POLの事業に対する熱い想い
③不器用だけど素直なメンバーの集団
大学生インターンの目線が自分視点から事業視点になっていくことや、メンバーが急拡大で増えていっていること、金曜日の「BUMP FRIDAY」が日に日に活気が増してくこと。最初はいいなと思った数社の中の1社だったのが、「自分も成長しながら、POLの皆と一緒に事業を作って育てたい」と思うようになりました。
BUMP FRIDAYとは以下をご覧ください↓
https://www.wantedly.com/companies/pol/post_articles/136548
自分の弱み「リーディング」を強みにしたい
リクルートであっても個人を成長させること、チームを成長させることはできます。しかし、僕はこのPOLという会社にジョインすることが、僕自身も会社自身もより高速で成長させられると思いました。(POLの皆さん自意識過剰ですいませんw)
自分が強みを持っているスキルの1つは、「決められたことを着実に実行する力」だと自負しています。A型なので何事もきっちりやりますので。笑
しかしこれは一方で、想定外の変化やリスクに弱いということを意味します。
一方でリクルート時代から言われていた自分の課題は「リーディング(Leading)」でした。(リクルートでは役職に限らず、リーダースキルを誰もが求められ、自分がやりたいと思ったことを巻き込んでいく必要があります。)ものごとがはっきりとしない時に、僕はどうしても上司やプロジェクトリーダーの顔色を伺ったりしていました。本当は「こうやって事業を動かした方が良い」と思っていても、あまり口に出さなかったと思います。こうなると僕と一緒に働いている人は困ります。特にプロダクトマネージャーという役割であれば、周りのメンバー「どうしたらいいの?」ってなってしまいます。現に僕が入っていたプロジェクトでは、このようにさせてしまったことが多々あったと思います。(一緒に働いていた皆様ごめんなさい。)
また僕はじっくり考える癖もあり、良くも悪くも考えすぎることがあります。結果行動すればすぐに分かったことでも、考えすぎて動けないということもよくありました。
僕はこんな弱みもより強みにしていくためには、「よりカオスな環境で自分にプレッシャーをかける」ことが必要だと考えました。甘えを一切なくして、ストレッチしなければいけない状況を作り出す。その時に、リクルートも含めて数ある選択肢の中から、POLという会社が「やりたいこと」と「自分・仲間を成長させる環境」としてベストだと判断して、加茂さんに入社させていただきたいとお伝えしました。
これからのPOLでどうしていきたいか
1月から社会人インターンとして、リクルートでの有給消化を利用させてもらいながらPOLの新規事業開発部で働かせてもらい、2019/2/1に正式に入社させていただきました。
詳細はこちらのnoteでは省きますが、研究者・理系学生・企業(人事/R&D部門等)の皆様に寄り添って、我々が作るプロダクトがなくてはならない存在にしていきたいと強く感じています。僕も理系院卒であり、研究室に課題がまだまだ眠っていることを1ユーザーとしてもある程度は理解しています。
しかし、博士課程以降の経験はありませんし、企業のことはさらによく分かっていない現状です。彼らのことをもっとよく知りながら、自分たちだけの視点にならず、研究者・学生・企業目線でサービス開発し続けます。そしてそれを早い段階で日本中に、世界中に展開できるようにします。そのために、POLの仲間と毎日汗を流しながら、エベレストに向かって登っていきます。
最後に
最後にはなりましたが、新卒から約7年を過ごさせていただいたリクルートの皆様大変お世話になりました。また長いこの記事を最後までお読みいただいた方、ありがとうございました。これからも日々発信していく予定ですので、どうか読み続けていただけると嬉しいです。(今後は全て無料の予定です。)