
じいさんばあさん若返るから考える高齢者優先
アニメで考える社会問題
本日は「じいさんばあさん若返る」を通して高齢者優先について考えていきましょう。
「じいさんばあさん若返る」は2019年から2024年までXで投稿されていた漫画が原作のアニメで、2024年の4月からアニメが放送されていました。

青森県のある農村で余生を送っていた高齢夫婦でリンゴ農家の「斎藤正蔵(しょうぞう)」と「斎藤イネ」は、ある日自分の農地に生えた金色のリンゴを食べ、それを境に若返りました。
なんと驚きなことに、若返った正蔵もイネもイケメン・美人でした。
二人は若返りを納得すると、家族をはじめとする周りの人たちの理解も得ながら、息子の「斎藤義明」や孫の「未乃」の支えもあり新婚時代にはできなかった夫婦生活を満喫するようになります。
本作の特徴は、若返ったからって完全にナウい夫婦生活をするわけではなく、今まで通りのゆったりとした生活を送るところにあり、そのギャップが面白いです。
しかし、前述した通り若返ったからこそできるアクティブな生活もたまに送る描写も存在しています。
正直老けた状態で描かれていたらちょっとアレですが、若返っているからこそ尊さや美しさが感じられる、そんな作品になっております。
さて、今回の本題は「じいさんばあさん」にちなんでおります。
まずは、皆さんこんなニュースが昔あったことをご存じでしょうか?
発行元が政党であることもあり、偏りがありますが,,,,
内容を要約すると、2012年に大阪市長だった橋下徹氏が当時無料だった、70歳以上の大阪市営の公共交通機関を利用できる敬老パスを有料化する方針を固めたというものです。
橋下氏は当初、「子供でも半額負担している」として運賃の3割負担を主張していましたが、他党の意見も踏まえ、一律50円の利用料と年額3000円の納付をしてもらう形に落ち着きました。
これにより年約90億円に上る敬老パスの必要経費は60億円前後に圧縮されるとされました。
しかし、上記記事にもあるように「有料化になったら病院や買い物に出ていくことができない。」という意見がありました。
私はこれらを読んで本記事を執筆することにしました。
なんでもかんでも高齢者優先はどうなのかというところが本題です。
敬老パスに限らず、日本国内では高齢者優先の制度が多いように私は感じます。
公共交通機関の優先席から始まり、病院の1割負担、年金制度、今回のようなシルバー割引制度、直近でしたらコロナワクチンの高齢者優先などでしょうか。
もちろん、身体的にも衰えている高齢者に配慮をすることは大いに賛成です。
しかしながら、あまりにも多いように感じます。
同じ日本国民なのに、若いか老けているかでここまで受けられるサービスに差があるのは私は違うのではないかと感じています。
先程の記事の内容に戻りますが、内容は偏っているものの、確かに今まで無料だったものが急に有料になるのは確かに不満が集まります。
しかし橋下氏の主張にもある通り、こどもでも半分の料金は払っているわけです。
なのに高齢者は無料で使わせろというのはあまりにも自己中心的なのではないでしょうか?
正直50円でさえ安すぎるようにも感じます。
記事には「高齢者をいじめている」という文言もありましたが、往復で100円で病院に行けて、1割負担だけでいい社会のどこが高齢者をいじめているのでしょうか?
むしろ、高齢者ばかりが市税を圧迫し、こどもや親世代への政策を停滞させていることは「高齢者が若者をいじめている」とは言えないでしょうか?
このような現状を生んでいるのは所謂「シルバー民主主義」です。
シルバー民主主義とは、少子高齢化の進行に伴って、有権者人口に占める高齢者(シルバー世代)の割合が増加し、高齢者層の政治的影響力が高まることで、「シルバーデモクラシー」、「老年民主主義」とも呼ばれています。
高齢者の投票数が増加することにより、若年層や中年層の意見が政治に反映されにくく、高齢者向けの施策が優先されがちになるといった弊害が指摘されています。
これが高齢者優先を後押ししているのではないでしょうか?
もちろん極論を言えば、少子高齢化がそもそもの原因で、それをどうにかできればシルバー民主主義も高齢者優先も一気に解決できるのですが、そう簡単ではないのが実状です。
18歳以上への選挙権拡大もこれを解決するための策として実行されましたが、結局は「自分が投票しても変わらない」という雰囲気が広がってしまっているため、大した変革にはなりませんでした。
今後も大きな課題になるのは見えていますね。
本題に戻り、私は「高齢者配慮」は多少あってもいいとは思いますが「高齢者優先」は減らすべきだと思います。
真に優先するべきは成長途中の子供たちと、育児をしている親世代ではないでしょうか?
育児への意欲を高め、子供がのびのびと過ごせる環境を拡充するためにも優先する対象を変えるべきだと私は考えています。
高齢者も安心して生活するためにも多少の優先は必要です。
年金や病院の負担額軽減は変わらず必要だと思います。
しかし、高齢者の少しの我慢と思いやりがこれから生まれ育つ子供たちの生活を豊かにすると是非考えていただきたいです。
今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。