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ご注文はうさぎですか?から考えるなんでも萌えキャラにする風潮
アニメで考える社会問題
本日は「ご注文はうさぎですか?」を通してなんでも萌えキャラにする風潮について考えていきましょう。
「ご注文はうさぎですか?(以降:ごちうさ)」は4コマ漫画が原作のアニメで、2014年に第1期、2015年に第2期、2020年に第3期が放送されました。
![](https://assets.st-note.com/img/1724263036524-m7eGhUn17y.jpg?width=1200)
高校の下宿先である下宿先を探していた「ココア」は休憩がてらある喫茶店に入店しました。
実はそこが下宿先の「ラビットハウス」であり、お世話になる家に奉仕をするという高校の方針により、ラビットハウスの店員として、そしてラビットハウスの一人娘である「チノ」の自称姉として働くことになりました。
本作は時間の流れはあるものの、ストーリーが大きく進行することはなく、女の子たちの穏やかな日常を描いております。
絶妙な会話のすれ違い、圧倒的な天然ボケを繰り広げるキャラクター達の愛らしさ、そして少しヒヤヒヤする痴話喧嘩など、見ていて尊さがあふれる作品となっています。(まぁ見たことないんですけど)
放送当時は、アニメ第1期オープニング「Daydream café」の冒頭の「心ぴょんぴょん」というフレーズを用い「あぁ^〜心がぴょんぴょんするんじゃぁ^〜」という言葉が生まれ、アニメ流行語大賞に選ばれたりもしました。
また、放送終了後はごちうさから得られる特別な成分が得られなくなった視聴者が後を絶たず、「ごちうさ難民」という言葉も生まれていました。
以降、「○○難民」というアニメ終了後に路頭に迷うファンを指す言葉も一般化しました。
このように、アニメ界に様々な影響を残したごちうさですが、一番のウリはやはりかわいいキャラ達による何気ない日常でしょう。(まぁ、見たことないんですけど)
主人公のココアから始まり、チノ、リゼ、千夜(ちや)、シャロなど、個性豊かでかわいいキャラがたくさんです。
当時はもう死語だった「萌えキャラ」を思い出させるようなキャラたちがたくさんです。
まぁメインキャラクターたちは殆どが10代で高校生ですからね。
私も当時はごちうさのことを「ロリコンホイホイ」とバカにしていたことを覚えております。
今回はそんな萌えキャラが本題となっております。
私が萌えキャラという言葉を認知したのは今から約15年前です。
アニメオタクの素質が開花し始めたくらいの時にその言葉を知り、インターネットで画像検索をしていたのを覚えています。
実際「萌えキャラ」という言葉が本格的に使われ、「萌えアニメ」が増え始めたのは2010年代ですから、中らずと雖も遠からずなのかと思います。
さて、言葉も生まれたてで、アニメというものへの風当たりも今ほどよくなかった当時と変わり、今では様々なところでアニメ・萌えキャラが活用されています。
特に萌えキャラは、市区町村のイメージキャラクターなど、公的なものにまで活用されています。
萌え系のコンテンツに市民権がある日本はオタクにとって天国のような場所です。
しかし、私はこの現状に不安を抱いています。
端的に申し上げるのであれば「多すぎ」なように感じるのです。
電車のイメージキャラクターも萌えキャラ、飲食店のマスコットも萌えキャラ、街のイメージキャラクターも萌えキャラと、いたるところにいます。
ポジティブにとらえるのであれば、萌えキャラというものが一般化していると言えます。
しかしながら、私は「萌えキャラが使われすぎている」、そして「オタク層への露骨なアピール」だと感じてしまいます。
まず「使われすぎている」という観点に関して、もっと端的に言うのであれば「供給過多」です。
本来、コンテンツを用いたプロモーションというのは適度に活用されるからこそ効力を発揮します。
例えば、「鬼滅の刃」のコラボメニューを「ガ〇ト」で出しているタイミングで「す〇家」で同様にコラボメニューを出すのは、消費者が追い付かずどちらにも徳がなくなってしまいます。
だからこそ、タイミングが大切なわけです。
上記は飲食における一例ですが、今萌えキャラを取り巻いている事象はあらゆる業種で繰り広げられているため、更に利益につなげるのは厳しいと思われます。
2つ目の「オタク層への露骨なアピール」は文字通りです。
ところで、皆さんはオタクというものにどのようなイメージを持ちますか?
私は今も昔も「お金をいっぱい使う」というイメージがあります。
実際私もラブライバーになり、オタ活を始めてからアニメへのお金の消費は相当なものになります。
それに対し、オタクが興味を引きそうなコンテンツで勝負を仕掛けるのはマーケティングとしては間違っていないと思います。
ただ、これは私の意見として聞いてほしいのですが、オタクはそんな簡単に揺らぎませんよ?
あっちもこっちも萌えキャラで、確かに天国みたいな環境ですが、結局私たちは「最推し」がいて、ほかのコンテンツの萌えキャラにうつつを抜かせるほど余裕はありません。
それがあっちもこっちもであったら尚更です。
オタク層をターゲットにしたマーケティングであるならば、着眼点は良くても想定が足りないのではと感じます。
長々となりましたが、私は幸せな環境である反面、飽和しすぎて収拾がつかなくなっているのが「萌えキャラ」の現状なんだと感じております。
これから当分はこの状況は続くとは思います。
萌えキャラに限らず、コンテンツには様々な人の思惑と想いが詰まっています。
それが無駄にならないためにも慎重な判断と展開を、一オタクとして望みます。
今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。