Monsters, Inc.から考える原子力発電
アニメで考える社会問題
本日は「Monsters, Inc.」を通して奴隷制度について考えていきましょう。
「Monsters, Inc.(モンスターズインク)」は2001年に公開されたディズニーピクサーの映画になります。
主人公でモンスターの「ジェームズ・フィル・サリバン(以降:サリー)」とそのアシスタントの「マイク・ワザウスキー(以降:マイク)」は、「モンスターズインク」という会社の絶叫フロアで「怖がらせ屋」として働いています。
モンスター世界では人間の子供の悲鳴がエネルギーとして使われており、サリーはそれを集めるために人間世界のクローゼットにつながるドアに入って日々子供を怖がらせています。
ある日、サリーは終業後の絶叫フロアに残っていたドアを見つけます。
不思議に思いドアを開けてみましたが、そこには子供も怖がらせ屋のモンスターもいませんでした。
妙に思いつつドアを閉じましたが、なんと人間の子供がこっそりモンスターの世界に入り込んでしまいました。
モンスターの世界では、人間の子供は有害であり、少し触れただけでも死にかねないと思われていました。
そんな常識の中、子供が侵入したというニュースは世間を大きく騒がせました。
なんとか子供を元の世界に連れ帰し、すべてをなかったことにしようとサリーとマイクは奔走します。
そんな中で会社の闇の部分を知ってしまい….
本作においては、「子供の悲鳴」がエネルギーであり、「怖がらせ屋」というものは非常に世界にとって重要な職業として位置づけられています。
モンスターズインクの前日譚に当たる「Monsters University(モンスターズユニバーシティー)」では、優秀な怖がらせ屋を育成する「怖がらせ学部」という学部が存在するほどです。
そんな子供の悲鳴は収集した時点では非常に危険なものです。
ドアの向こうからの悲鳴を回収するボンベを手荒に使ってしまうと暴発してしまったり、その余波で周辺の電化製品が反応したりと、そのままでは扱いに困る代物です。
しかし、モンスターズインクの施設でそれらをクリーンなエネルギーに変換し、街のエネルギーとして供給しているわけです。
人間の世界でも同様なエネルギーがありますよね?
本題です。
原子力発電は皆さんどのようなイメージがありますか?
おそらく、日本人の多くの方が「危険なもの」として認識されているかと思います。
13年前に起きた東日本大震災で発生してしまった福島第一原発事故、それからというもの、改めて核が起こしてしまう悲惨な結果を深く記憶してしまったように思います。
福島第一原発事故以前にも、核関連の事故は起こっていました。
代表的なもので言えば、旧ソ連の「チェルノブイリ原発事故」でしょうか?
1986年4月に発生し、ソ連だけでなく多くの国に影響を及ぼしたこの事故は、技術的欠陥と人為的なミスがもたらした悲惨な事故です。
どちらも今に至るまで周辺地域に甚大な被害を及ぼした事故ではあります。
ここまで見ると、原子力発電は危険な発電方式なように思えてしまいます。
しかし、何も起こらなければ非常にクリーンな発電方式であるというのもまた事実です。
原子力発電は原子炉の中でウランが核分裂するエネルギーで熱を起こし、水を蒸発させ、その力で発電用のタービンを回す仕組みになっています。
水蒸気になった水は再び冷却され、またウランのプールに戻るわけです。
この際、有毒なガスや二酸化炭素を排出することもなければ、化石燃料といった有限の資源を使用する必要もありません。
既存の火力発電等に比べてクリーンであるうえ、風力や太陽光等と違い安定して発電を行うことができます。
日本において、原子力発電は東日本大震災以降負のイメージが大きくついてしまい、原発利用は行わないべきという風潮があります、
確かに、起きてしまった事故はあまりに多くの人生をゆがめました。
しかし、それを踏まえ国は世界トップレベルの規制基準を設け、安全確保に努めております。
また、日本は島国であり、自国内で得られる資源が限られている以上、他国に頼らずに電力を安定的に自足するためには、原子力発電という安定したエネルギーが必須なのです。
昨今では燃料価格の高騰も相まって電気代も上がってしまっています。
それを止めるためには原子力の稼働を増やし、電力の供給を増やすほかありません。
余談ですが、モンスター世界でも電力不足もとい「悲鳴不足」が深刻な問題になっています。
その原因は子供が怖がらなくなったことにあります。
テレビ等で怖いものを見慣れてしまったり、夜更かしをしすぎて1回の眠りが深くなったりと、要因は様々です。
そのため怖がらせ屋も稼働を増やして安定供給を目指しているわけです。
どの世界でもエネルギー不足は深刻ですね….。
今回はここまで。
次回もよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?