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電波教師から考える多様化した社会

アニメで考える社会問題
本日は「電波教師」を通して多様化した社会について考えていきましょう。

電波教師は2015年に放送されたアニメで、学園で起きる様々な出来事を斬新な価値観で主人公が解決していく物語です。
主人公の「鑑(かがみ)純一郎」はもともとニートのオタクでしたが、妹によって無理やり高校の非常勤講師にさせられ、嫌々教師としての人生をスタートします。

純一郎は自称「YD(やりたいことしかできない)病であり、やりたいこと以外は基本的に行わないライフスタイルを貫いていました。
しかし、その「やりたいことしかできない」は逆を言うと「やりたいと思ったことはとことんやれる」ということであり、純一郎はその才能を学校でもフルに発揮します。
そんな純一郎の周りには多種多様なキャラクター、特にヒロインが登場します。
理事長の娘、声優志望、男の娘、ツンデレ風紀委員、不登校等々、彼ら・彼女らがキッカケの様々な出来事を純一郎は「YD」で解決していくわけです。

余談ですが、実は私にとって電波教師は人生のバイブル的な漫画です。
高校生だった私にはとても衝撃的で、考えさせられるものがありました。
現在でも、何か壁にぶつかったときは読み返してヒントをもらうようにしてます。

純一郎の良い点は、どんな人でもそれぞれの個性を否定せず、それをポジティブにとらえてあげられる点にあると私は考えます。
例えば、当時の価値基準でいれば男の娘はまだ一般的ではなく、抵抗感を持つ人は多かったと思います。
作中、同様に抵抗を示したキャラクターも一定数いました。
しかし純一郎はそれを寛大に受け入れ、みんなの輪に入れるように後押ししました。
そんな価値観を持てたのも、自身がオタクであるからこそなのかもしれませんね。

電波教師の舞台は学校がメインですが、時折秋葉原等も舞台になります。
秋葉原といえば、今でこそ「サブカルの街」として定着していましたが、元々は電気関係の部品を売る一場でした。
その名残も現在でも秋葉原の随所に見えており、JR総武線の高架下には今でも電機関連のお店がひしめき合っております。
そんな街が今では、メイドさんがビラ配りをし、オタクが目当ての物を探し回り、外国人が観光する場所になりました。
その根幹には「どんなものでも受け入れる文化」があるようにも感じます。
それは、作品をまたいで「ラブライブ!」でも言及されていたかと思います。
そんな秋葉原を私はとても好きです。
ここに人類の多様性のヒントがあるのではないでしょうか?

本題です。
多様性とは、「ある集団の中に異なる特徴・特性を持つ人がともに存在すること」です。
カナダの一部の地域では多様な文化的背景を持つ人々が集まった「モザイク文化」の街があるとも聞いたことがあります。
このように、多様化が達成できている一方で、いまだに差別や偏見が横行しています。
しかし私は、秋葉原に多様化が達成できるヒントがあるのでは?とかんがえました。
前提として、なぜ偏見や差別が発生するのか?
それは、必要以上に対象を気にするからだと私は思います。
であるならば、気にしなければよいのではないでしょうか?
秋葉原の路上でビラ配りしているメイドさんに、私たちは無理しても声をかける必要はありますか?
興味がないなら無視すればよいだけです。
秋葉原はカードショップがいっぱいありますが、無理に入って買い物をしなくてはいけませんか?
絶対ないですよね?

多様化とは、確かに受け入れる・理解することが必要です。
しかし、やはりどうしても理解しきれないものがあるのも事実。
だったら無視しておけば良いのではないでしょうか?
いちいち突っかかろうとするから、余計なトラブルが増えて、自分や相手が傷つくことになるのではないでしょうか?
ただ黙って目的地に歩けば何も問題は起きません。

秋葉原に関わらず、多くの外国人が日本に訪れ、それが当たり前の世の中になりました。
カナダの事例ほどではないにしても、文化の壁というのは時代の変化と技術の発展により少しづつなくなってきています。
ここで、自分の文化を守るために誰かを攻撃すれば、だれも幸せになりません。
自分はただ無視して、今まで通りの暮らしを全うすればよいのではないでしょうか?
おそらく、自分が死ぬまでに文化がまるっきり変わることはありませんから。

今回はここまで。
最後に、私が電波教師で最も好きな純一郎のセリフを記述しておきます。
何かのヒントになれば幸いです。

いずれ社会に出るお前たちに俺は、言っておくことがある。

ルールなんか守ってて、社会で通用すると思うなよ。

ルールってのはお前等のためじゃなく、”作ったヤツ”のためにある。

そしてソレに支配された”現実”と”未来”は、常にお前達の”敵”だ。

だから、欲しい”未来”があるなら闘え

闘って”現実”をねじ伏せろ。

(中略)

ゲームを製作したヤツが用意したルールがあってもどう遊ぶかは自由だ。

人生だって同じさ。

自分だけの武器を磨け。

自分だけのルールで生きろ。

そして現実に自分のルールを認めさせろ。

そうすれば未来は、お前達のモノだ。


                              鑑純一郎

原作第1巻2限目「社会のルール」

次回もよろしくお願いします。



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