リアルタイムエフェクト
ゲームでリアルタイムにオーディオのエフェクトがかけられるという話
音に残響とか、3Dの効果とかつけるのって、
リアルタイムのエフェクトだとうれしいという話
リアルタイムエフェクトのメリット
- ユーザーの操作で変化する
VRだと首の向きが自由に変更できるので、それにあわせて音の位置とかを変えることができる。
空間に配置する音なら、なるべく見たままの場所、フォーカスの当たる場所の音がちゃんと聞こえるといったものが良いと思われます。
もし、固定のバイノーラル録音のようなものだと(音はリアルですが)
首の動きが反映されず、ヘッドロックな音響になる。
そういう演出なのかの判断が必要そうです。
- 設定変更が簡単
調整をしたい時に、簡単にパラメータをいじって反映させることができる。
もし、波形にミックスしてしまうと、元波形を探して、かけなおすという手間が発生するので、波形の数が多い時はとても大変。かけ間違えとかあった時などとてもつらい状況になる。
後から波形を差し替えたい、といった場合に、もう一度同じ手順を踏まないといけない。それらをちょっと設定変えたいと思っても、もう気軽にはできない状態になってしまう。
リアルタイムエフェクトのデメリット
- リソースを食う
メモリとか処理負荷とかがかかる。
こればかりは、DAWとかでも同じですね。
メモリが足りないと大きなライブラリとかはとても苦労します。
(高スペックのマシンがあればよいのですが)
- 設計が難しい
リソースの関係ですが、あらかじめ予想をして、どの程度のエフェクトのバリエーションを使うかなど決めておかないと、後半になってリソース不足に悩まされます。
とにかく調整が楽=クオリティがあげられる
もし、調整するのに1シーン半日かかってしまう作業が、1時間で終わるとしたら、より多くのシーンでクオリティを上げることができます。
ので、リアルタイムで済むところはリアルタイムのエフェクトを使って行きたい。
非リアルタイムも合わせて使う
ここぞというところはエフェクトをかけた音を使うのも効果的。
あと、声の整音とかはあらかじめしておくことで、リアルタイムのエフェクトがより効果的にかかるといったこともあります。
メリット
より高品質なエフェクトや先読みやリバース再生といった時間軸をさかのぼる系のエフェクトがかけられます。
リアルタイムだと音が鳴ってからの処理になるので、つねに少し遅れて処理している系になる。少なくとも音を鳴らす前にエフェクト音を先に鳴らすとかは、よほど工夫しないと難しい。コンプやリミッターとかも同じく先読みできない分、応答速度とかが悪くなったり、遅延したりする可能性もある。
デメリット
音が再生途中で止められてしまう場合があったときに、自然に止まらない場合があります。
こういう場合は、適宜リリースタイムを調整したり、うっすらと別のリバーブをかけるなど対処が必要。(音も変化してしまうのでなかなか難しい)
どちらも万能ではないので、使い分けや、使いどころを考えていく必要があります。
なかなか難しいところ。
うまくできているととても効率よく作業ができるところでもあります。