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グレジャムの法則

この[グレジャムの法則]とも言われる[悪貨は良貨を駆逐する]とは.社会に於いて[名目上の価値]が無思考.短絡.浅薄.無明.糞味噌に.同等と受け取られる場合.悪がはびこってゆき.善が駆逐されてゆく現象を言います…

例として.[金の含有量が高い金貨]と.[金の含有量が低い金貨]とが同じ額面通貨として流通した場合.実質的価値のある[金の含有量が高い金貨]は手元にしまい込まれ.[金の含有量が低い金貨]が社会を流通するようになり.市場を支配するようにさえなってしまうという現実であり.悪が栄えると.善は滅ぼされてしまうものでもあり.まったくもって悪しき力は侮れないものなのです…
また[安物買いの銭失ない]という言葉がありますが.これは価格重視で物事を選ぶと多くの場合.質や機能の劣るものを選ぶ破目になる例えでもあり.実質的な価値感や機能やブランド力が然程に変わらないと判別されるならば.安価なほうが選ばれ.高価な方は駆逐されてゆくものなのです…
それはブランド物や高級品であっても.信用を看板にした百貨店が駆逐され.安値を売り物にしたバッタ物や粗悪品さえ紛れ込む.街場の露天が重宝される現代社会に具現されているのではないでしょうか…

そして私事ですが.上野駅不忍口の托鉢場(心の沐浴処)の周辺は.かっては路上ライブやパフォーマンスを披露する若者たちも登場するような場所でしたが.行政や駅の警備員はそれらを排除して.ホームレス達が居つくようになり.歩道に布団を拡げ寝ていたり.昼間から酒盛りしていたり.周辺には食べ残したものは散乱し.ゴミの山を築いてしまいましたが.駅の警備員や上野警察は厄介がって放置し.やがては僧侶の托鉢に刺激されたのか.彼らも空き箱や椀を自分の足元に置いて酒代をせびるようになるに随い.明らかに軽犯罪法第1条22号に抵触する物乞い行為さえ排除することもなく黙認し.環境の悪化も手伝ってか.托鉢の施与は減ってゆき.一日辻立ちしても十円.百円位にしかならなくなり.虎口を凌ぐことは愚か動物たちへ食を施すことさえ覚束なくなり正に[悪貨が良貨を駆逐する]寸前へと至る昨今です…
また[正義]という側面から見てみても.世の中には理に適った正義と呼べるような代物は実は幾許もないのです…しかし.右を向いても左を見ても正義を振りかざして.多様性と自由とを破壊して一律な世界を出現させようと企んだり.正義の名の元に殺人さえも平然と行われています…
[悪貨が良貨を駆逐する]の喩え通り.泥水の中でも清香を放つ白蓮の如く.無欲に辻に立つ身なればこそ感ずることなのでしょうか…

仏教について
お釈迦様も仏の教えとは.現象に過ぎない感覚や感情や刺激に執着し.楽しみ.耽り.嬉しがって折角の人生を享楽的.刹那的に過ごしてしまう多くの人々の世の中の潮流に逆らうもの…

社会について
悪がはびこると.善が滅びる如く…
世の中は欲望と享楽に魅入られている…
仏教は智慧の宗教であり.まさしく世の潮流の逆らうもの…
呪文や神仏はバラモン教への回帰思想を仏教の守護神と偽って持ち込んだ悪貨であり.その無責任に謳い約束する救済.守護.ご利益という甘露な毒薬により良貨を駆逐して.バラモン神や阿弥陀と観音とお釈迦様の御名と権威への信仰が仏教だと誤解されているのですから…

◆菜根譚(志と才覚)
青空の如く太陽の如く.君子はその志を万人の前に明らめる…
秘蔵の珠玉の如く.君子はその才覚を包み隠して現さない…

老子曰く.自分の説く言葉を理解する者が稀れなのは.自分の説の尊さの現れである…
聖人は身に襤褸を纏い.懐には珠を抱くものなのである…

目覚めよ! (自己覚醒)
乗り越えよ!(自己超越)
解き放て! (自己解放)

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