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【子どもの為のテニス】とは何かを“親目線”から再定義してみた

こんにちは。
東 拓明です。

京都の「テニスアカデミー」でフィジカルコーチをしています。

今日の記事のテーマはこの動画に基づいたものです。

https://youtu.be/t8lY5pEtbbk

かっこいい。

こんな父親、人間になりたい。


何があっても子供の味方であると言ったこと、誰かのせいにせず自分の人生を自分でコントロールしなさいと言ったこと、そして最も重要な「サッカーを教えなかった」ことです。

本人は有名なプロサッカー選手です。しかし、動画の中でサッカーの内容については全く触れませんでした。

これは本当に大事なことです。

サッカーの中身について教えなかったからこそ、息子さんに伝えたかったメッセージが伝わったのです。

自分自身のフィジカルコーチとしての関わり方を考えるとともに、「親のあり方」について考えてみました。

テニスコーチ、フィジカルコーチとしてテニスのジュニア育成に関わる中で、熱心な親御さんの話をよく聞きます。

ジュニア選手から聞いた話。

試合の帰りの車の中で、めっちゃ怒られる。

誰のおかげてテニスが出来ているのかと言われる。

試合で負けると親の機嫌がめっちゃ悪くなるし、テニスの技術面の事も言われる。あるいは教えてくれる。

練習中に親御さんがコートの後ろからアドバイスしている。

こう書くとめちゃくちゃ悪い親に見えるかもしれませんが、子供を困らせようとしている親はいないはずです。

むしろ本当に自分の子供に頑張ってほしくて、自分の息子に期待しているからこそ、自分のことのように感情移入してしまって、厳しく言ってしまったりするんだと思います。

大切に思う人だからこそ、つい言いすぎてしまう。構わない方がいいのは分かってる。でも出来ることはしてあげたい。僕は親じゃないですけどめちゃくちゃ分かります。

テニスが好きなのにやめてしまう子がいるという現実。

この仕事をしていると、日々いろんなジュニア選手やそのご家族と交流させて頂きます。

その中で僕がどうしても気になってしまうのは、テニスが楽しくなくなり、その結果テニスを辞めてしまう子達がいるということです。

テニスをやめること自体は悪いことだと一切思いません。

テニス以外にも楽しいことはいくらでもありますから。

新しいことにチャレンジしたり、興味を持つことは素晴らしいことです。

ダラダラと惰性で続けるよりは、よっぽど良いことでしょう。

しかしその一方、

テニスに目を輝かせていた選手が、いつのまにかテニスが嫌になっていく姿を見ることがあります。以前までは「目を輝かせていたのに」です。

"ボールを打つだけで楽しかった"から、試合に出始めて、練習しても上手くならない自分にがっかりしたり、テニスをやればやるほど現実が見えてきて頑張っても意味はないと思ってしまったり、勝ち負けにこだわりすぎたりしてしまったり…

本当はテニスが好きなのに、もうしんどい。もう辞めたいという気持ちに…

そんな時の辛さ、しんどさに耐えられないのは、「メンタル」が弱いからだと言う指導者もいます。

僕は決してそうは思いません。

どうしてこんなことが起きてしまうんでしょうか?

「真面目で頑張り屋」な人が上手く行かないことに向き合いすぎて、しんどくなる。という面もあるでしょう。

さらに僕は「親と子供の距離感」にも大きな理由があると思っています。

【選手の成長を妨害しない為に】

ジュニア選手たちに「イキイキ」とテニスをしてもらう為には、「テニスの楽しさを感じてもらう」ことが必要だと思います。

挑戦する楽しさ、勝つ楽しさ、負けた悔しさをバネにする楽しさ、上手く行かない時に試行錯誤しながら解決していく、楽しさ。

選手たちがまだ知らない「楽しさ」を子どもたちに気づいてもらうのが僕の仕事の1つだと思っています。

スポーツは「楽しさ」で溢れているべきです。

“ちゃんと”その楽しさを知っていれば、選手は苦しさを乗り越えていけるんじゃないでしょうか。

スポーツは楽しいですか?
辛いですか?と聞かれて、

「楽しいこともあるけど、辛いです」

ではなく、

「辛いこともあるけど、楽しいです」
と言ってほしい。

どんな仕事もそうですが、「プロ」は楽しいだけで生きていける世界ではない。そして何よりも楽しくないと続けられない世界でもある。

プロテニスが厳しく辛いだけの世界なら僕はフィジカルコーチとして、自分の私利私欲の為だけに、そんな世界に子どもたちを引きずりこむような仕事をしたくはありません。

技術的なところ、フィジカル的なところで言いたいことがある時は、子供に言うのではなく、

「コーチやトレーナーに相談してください」

それらを子供に言わない代わりに、親御さんたちには動画のファンペルシーのように「言い訳しないこと」や、ミスや勝敗に関係なく「挑戦したこと」を褒めてあげてほしい。

僕たちコーチ、トレーナーもまた、親御さんと協力する姿勢を常に持ち、親御さんが安心してテニスのことについて任せられるようなコミュニケーションをとっていきたいと思っています。

みんなで子どもたちの笑顔と成長がみれるように頑張りましょう!

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