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部長になった。この4か月。その1
今年の4月に、それまでと全然違う業務の部署へ異動し、8月にその部署の部長になった。今も慣れてはおらず、何なら結構しんどいので、記録しておこうと思う。また、そんな日々の中でも、引き続きAsanaを活用してきており、本当に有用なツールだと思っているので、書き留めていきたい。
2月 打診
私の勤め先の会計年度は4月-3月。
毎年4月に組織変更、人事異動、昇格がある。私は中途で入社したとき、毎年の組織変更、人事異動が新鮮で、小中高のクラス替え発表のドキドキ感を思い出した。
どんなタイムラインで新組織を検討し、決めてきているかというと、
1月には次の組織の話が経営層の中でされており、
2月には、異動の話が打診される。都道府県をまたぐ引越しを伴う異動の人には、もっと早く打診される。
何なら前年の秋にはアンケートで異動希望者は集計されるし、12月~3月にかけて、昇格試験なんかもある。
この間、組織のラインマネージャーは、通常業務だけでなく、来期の組織、異動、部下の昇格試験対応をする。全部結果が出るまで、未決事項なので、こっそり進む。
…謎に新体制について「〇〇さん、異動じゃないかな、、、」って情報匂わせ、漏らしなどして、情報マウント取る人もいる。私はそれが好きではなく、「機密情報は、機密情報にしておけること」が大事だと思っている。話逸れたな。
例に漏れず、私も今年の2月に、当時の上司に会議室に呼ばれた。何の予測もせずに「はーい」って感じで勢いよく会議室に行った。入ったら、上司勢ぞろいなのを見て、ハッと、「…あたしか!」と察してしまった。
当時の部署で、自分がやりたいことに仕掛かっていたのと、だいぶ居心地が良くなっていたこと等で、自分の異動には反発した。けど、異動は異動。じたばたしてもだめ。
人は同じことをしていられなくなる時が必ずくる、とは思っている。一緒に働く仲間との時間だって実は奇跡みたいな有期的なものだ。私の場合は前の部署には4年いた。その部署は、会社のDXを進める部門で、私は社員の業務を、ダイナミックに変えるような「仕掛け」をすることができた。そんな部署に、4年「も」いさせてもらったのだ。異動と聞いて、その終わりが見えたとき、今回は4年が期限だったんだな、と知った。甘かったな、私。もっと急げばよかった。
打診のとき、わざわざ直属の上司(ボス)と、更に上の上司(ビッグボス)も会議室に異動の説明に来てくれた。
そして、
・ 異動すること
・ 異動後、8月にその部署の部長になること
を告げられた。
異動はいいけど、部長て。
むりむりむりむりかたつむり!( ゚Д゚)
なんでなんで、もっと年上の先輩方いるでしょうが!
勤務先では、若手社員を除き、①管理職(ラインマネージャー)と②専門職(エキスパート)に職種が分かれている。若手社員はいずれ①か②を選ぶ。
私は②エキスパートを一貫して希望してきたが、本人の希望と関係なく①管理職(ラインマネージャー)になれ、ということだった。
入社以来、まるで根無し草というか、風来坊のように、定常業務はなく、チェンジ系プロジェクトばっかりやってきた私に、何を言うのさ…!と思ったけど、ビッグボスからは
・「異動してきてほしい。解決したい課題がある。やりたいことはその課題の後にある。」
・「異動すると、元々自分がいた部署の、その後の業務を見たときに、『自分ならもっとうまくやるのに』と思っちゃうんだけど、それは驕り。」
と言われた。ほかにも言われたが書かぬ。
「あなたのため」とは一言も言われなかったし、すがすがしいほど理不尽なので、会社員として異動が不可避なことを理解した。
理解したけど、それでもしばらくは漠然と不安を感じてフワフワしていた。最近のことを振り返って、「あのときのあれは異動のサイン(匂わせ)だったのか…!」と後になって気づくこともあったり、、、流石に泣きはしなかったけど、色々不安になったことを覚えている。予期不安。
3月 引継ぎ
その後、異動まで1か月ほどあったので、まずは異動までにやることをAsanaに書き出した。Asanaは2019年から使ってきた、ワークマネジメントツールだ。1つプロジェクトをつくり、引継ぎ業務を書き出し、それぞれに経緯を書き出したり、ファイルをストレージに格納してリンクを貼ったり。後で、それを一つずつ完了させていくつもりで、書き出した。
Asanaのいいところは、更新しながら共有できるところ。私がどんな引継ぎ事項を持っているかもわかるし、引継ぎの進捗もリアルタイムにわかるし、誰に引き継いだかも共有できる。
4年の間に、色々やったな~と振り返りながら、直近の取り組みだけ、Asanaに引継ぎの記録をつけながら、消し込んでいった(引継ぎは異動後も少し続いた)
このとき改めて、4年間ずっとAsanaを使っていたので、私の活動は、MS365かAsanaに残っている、ということを認識した。自分も4年分の仕事を覚えていられない。そんなぬるい量の仕事してきていない。そしてたった1か月で4年分を引き継ぐことはできない。引継ぎのために、ペーパー1枚の引き継ぎ書にまとめられやしない。
けれど、MS365やAsanaを検索すれば、結構細かい経緯が、当時の会話のまま出てくるようになっていた。Asanaを組織でつかうときは、やり方を決めて~と推進のコツとして話してきた気もするが、やり方も何も、
・ チームで、まずは1つプロジェクトをつくり、みんなで使う。
・ 「だれが、なにを、いつまでに」をタスクにして、(タスク完了条件は、ハードル低めになるよう設定するのがコツ)
・ 上司同僚は必ずコメントらんで返信。「見てるよ」を伝えるリアクションする。それがAsanaを使うモチベになる。
・ 完了したらタスクを完了にする(成果物をリンクはったり、完了理由をコメント書いておくと未来のためになる)
という、基本の使い方をするだけで、組織変更、人事異動がある会社なら、日ごろAsanaを使うだけで業務引継ぎはしやすくなるし、後任のためになるな、と思った。異動者本人も、普段からAsanaを使うことで、異動時に新たに書き出す必要がないのだ。(わたしはノートにもまとめたけど最低限にした)
それが難しいというか、「面倒」なのだろうけど。
また往々にして、「引継ぎを重要視しない」企業は多いらしい。
中途で入社したけど、前任が何したかわからないなんてザラらしい(それで辞めてしまったりする悲劇も少なくないそう)
異動とともに毎回業務がリセットされるなんてナンセンスだと私は思うが、引継ぎを重視しない組織文化だと、「引継ぎにAsana活躍しますよ」は全く
刺さらない。「引継ぎってなに…?」という状態なので、その場合、「引継ぎがいかに大事か」という、手前のところから始まるのだろう、、、
つづく