「ウェイクアップ・クロノス」あとがき
よくきたな🍑
オリジナル戦隊ヒーロー小説「刻命戦隊クロノソルジャー」の第一話「ウェイクアップ・クロノス」が無事完結を迎えました。この記事はそのあとがきです。結構遠慮なくネタバレしているので、まだ本編読んでない方は先にそちらを読んでいただくことをオススメします。
この物語ができるまで
元々はTwitterでやった「#いいねしてくれた人を主人公にしたらどんな物語になるか考える見た人もやる」という企画から生まれた物語です（→インターネット滝行を参照）。そういうわけなので、書いてくうちにだいぶ離れていったもののの、イッキくんの性格の土台は僕のフォロワーさんなのでした。
. @A01takanash1
— 桃之字🍑C98土-南ウ02b (@tate_ala_arc) July 8, 2019
僕らを助けてくれたのは、黒い革ジャンのおじさんだった。崩れゆくビルの中、おじさんは瓦礫をその背で受け止めながら、自分の腕時計を外して僕に手渡した。
「それ持って、妹と逃げろ」
そしておじさんは、力強く笑った。
「…今日から君がレッドだ」
『ウェイクアップ・クロノス』
「先代レッドが死ぬところから始まる物語」という点は初期構想からありまして、なんならハルくんがツンケンしちゃうところとかもなんとなく構想していたところではあります。
多分レッドが変わって戦隊メンバーもめちゃくちゃ落ち込むし、主人公のことを認めたらレッドが帰ってこない気がして認めてもらえないし、それでも主人公の底抜けの正義感にひとりまたひとりと動かされて、ひとつの戦隊として歩き出すんだ
— 桃之字🍑C98土-南ウ02b (@tate_ala_arc) July 8, 2019
ブルー「お前のせいであいつが死んだんだ！」
— 桃之字🍑C98土-南ウ02b (@tate_ala_arc) July 8, 2019
ピンク「ちょっとやめなよ！」
イエロー「ごめんね、みんなほんとはわかってるんだ」
絶対ある
そういやこの頃はブルーだった
モヨコちゃん様の話
本作、物語上のキーパーソンはもちろん夏彦さんとイッキくんですが、作劇上のキーパーソンといえば間違いなくモヨコちゃんですね。病室のシーンで彼女が出てきてくれたおかげでめちゃくちゃスムーズに話が転がっていきました。
彼女の性格にはモデルがおりまして、僕の大好きなライトノベル「狂乱家族日記」の乱崎凶華様です。特に、凶華様の天上天下唯我独尊お前のもの俺のもの的な部分を意識しながら書いています。おかげで超可愛くなったし、超頼れる感じの人になりました。これからも彼女は物語をかき回していくことでしょう。頑張れイッキくん……。
特に意識した事
◆セリフの書き分け
スーパー戦隊という性質上、登場人物がかなり増えてしまうこと……というか、一度にたくさん増えてしまうこと、というのは大きな悩みでした。
なので、「新キャラの名前が出るのは1パートあたりふたりまで」みたいな縛りをつけてみたり、キャラの名字を呼び捨てにするキャラを作ったり、ギャルを出してみたりとあれこれ試行錯誤しています。うまくいってたら嬉しい。
◆テンポ感
常夜の話や戦隊メンバーの戦う理由やなんかも含めて「説明」を行う必要があり、そこもテンポ感を損ねる原因でした。その辺りモヨコちゃんと助手のミカちゃんがうまいことやってくれた感があったので、理系二人には感謝感謝です。
◆明るさ成分
特に序盤、イッキくんは状況飲み込めずオロオロしてるし、戦隊メンバーは夏彦さんが死んだ件でイライラしてるしでまーーネガティブな方向にいきがちで。あんまりにも暗くなりすぎるもんだから、何度も何度も書き直していました。例えば初期構想だとノゾミさんが剣を抜いてイッキくんに「戦え」と脅したりとかしてました。
そういうわけでモヨコちゃんがヒャッハーして全体が明るくなる感じとかは非常に助かりました。今後も頼りたいところですが、頼りすぎるとこれまたバランスが悪くなるので程々が大事ですね……加減むずいな……。
Part7の絶望感
怪人幹部が勢揃いするところは初めから決めていたのだけど、できあがってみると想像の五百倍くらいヤバそうな感じになっちゃって頭を抱えました。
Part7に対する感想ツイートマジでこんな感じだった。
読者A「最終対決みたいになってる。どうすんだこれ」
読者B「戦力差ヤバい。どうすんだこれ」
読者C「もはや逃げるしかなくね？ どうすんだこれ」
僕「どうすんだこれ」
とはいえ、こういう反応を見るにあの状況の絶望感はうまいこと伝わっていたんだなーと思うので、そこはよかったとは思ってます。正直ミカちゃんが乱入しなかったらあそこで全滅してましたよね。
怪人たちについて
リューズやビジョウや双子の名前は全て時計のパーツから取っています。刻王クォーツも同じくですね。
ヤミヨの中では、まず真っ先にできたのがリューズ君でした。素の性格というかキャラクター性としては「邪悪なラッキューロ」ですね。楽しいことが大好き。ただしその楽しいことはめちゃくちゃ邪悪っていう。
うまいことヘイトを集めてくれる敵だし、モヨコちゃんと同じくらい突き抜けたキャラなので、今後も物語を上手く転がしてくれると思います。
ベゼルとダイヤルの双子やビジョウ・ユーカク・テーカクの3人組は、実際に時計屋で働いてる友達に「なんかキャラ名っぽいパーツ名知らん？」と聞いて教えてもらいました。本当にありがとう。電池交換頼んだ時計、そろそろ受け取りにいきます。
Twitterでのリアクションをみてると双子が人気みたいですね。今後も活躍していくので、ぜひお楽しみに。
いじょうだ
明日はおまとめ版が投稿されます。現在絶賛誤字脱字の修正中。
上述した「1パートにふたりまで」みたいな縛りができなくなるのでその辺りも合わせて修正を加えますので、ちょっと連載版と変わるかもしれません。ごようしゃください。
また、みんな大好き夏彦さんがいた頃の戦隊の話も構想中です。こちらはコミケで出す物理書籍に収録する予定ですので、合わせてお楽しみに！
ではでは、今後ともクロノソルジャーをよろしくお願いします！
本作の好き好きツイートや桃之字の褒め褒めコメントはハッシュタグ #刻命クロノ でお待ちしてます。
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