第4話「英雄と復讐者」 あとがき #碧空戦士アマガサ
よくきたな🍑
昨日、オリジナル変身ヒーロー小説『碧空戦士アマガサ』の第4話が完結しました。間にコミケやらなんやら挟んだせいもあり1か月ほど掛かってしまいましたが、最後までお付き合いいただきましてホントにありがとうございます。
この記事はセルフライナーノーツ、所謂あとがきです。知らなくても本編にはあまり影響はありませんが、本編より先に読むと割とネタバレになります。本編を読んでから先に進むことをオススメします。
▼本編はこちら▼
「ようやく湊斗の物語がはじまった」
書き上げたときに一番最初に思ったのがこれでした。
3話までは「晴香が巻き込まれる」とか「セットで襲われて晴香がなんとかする」とか「晴香関連のトラブルが起きる」とか、基本的に晴香さんが物語のキードライバーだったんですよね。もちろんこれは必要だと思ってやったことなので、後悔はしていないんですけど!
そんな中、湊斗を殺すためだけに雨狐が出てきたことでようやく物語を湊斗の物語にシフトするに至りました。
そんな<雨垂>が湊斗と同じく復讐を戦いの原動力とする敵であったからこそ、湊斗が底に秘めたる「雨狐絶対殺すマン」としての憎悪、敵意とかを浮き彫りにしてくれたなぁと思っています(実は最初そこまで深く考えてなかったのはここだけの秘密)
また、自分に向けられる好意的な視線(ソーマの憧れ、晴香の信頼)に対して落ち着かない雰囲気を見せたりといった自己肯定の低さなんかも露呈しましたね。
こういったあれやこれやをベースとして、ここから「なにが」「どうやって」「どんな形」に彼を変えていくのか、そして変わった先になにがあるのか、というあたりをお楽しみにしていただければ幸いです。
ヒーローの定義
「他の人では戦えない”なにか”と、戦いを続ける人……ッスかねぇ。わかりやすいトコだと消防士さんとか」
エピローグで語られたソーマくんのヒーロー観は、馴染みの居酒屋にいる常連のおっちゃんに言われた言葉をお借りしました。
石ノ森先生の話題になると小一時間同じ話をしてくるおっちゃんなんですが、「それ定義広すぎん???」っつったら「いーんだよこういうのは広いほうが。狭いのはデコだけでいい」って言われてめちゃくちゃ笑ったのを覚えています(おっちゃんはハゲてる)
とはいえこの定義だけでいうと、アマガサと戦えるのは雨狐だけ=雨狐もヒーローたりえるので、僕としてはもう少し突き詰めたい気もしていたりします。が、少なくとも現状の湊斗とソーマの関係性から考えると、なかなかに効果的な切り口だったんじゃないかな。ソーマくん良い子。頑張った。
ソーマくん働きすぎ問題
プロット段階で、「クライマックスでソーマがカラカサを撃つ」のは決めていたんですが、ああもバチコンと決め手になるとは思っとらんかったので我ながらびっくりしてます。ソーマくんできる子や。
また、ソーマくんについては狙撃手としての役目だけでなく、「自身をヒーローとは定義していない湊斗に対してヒーロー性を付与する」役目も果たしてもらいました。
「ヒーローオタクがヒーロー性を付与する」という構想はわりと初期段階からあったんですよね。タキとちょっと悩んだんだけど、年齢的なところと、ソーマくんのほうが可愛かったからソーマくんにしました。
ヒーローオタクとして「ヒーローはこんなことは言わない!!!」とかなる時がくるんだろうか……そこは作者すらどうなるかわからない……
湊斗、ピンチになりがち
それにしても湊斗、これまでひとりで戦い続けていたのが信じられないほどにピンチに陥りますね。1話は一般人がたくさん巻き込まれていたからとしても、今回のは完全に調子に乗ったせいですね。反省しろ湊斗。アッハイスミマセン。
今回の特撮あるある
◆いつもの自動車廃棄場
◆目的度外視の怪人がめちゃ強い
◆めちゃくちゃキレてる怪人幹部
◆フォームチェンジ直後は無敵
◆風属性フォームはスピードタイプ
◆速すぎて色付きの風に見える
「目にも止まらぬ速さで戦う」というのは仮面ライダーとかだとよくあるんですが、それをいざ小説でやるとなるとめちゃムズでした。頭に浮かぶ映像通りだと「なんかぶつかりまくってる!」としかわかんなかったりするんですよね。アクションシーンとしてしっかり頑張ってみたので、この辺は苦労ポイントでした。
新フォームについて
緑金の戦士はマジで緑と金です。ドラゴンボールの神龍とか、日本昔ばなしのOPの龍ってこんな感じのカラーリングだよね。
「扇子を使って戦う」で真っ先に思い出したのが『獣拳戦隊ゲキレンジャー』のゲキブルー、激獣バット拳でした。初めて見たとき感動したんですよねーあれ。扇子ってそんな使い方できるの!?!?!?!? みたいな。
そこから辿って似た動きを探してみると、だいたい太極拳とか功夫に行き着くきました。ついでに僕の大好きな仮面ライダーウィザードも太極拳ぽい動きが入ってることに気づいてドチャクソテンション上がってました。
と、そういうわけで、このフォームでの戦闘スタイルは功夫にしています。文章では書かなかったけど、後ろ手に回した扇子で敵の攻撃を受け止めたりしてそう。
今回の怪人
復讐鬼でめちゃくちゃ強いけど天然ボケっていう、なんか可愛げのあるキャラでしたね。結構お気に入りでした。
終盤上着を脱ぐのはSEKIROの弦ちゃんの影響です多分。
これからの『碧空戦士アマガサ』
次回は新キャラが登場します。乾と凛のどちらを主軸にするか悩んでいるんですが、ふと「タキ……お前あんまし活躍してないな……?」と気付いたので選択肢が増えて悩み中です。
第5話の更新開始とか、ショートショート入れるかどうかとか、その辺りはだいたい逆噴射小説大賞次第になってしまうので、ちょっとレギュレーション決まるまでは明言できません。決まり次第お知らせします。
なおこれは別件ですが、近いうちにC96新刊『碧空戦士アマガサ1 -天気雨を止める者-』に収録の限定短編『第0話 雨と傘』を、有料記事でアップします。今回<雨垂>が言っていた拷問の中に<水鏡>の下りがあったと思うんですが、その<水鏡>君が出てくる話です。合わせてよろしくお願いします。
なお、第0話みなくても本編は普通にわかると思うのでご安心ください。
いじょうだ
今後とも碧空戦士アマガサの応援、どうぞよろしくお願いします!
おまけ(有料部分)
以下、おまけパート(有料)です。投げ銭気分でぽちっとどうぞ。
収録内容:第4話 骨組みメモ(見開き1ページ分)
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