「晴れ間が見える」制作日記 5
よくきたな🍑
『碧空戦士アマガサ』制作にあたり考え、書き留めたアレコレが発掘されたので、分割して公開していきます。致命的なネタバレになる部分とかは伏せますので、「採れたてホヤホヤ新鮮で公開!」とはいかないことをご了承ください。
なお、日記の中で出てくる「晴れ間が見える」という言葉は、碧空戦士アマガサの仮タイトルです。
2018.8.16
昨日、久しぶりに「行商路を作ろう」の製作メンバーで集まって飲みながらボードゲームをした。行商路の更新が止まって久しいが、彼らとはなんだかんだと縁が続いていてありがたいことだと思っている。ものづくりの悩みだとか、プライベートの悩みだとか、愚痴だとか、全部ごちゃ混ぜで話しながらゲームするの楽しい。またやりたい。
さて、日々綴っている主題の話、今のところずっと頭の中でぐるぐると同じところを回っていた内容をアウトプットしているだけなのだけど、なんか割とまとまっている気がするな・・・。なにがわからないのかがわからなくなってきた。
さておき。”復讐の終わり”の設計の続きだ。湊斗が報われるためには、雨狐を全滅させるだけではNGだ。最終的には爆散してもらうことになるが、ただ復讐のために殺すのは違う。なぜなら(これは昨日も書いたけど)復讐をしたところで、湊斗の雨は止まないからだ。主人公である湊斗の雨が止まない限り、この物語は終われない。
つまりこの物語は、復讐として雨狐を殺すを目的に戦い始めた彼が、ハルカたち”時雨”のメンバーとの出会い・交流を通じて、その目的を変容させていく物語と言える。そのためにはハルカとの出会いで彼の価値観が大きくブレなければならない。そして大きくブレるためには、彼の中になにかしらの固定観念がなければならない。
私の中の湊斗のキャラクター像に思いを馳せると、その観念は大きく3つある。「これは復讐なので、他人を巻き込むわけにはいかない」「雨狐と戦うとか人を守るのは自分だけの仕事」「雨狐はすべて殺さなければならない」。
第1章で、湊斗がハルカたちとともに戦う(互助会)ことを承認するのは、1つめの観念が崩れるきっかけとなる。つまり、ハルカには「市民を守るのが私たちの仕事だ。むしろ部外者は引っ込んでろ」くらいに言うシーンが必要。共通の敵を持っているだけで、復讐の協力者ではない、という立ち位置で時雨との共闘がはじまる。
さらにそこから、湊斗と時雨の縁が徐々に深まっていく日常回を挟みつつ、次の転機を迎える。そこで「雨狐と戦うのは自分だけの仕事」を覆すことになるか。
続きは明日にしよう。
2018.8.17
涼しい、と感じたけど、よく考えたらこれまでが暑すぎるだけで、今日の気温は普通に30度とかだった。湿度が低いからかも。お盆休みで人が少ないし、長めの昼休みにして仮面ライダービルドBe The Oneを観に行こうと思っていたのに、せっかく買った前売り券を忘れてきてしまった。残念・・・。
さて、物語の続きを考えよう。第3章になり、「雨狐と戦うのは自分だけの仕事」を崩すパートだ。
湊斗の「自分がやらなきゃ」には二つの意味があると思っていて、ひとつは「復讐を考えたときに自分以外の人がそれを達成するのはいやだ(=あいつは絶対自分が殺す)」という感情、そしてもうひとつは「雨狐に対抗する手段は自分にしかないから自分が戦わなければたくさんのひとが辛い目にあう」というもの。
復讐者としての自分と、ヒーローとしての自分の2面。で、後者、ヒーローとしての感情のほうが後に芽生えたもの。
前者は案外、あんまし強くないんじゃなかろうか。だってファッション復讐野郎だし(選択肢がないから復讐を原動力に生きてきただけなのだ)。
そう考えるとこのあたりで自分が本当にやりたかったことは復讐ではない、ということになんとなく気づく方向にする方が良いかもなぁ。
【■■■ネタバレになるので伏せます■■■】をここで発生させるとどうだろうか。仇敵の出現みたいな。
(編集部よりおしらせ)
ここから先はかなりクリティカルなネタバレになるので、アマガサのお話がもうちょっと進んだら公開します。ちょうど年も変わるし、一旦ここまでってことで。1か月間お付き合いありがとうございました!
そしてアマガサをはじめとして、桃之字の作品を2019年可愛がってくれてありがとうございました。いろいろなことが変わった1年でしたが、2020年も精進していこうと思いますので、応援のほどよろしくお願いします!
ではでは、良いお年を!
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